2009年の天文関係の話題から幾つか

Night street view of las vegas strip
Night street view of las vegas strip / Tim Pearce, Los Gatos

2009年もメーカーから多数の新製品が発表されたが、その一部をまとめた。Vixenからは新型アトラクス、またCELESTRONからはCGE-PROの国内販売が発表されている。

一方、Maede代理店ミックインターナショナルの倒産という事件もあったが、幸い次の代理店はジズコが引き継ぐこととなった。

5つの話題(良くないことだが画像盗用事件も含む)

1.ミード代理店のミックインターナショナルが突然の業務終了。前年に子会社のニュートンが12月で閉店して約40日後のことでした。
2.ビクセンからAX103S屈折鏡筒発売。昨年に参考出展されており、満を持しての発売か。また参考出展としてAXD赤道儀の参考出展。新型星 本を搭載してパルスモータを採用、SXDをそのまま大きくしたという感じ。(買う買わないは別問題)国内メーカーの底力を感じさせる。
3.セレストロンからCGEの上位機としてCGE-PRO発売。しかし価格の内外格差は倍・・・。日本の代理店はどうするのか知らないが(※約1年遅れだが日本でも販売する模様)アメリカ本家ではすでにEdge HDシリーズを出している。シュミットカメラのようにできるFaStarアジャスタが装備されているのが注目点。実際にはHyperStarアダプタを介して行うことになる。
4.ミードの日本代理店はテレビュージャパンのジズコに決定。LX200ACFから販売を開始した。続いて年内にETX-LSを国内発売とか。
5.星ナビの表紙写真に盗用・不正写真が投稿されていたことが発覚し、大きな問題になる。

今年の皆既日食では関東地方でも戻り梅雨のため体験することができなかったのが惜しまれますが、海外まで行って素晴らしい写真を収めた方には敬意を表したいと思います。

ビクセンのAX103Sは中級者・上級者になってもビクセン製品を使ってもらいたいというメーカーの意気込みが感じられます。来年発売予定の AXD赤道儀はSXDをそのまま大きくしたような感じで、星本もブラックカラー、テンキー付きで使いやすそうにみえます。これで50万円台なら買いかも・・・。

不正写真の投稿問題は、結局投稿者のモラルの問題ですが、どうしてそういうことに手を染めたのか分からないことでした。

天体写真の不正投稿について思うことは

天文雑誌に掲載された見事な日食写真が実は、他の人がウェブで公開していた写真を無断で転用し、加工を施した上であたかも自分で撮影したように見せて投稿したものだった、ということが発覚したのはある意味衝撃的でした。
この天文雑誌は現在2ヶ月連続で検証を行っていたが、常態的に不正投稿が行われていたことが分かったこと、可能な限り原著作者と連絡を取り、謝罪を進めるとともに、当人に対しては法的措置も含めて検討する、とまとめられていました。

この人は、10数年前に、当時自称14歳(中学2年)で別の天文雑誌で百武彗星の写真が表紙を飾ったことから、私も注目していたことがあり、持っている機材もタカハシのNJP赤道儀、鏡筒はすでに生産中止になっているがペンタックスの屈折、タカハシのMT200、イプシロン200、モニタ商品でもらったビクセンのR200SS等と大人顔負け(当時)の高級品揃いだったので、天文雑誌にはこの人を妬むような投稿もあったし、本人いわく、変な手紙や電話があったと投稿していたことがあります。本人は小学6年の時から新聞配達のバイトして買ったと主張していたと思います。

当時の天文雑誌の読者のページは一時この話題で持ちきりで、彼を励ますような投稿が多かったのも事実でした。体育会系天文少年とか頑張り屋だと持ちきりにまでなっていました。だから逆に驚いた面が強くありましたね。

実際には、当時既に30歳に達しており、中学~高校生だと偽っていたことが2010年の星ナビで明らかにされています。盗用問題を起こしたときは42歳だったということです。また名前も偽名(自称)であったとのこと。

天文雑誌に入選したときの賞金は5000円程度と、遠征費用にもならないが、作品が入選したということで名誉なこととなります。その名誉を自分で傷つけるようなことだけはしたくないですね。

※中学生のアルバイト

中学生でバイトしたら労働基準法に触れますよ、新聞配達などは特例で家計の補助のためやむを得ない場合だけですよ、という自称弁護士の投稿が当時の天文雑誌にあったが、労働基準法ではどうなっているだろうか。

雇用契約は未成年者本人と直接結ばなければならない(労働基準法第58条)、親は未成年者本人に代わって給料を受け取ってはいけない(第59条)、就労年齢は、中学生を雇用してはいけない(56条)が、特例として簡易で健康や福祉に有害でない業種については、労働基準監督署の許可を得て、修学時間外に雇用することができ、映画や演劇の仕事については年齢に関係なく使うことができる(56条2項)。なお就労時間については18歳未満の者は週40時間、1日8時間を超えること、法定休日に使用することはできない(60条)。また18歳未満の者を午後10時から午前5時の時間帯に勤務させてはいけない(61条)。中学生以下は修学時間を足して1週40時間、修学時間を足して1日7時間までしか勤務させてはいけない(60条2項)、学業に支障がないことを証明する学校長及び親の許可書を事業所に添えなければならない(57条2項)など、いろいろと保護規定が設けられている。

高校生のバイトなら問題はないが、中学生のバイトはいろいろ難しいようだ。これは意地悪をしているわけではなく、未成年者を搾取する大人達から守るために設けられた保護規定である。もしやむを得ない事情がある場合は親や学校に相談してみよう。稼いだ賃金は未成年者本人のものであり、使用する目的を問われることはない。もっとも、当時既に未成年ですらなかった訳なので、全く不毛な論争だったといえる。

なお、別の人の経験では同じく中学生で新聞配達1年分は約10万円程度だったという話がある。これは、労働時間などの保護規定をみれば納得できる話であろう。

※2009年11月06日と2009年11月11日のmixi日記を加筆修正したものです。

外部サイト:下地隆史(宮城隆史)による画像盗用事件の顛末

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あとがき
自称宮城隆史による画像盗用事件は、数年間にもわたり不正画像を天文雑誌などに投稿していたことや過去には20代後半でありながら僕は中学生~高校生なんです、等と身分を偽っていたことまで後に発覚する、という前代未聞の事件となっている。ミックインターナショナルの倒産は、2ヶ月ほど前に子会社ニュートンの閉店など、予兆として現れていた。なお、その後ミード製品はジズコが代理店になっている。
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