PC-9821の主なライン

1993年に登場したPC-9821は、2003年にすべての受注を終えましたが、この間の主な機種について以下にまとめておきます。但し初代PC-9821を除く。

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PC-9821A:PC-9801FA/FS/FXの直接的な後継機で、このラインから、「MATE(仲間)」の愛称がつくようになった。1.44MB/1.2MB/640KB対応FDD、ウィンドウアクセラレータ、ローカルバス、IDEのHDDなど、PC/ATを意識した仕様になっている。Pentiumマシンもあり、Windows3.1の他、NT3.*等の利用も可能だったが、バスの変更も早く、2年程度で最終モデルが発売される。なお、ローカルバスはNESAのサブセット版であり、PC/ATのVESAバスと異なり良好なものである。最終モデルではファイルスロットはB-MATEで採用されたファイルベイ対応機器も使えるように両用とした。HDDはFA/FS/FXと同じだが、深く挿すとSCSI、浅く挿すとIDEとして認識される兼用可能な方式が採用された。

PC-9821B:PC-9821Aは「A-MATE」等と呼ばれるのに対し、こちらは「B-MATE」などと呼ばれる。基本的には98Fellowを作り直したもので、同時期に発売されたBA/BS/BXと似通っている。Windows3.1を意識してアクセラレータを標準装備したり、ファイルベイと呼ばれるIDE対応機器を装備できるスロットを設けるなどしている。翌年にPC-9821Xに引き継がれる。

PC-9821C:PC-9821初代機(98MULTiの愛称)は386SXだったが、Cの型番がつくと同時に486に変更されている。Canbeの愛称がつけられ、「98MULTiCanbe」の愛称でも呼ばれた。テレビも見られるラインナップもあったが、バリュースターに徐々に統一されていく。

PC-9821X:PC-9821Bの後継機種だが、PC-9821では初めてPCIバスを採用。互換機メーカーのエプソンが独自形状のスロットだったのに対し、こちらはPC/ATと同じスロットを採用している。愛称はX-MATE。この機種から、徐々にPC/ATの仕様が強くなり、何時でもPC/ATに移行できると見ているような設計が目立ってくる。また、数ヶ月後に価格引き下げすることも見られた。

PC-9821R:主力機であったRaの型番はやはりPC-9801RAに因んだような感もある。主に企業ユーザーを対象としており、最後まで残ったPC-9821で、最終モデルはRa43。愛称はR-MATE。

PC-9821V:VALUESTARの愛称があり、Canbeと同様に個人ユーザーを対象としたもので、インストール済ソフトも盛りだくさんになっていた。縦置き機種が主流。V-MATEの愛称もある。

PC-9821N:カラー液晶搭載機が主力だったが、初期はモノクロ液晶機もあった。後期から、サウンド機能も標準搭載されるようになる。LaVieの愛称がつけられていた。最後まで残った98NOTEであり、最終モデルはNr300。

PC-9821L:98NOTEAileの愛称があった。一太郎/LOTUS123インストール済モデルもあった。

98MATE以降に発売されたOSなど

Windows3.1:NEC版とマイクロソフト版があり、後者はPC/AT互換機用も同じCD-ROMに含まれていた。マルチメディア機能が特徴的だったが、Video for Windowsは後日発売された。NECからは別途オプションとしてWindowsSoundSystemが発売され、結構遊べるソフトであった。

MS-DOS6.2:これから、EPSONプロテクトを廃止した。すでに意味のない仕掛けをやめたと言うことである。

Windows95:2代目のA-MATE以降であれば問題なく使用でき、98FellowはBX4なら使えたと思う。

Windows98:9*系Windows最後のPC-9821対応OS。後継の98SEやMeはPC-9821に対応がない。

WindowsNT:個人ユーザーならPC/ATも含め3.5以降から浸透し始めた。3.51/4.0までラインされ、以降2000に引き継がれる。

Windows2000:当初はNT5の名前だったが、2000年を記念する意味合いから、この名前で発売(但し内部バージョンはNT5.0である)。NT系Windowsでは最後のPC-9821対応となり、XP以降は対応がなくなった。

OS/2:IBMとの契約に変更して継続され、2.11はマルチメディア対応がないなど大きな問題があったが、3.0以降はマルチメディアにも対応した。WIN-OS/2利用には別途Windows3.1を組み込む必要があり、PC/AT版のOS/2forWindowsやOS/2Var3赤箱に近いスタイルだった。因みに絶対一番に出します、とOS/2マガジンで担当者が大見栄切って答えていたが、一番最初ではなく一番最後に出した。笑えるインタビューと言ったら言い過ぎだろうか。

NEC版PC/AT互換機であるPC98-NXに変更後も引き継がれたブランド名もある。その中で現在も使われているのは、MATE、VALUESTAR(後にLavieに統一)、LaVie。MATEは企業向けという位置づけだが、個人でもオーダー可能。店頭販売モデルとは異なりメーカーの系列会社の通販では細かいカスタマイズが行える。

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あとがき
PC-9821は「21世紀に向けたPC-9801」の意味であり、当時の経営者トップがPC-9801普及に尽力を尽くしていたことからもまだPC-9801に固辞していたことがうかがえる。1994年に経営トップが交代、1995年にWindows95発売となるが、この頃あたりからは「いつPC-9821をやめてPC/AT互換機に移るか」考えていたような気もする。NECは海外ではPC/AT互換機メーカーとして知られていた訳で、後は潮時を待つだけだったのだろう。
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