PC-9801UV2について

PC-9801UV2 PC-9801備忘録
PC-9801UV2

作者が初めて使用したのはPC-9801UV2でしたが、これについて簡単に書いておくこととします。

このマシンが発売された1986/5は8ビット機全体が目に見えて低価格化し、終焉が近づきつつあった頃で、一方では16ビット機が急速に普及しつつある時期。日本で標準機だったPC-9801シリーズは価格が非常に高かったが(何故なら互換機がなかったから)、バブル景気ということもあり、それほど気にならなかったとも言えよう。

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PC-9801UV2の性能を生かしたデモプログラム

PC-9801UV2デモンストレーションメニュー画面

PC-9801UV2デモンストレーションメニュー画面、N88-BASIC(86)と機械語で書かれているらしい

本体性能を生かしたデモンストレーションは、FM音源/SSG音源を使っており、BitINN等パソコンショールームでもよく流れていた。時計やカレンダ、マウスが必要だがピアノ、パズル、お絵描きのデモンストレーションが含まれていた。

PC-9801UV2デモンストレーション画面

PC-9801UV2デモンストレーション画面。地球がくるくる回る

FM音源/SSG音源6重和音を流しながら、地球→野菜→フルーツという順で流れていくアニメーション。よく見るとスローモーションともいえるが、CPUクロックは10MHzにしておくとちょうど良いものになっていた。このデモンストレーションは、製品付属のものとショールームで使われていたものとは異なる部分があるらしく、店頭用はこの後別のアニメーションと音楽が流れるようになっていた。

確かに今では大したことはないが、当時のグラフィックス性能、サウンドなど、購入当初は超高性能機に思えたことがある。やはりパソコンは思い切って良いものを買いなさい、とアドバイスしたくなるのはこの経験があったからである。

PC-9801UV2仕様一覧

以下は、主な仕様一覧です。

  1. CPU:μPD70116-10(V30)
    クロック周波数 10MHz/8MHz ※切り換えて稼働。
  2. ROM:N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。
  3. メインRAM:384KB。
    ※本体内にPC-9801-21Nを2個増設することで最大640KBまで拡張可。
  4. ビデオRAM:192KB。
  5. テキストRAM:12KB。
  6. テキスト表示
    80×25行/80×20行、40×25行/40×20行、いずれかより選択。
    カタカナ、英数字、グラフィック記号
    キャラクタ単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、カラー8色(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白)
  7. グラフィックス表示
    640×400ドット:カラー2画面/モノクロ8画面
    640×200ドット:カラー4画面/モノクロ16画面
    カラー表示:4096色中16色表示(アナログRGBディスプレイ接続時)/8色表示(デジタルRGBディスプレイ接続時)
  8. 漢字表示標準搭載
    JIS第1水準漢字(2,955種)
    JIS第2水準漢字(3,384種)
    非漢字(885種)
    ユーザー定義文字188種
    拡張漢字(オプション)
    ※テキスト/グラフィックス画面に表示可
  9. FDD内蔵:3.5インチ2HD/2DD両用FDDを2台内蔵。
  10. 外付けFDDI/F:2HD仕様を接続可
  11. 8インチFDD外付け用I/F:オプション
  12. HDD外付け可(I/Fボード別売)
  13. シリアルI/F:RS232C準拠
  14. プリンタI/F:セントロニクス社仕様準拠
  15. キーボード:JIS標準配列準拠。
    テンキー、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可。
    HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー
    セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  16. マウスI/F:バスマウス仕様
  17. カセット(CMT)I/F:オプション、拡張スロット内実装(300ボー/1200ボー)
  18. CRT接続:アナログRGB、デジタルRGB、モノクロディスプレイ(ライトペン接続可)
  19. サウンド:FM音源3重和音/PSG3重和音の6重和音8オクターブ標準搭載(外部オーディオ端子付き)/BEEP音
  20. 拡張スロット:16ビットのCバス2個
  21. カレンダ時計:電池にてバックアップ(月、日、時、分、秒)
  22. 電源:AC100V±10% 50/60Hz
  23. 温湿度条件:0~35℃、20~80%RH(ただし結露しないこと)
  24. 外寸法
    本体(W)398×(D)335×(H)87㎜
    キーボード(W)435×(D)180×(H)34㎜
  25. 重量
    本体:7.8kg
    キーボード:1.2kg
  26. 主な添付品:ガイドブック、N88-日本語BASIC(86)ユーザーズマニュアル(ハードウェア解説も含む)、N88-日本語BASIC(86)リファレン スマニュアル・N88-日本語BASIC(86)プログラミング入門、N88-日本語BASIC(86)リファレンスブック、キーボード、アース線、電源ケーブル、保証書、お客様登録カード、ケーブルラベル、サービス網一覧表、N88-日本語BASIC(86)システムディスク、デモプログラムディスク、未使用フロッピー1枚
  27. 希望小売価格:318,000円

性能面について

8086互換のV30、384KBのメモリ、640×400ドット2画面4096色中16色表示、FM音源/SSG音源、漢字ROM標準等、当時としては目新しいものがあった。本体とキーボードが分離された方式も新鮮さがあった。ただ3.5インチフロッピーは5インチのものと比べると価格が倍位したのが難点で、これは1988年以降に解消された。

デザインは当時のベストセラー機PC-9801VM2の小型版という雰囲気を出しているが、16色ボードの標準搭載、FM音源の標準搭載等、VM2より進歩している部分があり、価格から見ればコストパフォーマンスが高いと言える。

当初はBASIC、後半はMS-DOS

当時はパソコン雑誌等に載っていたBASICで書かれたプログラムを入力して使うことが多かったが、メモリを640KBに増設し、MS-DOSベースで使うこととなり、HDDも繋がるようになった。

MS-DOSは、当時は2.*が主流であり、市販ソフトを買うと必ず一緒に含まれていた。一太郎等のソフトにも組み込まれており、すぐに利用できるのが利点だった。なお、MS-DOSは3.*からはソフトには含まれなくなり、必ず単体で買うようになったが、これはバージョンアップを行いやすくするためだとされていた。

大体1988年前後から、市販ソフトはHDDに組み込んで使うことが前提になったかと思う(勿論FDDベースでも使用はできたが)。HDDは便利だが、まだOSが管理するものではなく、自分でconfig.sysやautoexec.batを切り替えて使わなければいけない場合も多かった。1990年前後からHDDを買うと大抵付属するメニューソフトを使うことである程度この問題は解消できた。この当時のHDDメーカーは緑電子やアイシーエム等が有名。

NECでは1985年から自社開発のV30をCPUに採用し、1991年まで搭載機を出していたが、1987年後半からはV30を32ビット化すること(すでにV70があった)はあきらめたらしく、1988年度からは本格的にインテル系CPUを採用したマシンを出している。

なお、1987年からはEPSONがPC-9801互換機「PC-286シリーズ」を発売した。それ以降PC-9801は希望小売価格から3~4割引は当たり前になり、やはり互換機の存在意義を感じさせられよう。

当時としては珍しかった16ビット機でFM音源標準装備、という機能を生かし、アニメーションとFM音源を使ったデモンストレーションがパソコンショップでよく流されていたし、DISK-BASICと一緒に付属していた。今後は16ビット機の時代になることを確信させたと思う。

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