Vixen 自動導入装置 SS2000PCからStarBookへ

現在でこそ多くの望遠鏡メーカーでは自動導入装置を搭載済とした赤道儀ないし経緯台を発売していますが、かつてはすべて手動で導入する必要がありました。そういった中で世界で最初に自動導入装置を開発、発売したのはVixenのマイコンスカイセンサーから始まっています。

ハレー彗星ブームの中ビクセンは44,800円という低価格なスカイセンサーを発売し、当時ライバル関係といえたミザールも光学式エンコーダ搭載のコントローラを発売しましたが、10万円以上と高額だったこと等から人気を集めることはできなかったそうです。

外部リンク:ミザール天体望遠鏡の特徴

1.スカイセンサー3S/3D

GPシリーズのDD-1モータ対応のスカイセンサーで、GPシリーズの他、SPシリーズにも使用できます。初代アトラクスにも対応します。コントローラを取り替えるだけで自動導入/オートガイドに対応でき、外付けエンコーダにも対応があるので自動導入はOFFにしてデジタル表示を見て手動で導入させることもできたようです。このスカイセンサーは32倍速が最大だったので実用性があるとはいえなかったようです。

2.スカイセンサー2000PC(SS2000PC)

※開発時はスカイセンサー4としていた。

1997年にSS2000として発売、1998年からニューアトラクスにも対応したSS2000PCとなり、ファームウェアのバージョンアップでSS2000からSS2000PCにすることができます。SS2000PCでは専用のエンコーダ内蔵DCモータが付属し、GPシリーズ/SPシリーズに取り付けて使用します。1200倍速ですがニューアトラクスでは安全のため600倍速に抑えてあります。モータは発売時期によりMT2/MT3/MT4があり、MT2とMT4では互換性があり修理対応がありますが、MT3は既に修理対応ができなくなっています。

SS2000PCでは外付けエンコーダ(既に純正エンコーダは発売終了)に対応し、PCとの接続はRS232C方式です。オートガイダーとの接続はAGA-1方式なので大多数のSBIC方式に対応するには、変更ケーブルが必要です。

SS2000PCはある望遠鏡販売店がタカハシ赤道儀のコントローラ用に改造した製品を販売していたこともあります(非公認)。またビクセンから正規ライセンスを得て昭和機械製作所赤道儀に搭載した製品もありました。

SS2000PCはSX赤道儀発売と合わせて製造中止とされましたが、2003年11月に100台再生産、また2005年にはGP2/GPD2と合わせてモーターカバーを白に変更して100台再生産されています。

SS2000PC2003年11月版(MT4対応)

3.StarBook(SB。初代)

2003年に発売されたSXシリーズ用に開発されたもので、星図をカラー液晶画面に出して制御するものですが、LANケーブルで繋いでインターネットからファームウェアをダウンロードしてバージョンアップしたり、PCから制御することができます。モーターはSX/SXD/ニューアトラクスに専用コントローラとして付属し、SB単体での販売はありません。オートガイダーはSBIC方式で、AGA-1に対応するには本体スイッチを入れ替えます。

デザインはゲーム機のような印象で、SX赤道儀もそれを強調したカラーリングとなっており、筆者個人としてはあまり好きになれませんでした。SXD赤道儀は渋い印象で高級感がありますがSBはゲーム機っぽい感じでアンバランスな印象です。但し、PCとの接続方式を使われなくなりつつあったRS232C方式をやめてLANにしたり、星図を出して制御できることなど、評価できる点が多く、SBのデザイン/カラーリングだけは何とかしてほしいと思います。

ニューアトラクスでもSBに変更されることは予想できましたが、実際に対応するのは4年後の2007年11月となりました。

4.StarBookTypeS

2005年に発売された経緯台SKYPod専用コントローラで、2007年からはGPシリーズ用としても使えるようになり、単体販売も行われています。液晶画面はモノクロで、バージョンアップやPC接続にはLANを使用します。オートガイダーはSBIC方式です。使用するときはモータ側の電源を入れると同時にコントローラ側電源として単3乾電池4個を入れておく必要があります。

このコントローラはSPシリーズ赤道儀には使えません。

5.StarBook10(SB10)

AXD及びSXP専用コントローラとして付属します。モータは従来のDCモータに代わってパルスモータに変更され、カラー液晶画面は夜間時モードとして赤色表示をさせることもできます。拡張スロットが用意され、内蔵専用オートガイダーを組み込めるようになっており、オートガイダーでとらえた天体をカラー液晶に映し出すことも可能としています。勿論外付けオートガイダー端子も備わっています。デザインは白とグレーをベースにしたコントローラらしいものとなりました。

StarBook(SB/星本)はコントローラとしてだけでなく、単体で星図を見るのにも使用できます。こうした使い方には、SB/SB10ではACアダプタが必要ですがSBTypeSは乾電池専用で使えます。

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