PC-9801とDOS/Vマシンとの競争その1 OSから見る

現在、パソコン市場はPC/AT互換機が事実上標準機となっており、Macも独自アーキテクチャとはいえ、インテル製CPUが使用されているので、Windowsを動かす試みがなされたりしていますが、今から約13年ほど前までは、PC-9801(実際はPC-9821)が日本では標準機として君臨していた時代がありました。

日本のパソコンは、以前にも書いたとおり、8ビット機の混迷した状況から、PC-9801を中心とした16ビット機/32ビット機の時代が長く続き、1992年頃からDOS/Vマシンの名前で、PC/AT互換機が普及し始め、1年遅れでデビューしたWindows3.1とともに加速しています。DOS/Vは日本IBMが漢字ROMを使わないで日本語表示させる方法で、CPUが32ビットになると速度面でも実用的になり、IBMが当時販売していたPS/2だけでなく、PC/AT互換機でも動作するため、一気に普及したわけです(発売当初はIBMは公式保証しなかったがのちに動作を公式保証した)。

PC-DOS/V

1990年に、日本IBMが発表し、漢字ROMなしで日本語表示を可能としたDOS。その前のAXはPC/ATとはいえ、漢字ROMが必要だったため、さほど普及せずに終わった。DOS/Vはソフトのみで行うので、CPUの速度にかかっていたが、CPUが32ビット化して実用的に動作するようになった。

MS-DOS/V

マイクロソフトが発売したDOS。PC-DOS/Vと同じで、漢字ROMなしで日本語表示を可能としており、MS-DOS/V、PC-DOS/Vとも同じものである。元々MS-DOSはIBMがPC-DOSの名前で自社PC用に採用したため、パソコン標準OSとなった経緯がある。

Windows

MS-DOS、PC-DOSに被せる形で使用するOSであり、3.0の発売後、アメリカでは爆発的に普及した。日本ではPC-9801用、PC/AT用に発売されたが、専用ソフトが個人向けのものはあまりなかったためそれほど普及しなかった。その後発売された3.1からは徐々に専用ソフトが発売され、普及が加速している。

WindowsNT

Windowsは基本的にDOS上で動作するのに対し、NTはコアから新規に作った真32ビットOSである。3.1バージョンが最初のものだが、486でも動作が重く、最低でもPentiumプロセッサが必要とされた。現在のWindows7も内部バージョンはWindowsNTである。PC-9801用とPC/AT用が開発された。

OS/2

DOSに代わるOSとしてIBMとマイクロソフトが共同開発し、バージョン2はIBMが、バージョン3はマイクロソフトが開発することになっていた。開発を巡って両社はしばしば対立し、袂を分かつことになる。結果、IBM単独でバージョン4まで開発された。マイクロソフトは独自開発のWindowsNTの開発へと移行したが、当初は「NTOS/2」という名前だったらしいという噂があった。PC-9801用は2.11以降はIBMとの契約という形だったが、Win-OS/2にはWindowsが別途必要だったことや2.11ではマルチメディアの対応がないという意味が分からないシステムになっていた。

以上が、1993年から1995年頃まで主にPC-9801とPC/AT両方で使えたOSです(PC-DOSを除く)。Windowsを巡る競争でも、実績のあるPC-9801、世界標準機のPC/ATがそれぞれをアピールしていました。その前のMS-DOSでは直接ハードウェアにアクセスするためMS-DOSソフトでは互換性がなかったのに対し、Windowsでは必ずAPIを通すためWindows用ソフトはハードウェアに関係なく動作します。ここまで来ると、価格が安いPC/ATに軍配が上がることは時間の問題だったと思います。

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