パソコンの古典的記録装置「データレコーダ」

現在では、PCの記録メディアはCD-R/RWやDVDが使用され、フロッピーディスク(FD)ですら使われなくなってきていますが、パソコン初期の記録装置として使われた「データレコーダ(オーディオカセットテープ)」について触れたいと思います。

8ビット機の時代

8ビット機やその前のワンボードマイコンでは、オーディオカセットテープに記録するのが普通で、読み書き速度(リードライト)により快適性がはっきり分かれていました。特にまだフロッピーが極めて高額だった時代は、カセットテープレコーダにプログラムやデータを記録させるのが常識で、FDD(フロッピーディスクドライブ)はあくまでも上級者向けの高額機器という位置づけでした(1D- 120KB -のものでもFDDは30万円近くした。それも1ドライブのものである)。当時はまだ、PC-8001等初期の8ビット機だったし、ごく一部のマニアしか使用していなかったので、それでも良かったのだといえます。

データレコーダーの性能が競争された時代

読み出し速度は600ボーというのが普通でしたが(書き込みは300ボー程度が多かった)、ちょっとしたプログラムやデータを読み出すだけで10分近くもかかることがあり、読み出しエラーを起こして最初からやり直さなければならなくなると、本当に頭に来ることもあったし、逆に保存するのにも時間がかかり、やはり失敗することもしばしばありました。普通のラジカセを使うこともできましたが、専用のデータレコーダ(198,00円くらい)を使う方が失敗が少なく安全でした。

このデータレコーダの性能では、シャープが採用していたX1シリーズ(1982年発売)のものが高性能で、この機種は基本的にROMにBASICを持たない(オプションでROM-BASICもあったが)クリーンコンピュータが売りだったので、使う度BASICを読み込む必要がありました。必然的に高性能さが必要であり、2700ボーという他社よりも速いスピードで読み出しができるようになっていました。また頭出しが可能であるなど他社にはない機能もありました。

カセットテープは、オーディオ用のものが使えますが、パソコン用と称して売られていたものもあります。違いはよく分かりません。

FDD一体型機の登場

PC-8801MK2やFM-77では、FDD一体型となりましたが、この頃から2D(約320KB)のFDDが採用されるようになりました。まだFDは1枚当たり1000円くらいはしていましたが、カセットテープを使うよりも遙かに容量が多くまた読み書き速度も10秒程度と速いので少しお金を貯めて購入する人も増えています。

入門機だったPC-6601にも3.5インチFDDが内蔵され、徐々にであるとはいえFDを使うのが常識になってきています。つまり、1984年くらいにはFDDは上級者向けの高額機器、という位置づけを失い、低価格の入門機にも要求されるようになり、FDがなければパソコンではないということをユーザー自体が知ったということでもあるかと思います。

カセットインタフェースはそういったことから、1986年以降は徐々にパソコンには搭載されなくなった経緯があります。


iPadをパソコンに初接続 / yto

16ビット機ではFDDを使うのが常識

16ビット機の代表は日本では文句なくPC-9801ですが、初代機からカセットインタフェースは装備されず、FDDを使うことが前提になっています。初代機では8インチの大きなFDでしたが、F/Mでは5.25インチ(単に5インチと呼ぶことが多い)のFDDが内蔵されるようになりました。VM/UVでは2DD/2HDのFDが内蔵され、事実上スタンダートになっています。サイズはVMが5インチ、UVは3.5インチです。

PC-9801でもカセットインタフェースはCバス(拡張スロット)搭載用のものがありましたが、FDD内蔵型が普通だったので、どれだけの人が使ったのか疑問もあります。

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