フロッピーディスクとドライブ(FDD)

3.5インチFDD PC/AT互換機の話
3.5インチFDD

2000年以降は、次第に廃れつつあるフロッピーディスク(FD)ですが、それ以前はパソコンでは必須とされるメディアでした。PC/AT互換機用の3.5インチフロッピーディスクドライブ(FDD)です。

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3.5インチFDDの裏側

FDD下部

FDD下部、円形の者は回転子で、決して触ってはいけない

FDDの下です。大きな回転子がありますが、これは手でも回ってしまうものです。手で回してしまうと位置が狂って、リードライト(読み書き)ができなくなるので決して手で回してはいけません。一部のFDDでは、この部分を蓋しているものもあります。

5.25インチFD(左)と3.5インチFD(右)

5.25インチFD(左)と3.5インチFD(右)

FDには左の大きな5.25インチ(単に5インチということが多い)、1990年代以降に普及した3.5インチがパソコンでは多く使われました。8インチの大きなFDもありましたが、1980年代後半には製造中止されています。

5インチでは薄いジャケットに円盤の形をしたメディアが収められ(8インチも同じ)、3.5インチでは硬いプラスティックケースに円盤の形をしたメディアが収められています。

書き込みを禁止するには、5インチ/8インチでは図の右上にある欠けた部分にシールを貼ることで行いますが、3.5インチでは右下にある開閉スイッチを下に移動させて行います。

8インチや5インチではFDDに挿入すると真ん中にある大きな孔に機械が入り回転させるようになっており、リードライトするための部分も切り開いてあるので、この部分は決して手で触ってはいけないこと、また保管には必ずジャケットに入れておくことが注意点です。また、何度も使っている内に、真ん中の孔が傷んで使い物にならなくなることがあります。

3.5インチではリードライトする部分はシャッターがあり、FDDに挿入したときに開くようにできています。但し、シャッターは手で開閉できるのでむやみに行わないことです。3.5インチでは中心に円形の金属部分がありますが、これを回転させるように作られています。

FDの容量

1D(片面倍密度、約160KB)や2D(両面倍密度、約320KB)がパソコン用に使われ、その後2DD(両面倍密度倍、約640KB)が主流となりました。しかしそれも短く、1980年代後半には2HD(両面高密度、約1.2MB)が普及しています。使用している磁性体も2DDと2HDでは異なり、2HDでは高級なものが使用されています。

PC/AT互換機では2DDは約720MB、2HDは約1.44MBになっており、日本で普及したPC-9801用の規格とは異なっており、これに対応するために1993年以降は3モード対応FDDが普及しています。

PC-88VA3では2TD(約9.3MB)という規格のものが採用されたことがあります。これは普及せずに終わりました。

国内では、PC-6001/6601は3.5インチ1D(初期は5インチ1D)、PC-8801は5インチ2D(MRからは2D/2HD両用)、PC-9801では初期に8インチFD(2Dとはいえ8インチの容量は1.2MB)、1980年代後半からは5インチ2DD/2HD両用、1990年代からは3.5インチ2DD/2HDが主流でした。他の16ビット機(X68000やFMRなど)でもPC-9801と同様ですが、FM-TOWNSでは最初から3.5インチが採用されています。


256kbit/16kbit EPROM/SRAM Wafer Scale Integration PSD311 / yellowcloud

3.5インチが主流となる

パソコンでは初期に8インチも使用されましたが(PC-8801、PC-9801やN5200/05等)、1980年代前半からは5インチが主流となり、雑誌付録にも5インチFDにソフトウェアの体験版を収めていたことがよくあります。3.5インチが普及しつつあったのに付録にできなかったのは、雑誌流通に対する規則のためで、読者や出版社からの要望が高まり、ようやく規則改正に至ったという経緯があります(同じ厚みの厚紙で覆うことで対処)。

3.5インチはSONYが1981年に世界に先駆けて発売し、OADG(DOS/V規格の団体)が推奨したことや取り扱いの手軽さから1980年代後半から徐々に普及し、雑誌の付録としては1994年以降に採用されています。3.5インチの普及により、5インチは1990年代後半には生産が中止されています。

FDに代わるメディアと3.5インチのアイコン

2000年以降は、FDに代わって、急速に低価格化したCD-R/RWやDVDが使用されるようになり、BIOSの書き換えもFDを使わなくてよくなったことから、容量面で不利なFDは廃れつつあります。FDDを搭載しないPCも普通になってきています。

Windows7までは、DSP版を購入する場合、パーツと組み合わせることが条件だったので、FDDをセットにして販売している例が多くみられました。その後FDDとのセットはなくなり、LANやUSB I/Fボードとのセットへと変わっていきました。

但し、長く使われてきた経緯から、ソフトの保存ボタンには3.5インチFDの形をしたアイコンがあるわけです。

8インチFD

2Dとはいえ容量は1.2MBとなっており、初期のPCでも使われましたが、メディアが大きく場所もとるため、5インチの方に早々に移行しています。汎用機では8インチFDに記録するのが普通であり、専門学校では情報処理科(COBOLが事務計算で普通だった時代)の学生に購入させていた例も多くありました。

FD以外のメディア

FD以外のメディアには古くからMO(約128~640MB)がありましたが、ドライブが当時は高額(PC-9801用のもので20万円近くした)ので、あまり普及しませんでした。

カセットテープはかなり古典的な記録方式で1985年まで8ビットPCではよく使われましたが、その後FDDの急速な低価格化により消えています。

かつては高価格だったFDDですら今は終焉を迎えているが、1990年代は必須品だった。その中でも3.5インチは長く使われており、枯れた技術と言える。

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