FM-77 ※1984/5/10発売

「ディスクで決める、ソフトで超える、富士通のアイドルマシン」

FM-7の後継機種は、FDD内蔵型のFM-77と、廉価機のFM-NEW7とに分かれ、機能はほぼコンパチになっていた。もっとも、FM-77は本体とキーボードが切り離され、ケーブル接続されるタイプ、FM-NEW7は一体型という外見上の違いもある。

FM-77は3.5インチFDDが内蔵されているし、漢字ROMも標準装備なので、システムを組む場合FM-77の方が安くなる。

イメージキャラには引き続きタレントのタモリを起用。

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FM-77スペック

  1. CPU
    MBL68B09(8MHz)
    Z80(オプション)
  2. サブCPU
    MBL68B09E(2MHz)
  3. ROM
    44KB
    F-BASIC V3.02、ブートローダ、サブモニタ
  4. メインRAM
    64KB(最大254KB)
  5. ビデオRAM
    48KB
  6. テキストRAM
    なし
  7. テキスト画面
    グラフィック画面と共用。80×20/25、40×20/25表示
  8. カラーグラフィックス画面
    640×200 8色 1画面
    カラーパレット機能
  9. モノクログラフィックス
    640×400ドット1画面2色(オプション)
    640×200ドット3画面
  10. 漢字表示
    JIS第一水準漢字(2965種)、非漢字(453種)。
    グラフィックス画面に40字×12行表示できる。40文字×25行はオプション。
  11. CRT出力
    デジタルRGB出力
    モノクロディスプレイ出力
  12. サウンド
    SSG音源3重和音8オクターブ
  13. 内蔵FDD
    3.5インチ2DD(320KB)内蔵
    FM-77D1:1台(最大2台)
    FM-77D2:2台
  14. パラレルI/F
    セントロニクス社仕様準拠
  15. シリアルI/F
    オプション(15,000円)。RS232C規格準拠
  16. カセットI/F
    1600ボー。リモートコントロールあり。接続ケーブル付き
  17. スーパーインポーズI/F
    スーパーインポーズユニット(オプション)接続用
  18. 拡張スロット
    2スロット(不足の場合はI/O拡張ユニットで増設可)。
    サブ拡張用1個
  19. Z80スロット
    1スロット(FM-NEW7用のものとの互換性はない)
  20. 添付ソフト
    F-BASIC V3.0 L2.0
    FMLogo V2.0
  21. 外寸
    本体:(W)350×(D)360×(H)115㎜
    キーボード:(W)424×(D)195×(H)32㎜
  22. サービスコンセント
    1個
  23. 重量
    FM-77D2:7.8kg
    FM-77D1:7.0kg
    キーボード:1.3kg
  24. 発売
    1984年5月10日
  25. 価格
    FM-77D2:228,000円
    FM-77D1:198,000円

付属品のFMLogoは、作図に適したプログラム言語。

FM-77は、グッドデザイン賞ということだが、取り立てて優れたデザインという印象はない。これは個人の好みの問題もあるだろう。

FM-7との相違点

CP/Mを動かすためのZ80カードは、FM-7/NEW-7のものは流用できず、FM-77専用のものを使用する。Z80カードに添付されるCP/MはFM-77では3.5インチFDが付属する。

グラフィックス、サウンドなど機能面はFM-NEW7と同等で、漢字ROMが標準装備だったり、FDDが標準装備なので、こちらの方がお買い得といえる。FDDは、1台ではバックアップを作るとき頻繁にFDを抜き差しさせられ、苦労することになるので、最初から2台実装済のD2を買うのが普通だろう。

400ライン表示

6809CPUなので、OS-9を動かしたくなるだろう。OS-9Level1はそのまま動作できるが、Level2を動作させるにはオプションの400ラインセットが必要になる。当初、400ラインセットは99,800円もしていたが、程なくして400ラインBセットが発売された。

Bセットには400/200ラインカード、64KB増設RAMカード、F-BASIC V3.5が含まれており、グラフィックスは640×400ドット時2色表示、テキスト文字は40文字×25行で16色表示可能、メインメモリは128KBに増設、が実現となる。

オプションでスーパーインポーズユニット(39,800円)が接続でき、テレビやビデオ画面との画面合成や合成画面の録画も行える。

FM-NEW7は漢字ROMもFDDもオプションで、買い揃えればFM-77よりも高くなるので、FM-77の引き立て役のようなものにも見えた。

寸評:6809搭載ホビーパソコン

ハードウェアのオプションはカタログでは豊富に揃っているが、いざ購入に行くと入荷の目処がたたないこともよくあるなど、メーカーとしての努力が必要だった。
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