BasicMaster(ベーシックマスター)国産第一号パソコン

国産第一号パソコンは、PC-8001ではなく、日立製作所が1978年9月に発売した8ビット機「ベーシックマスター」。

それ以前はマッキントッシュを除き、ワンボードマイコンと呼ばれる基板剥き出しのものだったことを覚えている方も多いだろう。当時はマイクロコンピュータを略した「マイコン」と呼ばれることが普通だった。本機はパーソナルコンピュータ「パソコン」と呼ばれることになる完成機の先駆けとなった。

開発したのは日立製作所の横浜工場のテレビ部門だった。当時はまだ汎用機が基幹業務で幅を利かせており、家庭用のニッチ家電という位置付けだったのである。以降、モデルチェンジの度、愛好家の間では単に「レベル○」、または「ベーマス○」などと呼ばれるようになっていった。

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ベーシックマスターレベル1のスペック

型式:MB-6880-4 / MB6880-8(ベーシックマスターレベル1)

  1. CPU
    HD46800(6800互換 / 750kHz)
  2. ROM
    8KB
  3. RAM
    MB-6880-4:4KB
    MB6880-8:8KB
  4. カセットI/F
    速度は300ボー。
  5. その他
    外部拡張対応。
  6. 電源
    ACアダプタ(MP-10)
  7. 価格
    MB-6880-4:188,000円
    MB-6880-8:228,000円
  8. 発売
    1978年9月

BASICインタプリター

BASICのコマンドには、以下のような機能があった。

LISTまたはL(短縮形):入力したコードの表示、行番号を指定して表示可能。
SEQ:行番号を自動的に生成する機能。改行すると次の行番号が表示される。マイクロソフト系BASICのAUTOコマンドに相当する。
RESEQ:行番号を指定された刻みで整列する機能。マイクロソフト系BASICのRENUMコマンドに相当する。
RUNまたはR(短縮形):コードを実行する。
SAVE:カセットテープにコードを出力する。
LOAD:カセットテープからコードを入力する。
VERIFY:カセットテープに出力した内容が正しいかどうかを確認する。

機械語モニタ:モニタモードに入るには、MONと入力し、終了するにはEをタイプする。

M:メモリを256バイトずつ直接編集可能なモード。機械語を直接入力したりメモリの内容を書き換えることが可能。
P:プログラムカウンタを変更する機能。
S:機械語をステップ実行する機能。

その他、レジスタの内容を直接書き換える機能があった。

ベーシックマスターレベル2/2Ⅱスペック

※基本部分はレベル1と同じなので、相違点のみ記した。

型式:MB-6880L2(ベーシックマスターレベル2)

  1. ROM
    16KB
  2. RAM
    8KB
  3. 発売
    1979年2月
  4. 標準価格
    228,000円

※レベル1に対して、浮動小数点演算などBASICの機能を強化したモデル。内蔵BASICはレベル2BASICと呼ばれる。

型式:MB-6881(ベーシックマスターレベル2Ⅱ)

  1. ROM
    16KB
  2. RAM
    16KB
  3. 発売
    1980年
  4. 標準価格
    148,000円

※レベル3と前後して発売された。RAMを増設、価格を改定したモデル。レベル2と区別するためにL2 IIと表記されることもある。「かな」ロックすると、キークリック音が変わる。キーボードからのホットスタートが出来なくなるといった変更点があったが、ROM内のプログラムのアドレス変更やBASICの中間コードの変更は、L2との互換性の点で問題となることがあった。

型式:MB-6885(ベーシックマスターJr.)

  1. CPU
    HD46800(6800互換 / 750kHz)
  2. ROM
    8KB
  3. RAM
    64KB(VRAM共用)
    最大128KB
  4. グラフィック解像度
    256×192ドット
    単色
    カラーモード(オプション)
  5. カセットI/F
    速度は300ボー/1200ボー。
  6. その他
    プリンタI/F、外部拡張対応
  7. 電源
    100V
  8. 価格
    89,000円
  9. 発売
    1981年12月

基本設計はレベル1、レベル2と同じだが、筐体の形状が変更され、Jr.は銀と黒のプラスチックをあしらった箱型になっている。また 256×192ドットのグラフィックモードが追加された。

別売のカラーアダプタをつけることにより、8色表示が可能となった。 グラフィックモードは標準ではBASICの命令ではサポートされず、カセットテープで供給されたソフトウェアを使用するか、直接VRAMを操作する必要があった。発売後ROMのアップグレードにより、カセットテープインターフェースの速度が向上するサービスが提供された。

当時のパソコンを見ると、文字だけの表示でモノクロ表示だったり、キーボードはテンキーがなかったり、キャラメルキーボードと言われる小さいキーが並んでいたりと、ファミコンにも劣るような機種が神の如く祭り上げられていたのであった。またフロッピードライブも30万円近くもする巨額な投資が必要な時代で、一部のマニアの間でもてはやされていたのに過ぎなかった。

国産第一号パソコン、ベーシックマスター(BS)は割合有名なのだが、知らない人の方が多いらしい。パソコン御三家に数えられていた時期も短かったこともあるのか。

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