「3.5インチFDDのトレンドをとらえた、HDD時代先取り16ビットマシン。」
EPSONが発売したPC-9801互換機には3.5インチFDD内蔵モデルもあり、PC-286Uがそれで、PC-286Vと同じ1987年9月11日に発表、10月中旬より出荷開始されました。
PC-9801UVモデルと同じでコンパクトでした。一番の特徴はV30を採用していることです。
EPSON PC-286Uスペック
- CPU:V30 10MHz。
- ROM:BIOS-ROM/BASIC-ROM:96KB
- メインRAM:640KB。4.6MBまで増設可(内部拡張スロット及び外部拡張スロットに増設)
- ビデオRAM:256KB。
- テキストRAM:12KB。
- テキスト表示:80×25行/80×20行/40×25行/40×20行。切り換えて使用(8色表示)。
- アナログRGBディスプレイ接続時グラフィックス表示:640×400ドット2画面4096色中16色表示/640×200ドット4画面4096色中16色表示 ※モノクロ時画面数はこの倍
- デジタルRGBディスプレイ接続時グラフィックス表示:640×400ドット4画面8色表示/640×200ドット8画面8色表示 ※モノクロ時画面数はこの倍
- 漢字表示:JIS第1水準漢字ROM/JIS第2水準漢字ROM、拡張漢字ROM標準搭載
- FDD:3.5インチ2HD/2DD2台内蔵(増設I/F内蔵)
- HDD:内蔵可(SASI)※H20はSASI HDD20MBを内蔵済み
- シリアルI/F:RS232C
- プリンタI/F:セントロニクス社仕様
- 外付けFDD用I/F(2HD)
- マウスI/F
- CRT接続アナログRGB、デジタルRGB、モノクロディスプレイ(ライトペン接続可)
- サウンド:FM音源3重和音/SSG音源3重和音計6重和音8オクターブ、BEEP音
- 拡張スロット:外部拡張スロット16ビットのCバス2個。内部拡張スロット2個
- キーロック:キーボードとリセットボタンをロック可。
- 寸法:390(W)×356(D)×88(H)㎜/キーボードは435(W)×180(D)×36(H)㎜
- 重量:STDは7.8kg/H20は9.1kg。キーボードは1.4kg
ラインナップ:1987/9/11発表
- PC-286U STD:248,000円
- PC-286U H20:393,000円
HDD標準内蔵モデルは「H」、HDDは内蔵可能モデルは「STD」の型番がついており、FM音源が標準装備されていることから、個人を対象にしていることも分かります。この大きさでHDDを内蔵可能としたのは当時としては感心ものだったです。
本機はCPUは80286ではなく、NECが独自開発した8086互換のV30を採用しており、この頃になるとNECはEPSONチェックというユーザーには迷惑なことを行っていたとはいえ、著作権問題もトーンダウンした感があります。
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あとがき
UVシリーズの互換機で、FM音源も標準装備としている。この頃になると、EPSONチェックというユーザーにとっては迷惑な仕掛けがあったとはいえ、著作権問題もトーンダウンしていた。
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