PC-98XL ※1986/11発売~価格ほどの価値がないマシン

「プロフェッショナルの高度な要求に応える16ビット最高峰。」

PC-98XAのハイレゾリューションモードに加えて、VMシリーズのノーマルモードを搭載し、PC-9801との互換性を持たせたのがこのPC-98XLである。ノーマルモードを搭載することで、PC-9801シリーズ用のソフトが使えるようになったが、これはかなり苦肉の策だった。

前面の切り替えスイッチで、ハイレゾモードとノーマルモードの切り替えが行える。ハイレゾモードは(H)、ノーマルモードは(N)と記する。

PC-98XLスペック

  1. CPUモード
    (H)i80286 10MHz / 8MHz ※CPUクロックはいずれか切り替えて稼働。
    (N)i80286 8MHz
    (N)V30 10/8MHz
    ※ハイレゾモード/ノーマルモードいずれか切り換えて稼働。
  2. ROM
    (H)モニタ及びローダー64KB。
    (N)N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。
  3. RAM:1MB。
    最大(H)7.5MB。(N)7.6MB
  4. ビデオRAM
    (H)512KB。
    (N)256KB。
  5. テキストRAM
    12KB。
  6. テキスト表示
    (H)80文字×25行。
    (N)80文字×25行/80文字×20行。40文字×25行/40文字×20行。
    (H)(N)リバース、ブリンク、シークレット、8色表示(キャラクタ単位に指定可)。
  7. グラフィックス表示
    (H)
    1120×750ドット画面。4096色中16色時1画面、16階調濃淡表示1画面、モノクロ時1画面。
    (N)
    640×400ドット2画面、640×200ドット4画面。各4096色中16色表示
    モノクロ時640×400ドット8画面、640×200ドット16画面。
  8. 画面合成
    可(優先順位設定可)
  9. 漢字表示
    JIS第1水準漢字ROM、JIS第2水準漢字ROM、拡張漢字ROM標準搭載、ユーザー定義文字188種。テキスト/グラフィックス画面に表示可。
    (H)40文字×25行、24×24ドット、明朝体。
    (N)40文字×25行/40文字×20行、16×16ドット、ゴシック体。
  10. 内蔵FDD
    2HD/2DD両用FDD内蔵または内蔵可
  11. FDD外付け用I/F
    あり(1MB用)
  12. HDD
    内蔵可(SASI)
  13. キーボード
    (スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、15ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
    セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  14. シリアルI/F
    RS232C準拠
  15. プリンタI/F
    セントロニクス社仕様準拠
  16. マウスI/F
    バスマウス仕様
  17. CRT接続
    アナログRGB、デジタルRGB
  18. サウンド
    オプション、拡張スロット内に実装
  19. 拡張スロット
    16ビットのCバス4個。
  20. サービスコンセント
    2個
  21. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
  22. 使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  23. 外寸
    本体(W)470㎜×(D)420㎜×(H)150㎜
    キーボード:(W)470㎜×(D)195㎜×(H)×38.5㎜
  24. 重量
    model1:13.2kg
    model2:15.1kg
    model4:16.5kg
    キーボード:1.5kg
  25. 添付品
    キーボード、アース線、電源ケーブル、プリンタケーブル、RS-232Cチェック用ループコネクタ、ケーブルラベル、ガイドブック、ハードウェアマニュアル、サービス網一覧表、お客様登録カード、保証書、グリーティングカード等
  26. 備考
    メモリを増設する際は、PC-98XL-01をまず増設すること。model0にFDDを内蔵する場合は、PC-98XL-05を使用すること。
  27. 発売
    1986/11

ラインナップ

  1. PC-98XLmodel1
    FDDなし(内蔵可能)
    HDDなし(内蔵可能)
    495,000円
  2. PC-98XLmodel2
    5.25インチFDDx2
    HDDなし(内蔵可能)
    575,000円
  3. PC-98XLmodel3
    model31:5.25インチFDDx1
    HDD 20MB内蔵(SASI)
    835,000円

グラフィックスはアートとして使うよりも、CADに使うのがもっとも最適な方法で、また当時普及しつつあったDTPとして使うのも良いであろう。当時はまだ640×400ドットのノーマルモードで十分であり、一部の企業や研究機関などでしか需要がない状況だった。

個人用途に使えるハイレゾ対応ソフトはほとんどなく、店頭で売っているのを見たことがなかった。

速度はVXと同じで、思ったほど早くない。処理速度の向上を願ってこのマシンを買うと失望するだろう。

寸評:存在自体が不思議だ

1987年6月には早くもVX21が登場したので、このマシンの優位性は高解像度というだけになってしまった。しかし、グラフィックスに関してそれほどの高解像度を必要としないのなら、こんな高価なマシンを買うより、VX21を買った方が良いに決まっている。

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