1982年以降における8ビット機の標準的な性能

1982年から1985年頃までは8ビット機が全盛期、とも言えますが、特に本体価格10万円台の標準的な性能とはどういうところだったでしょうか。

これは、買ったパソコンが期待通りか、それとも見かけ倒しか決める一つのラインと言えました。これからはずれたパソコンは、確かにがっかりすることも多々ありました。

1.CPU:メインにはZ80Aまたは互換CPU。日立や富士通は6809を採用した。なお、キーボードなどにはサブCPUが採用されていた。

2.メインRAM:64KB。実際はROM-BASICのため使える容量は32KBになる。増設はできる機種とできない機種とがある。

3.ROM:BASICを格納する為のもので、32KB。電源を入れるとROMからRAMに転送される(64KBのRAMならBASICが32KB使うためユーザーが使えるRAMは残りの32KBとなる)。

4.グラフィックス用RAM:48KB。

5.グラフィックス機能:640×200ドット画面で8色表示。

6.テキスト表示:40桁×20行?80桁×25行。8色表示。

7.漢字表示:グラフィックス画面にJIS第一水準漢字が表示させる。オプション扱いにしていたメーカーが多かったがのちに標準搭載されるようになる。

8.標準搭載インタフェース

8-1.CRT出力:デジタルRGB出力。

8-2.RF出力:家庭用テレビに繋ぐためのもの、通常はオプション。

8-2.モノクロ出力:グリーンディスプレイなどモノクロ出力。なおここにはライトペンが繋げる。

8-3.プリンタ:セントロニクス社仕様。

8-4.RS-232C:パソコン通信等。但し、コストが2,3万円アップするため、オプション扱いとしていたメーカーの方が多かった(その分本体機能を充実させた)。

8-5.CMT:カセットインタフェース。プログラムやデータをオーディオカセットに記録させる。速度は300ボーと1200ボーが一般的だったが2400ボーというもっとも早いものもあった。また読み書き時エラー検出機能があるとないでは使い勝手に差があった。

10.フロッピードライブ:5.25インチ2Dインタフェースを装備。

11.サウンド:SSGサウンド3重和音。主にゲーム用。

これらのうち、シャープのX1(初代)では、グラフィックスRAMが何故かオプションだったです。また、漢字ROMはオプションで中をあけて専用ス ロットに装備させるものが多かったです。また、FM-7などではテキスト表示がありませんでした。グラフィックスの機能がここで示したライン(640×200ドットで8色表示)を満たしていないと見かけ倒しになってしまうことが多かったといえます。

本体デザイン:大半の機種は本体とキーボードが一体の構造。一方、PC-8801などでは本体とキーボードは分離されており、ケーブルで繋ぐようになる。後者は本体の上にCRTを載せられるので、省スペースにできる。

その当時も、本来はFDDとCRT(ディスプレイ)を備えるのが標準的なシステムでしたが、1983年10月頃まではFDDは上級者向けの高額機器、とされていた時代で、容量も1D(160KB)のものが主体だったのです。そのため、時間がかかるとはいえ、オーディオ用カセットテープにプログラムやデータを記録させるという今では考えられないシステムでした。また、家庭用テレビに繋いで使うこともあり、あれでは目を悪くしてもおかしくなかったと思います(色の滲みがかなりひどい)。

その他、次のような機能を売り物にしたマシンもありました。

1.マルチCPU:メインCPUの他にグラフィックス用に別途CPUをおいたもの。これによりグラフィックスの高速化を図った。グラフィックス用CPUはメインCPUと同じものを使っていた。現在のデュアルCPUシステムとは基本的に違うものである。FM7等は最初の頃これを声高に宣伝していたが、段々これを宣伝することはやめている。因みに当時よく使われていたZ80CPUは秋葉原あたりでは1個300円程度で購入できた(つまりCPUの値段の方が安い)。

2.Z80CPUカードを搭載可能:6809CPU機種では、専用スロットにZ80CPUカードを取り付けることができた。そのため、PC-8801などのソフトが動かせる、と誤解する人もあったが、これはCP/MというOSを動かす為のものであり、フロッピードライブの購入が別途必要である。

1984年以降は以下のような傾向が見られました。

1.フロッピードライブ:PC-8801MK2やFM-77等本体とキーボードが分離されているものでは、本体前面に2台取り付けられるようになる。組み込み専用ドライブは外付けの機種よりもずっと安い。メディアのサイズは5.25インチと3.5インチがあった。容量も 2D(320KB)が主体になる。このように、FDDは上級者向けではなくなり、低価格の入門機にも要求され、フロッピーがなければパソコンではないといえる時代に入っていく。

2.FM音源サウンド:FM音源3重和音、SSG音源3重和音が標準的になる。

3.グラフィックス性能:640×200ドットではあるが同時発色数が増加し、512色中から8色選べるようになる。また320×200ドットで4096色表示という機種もあった(主にAV対応を意識したらしい)。いずれも、アナログRGB出力に変更することで実現。

スポンサーリンク

あとがき
個人にとっては、グラフィックスが640*200ドット8色表示でPSGサウンドがついていることが絶対条件であり、現代の水準からすれば本当に初期といえるものの、これを満足していないマシンはすぐに買い換えているのが実情だった。
関連記事