FM77AV40EXにビデオデジタイズ機能を標準装備としたマシンで、それ以外の機能は同じだ。デザインは上がグレー、下が黒、それを区切る緑色の線の組み合わせ方から、「墓石パソコン」という愛称がつけられていた。
CMタレントには40EX時代から起用された南野陽子が続投した。
FM-77AV40SXスペック
- CPU
MBL68B09E(2MHz) - サブCPU
MBL68B09E(2MHz) - ROM
F-BASIC V3.02 - メインRAM
192KB
最大448KB
※拡張メモリスロットに増設可 - ビデオRAM
192KB - テキストRAM
なし - テキスト画面※グラフィック画面と共用
80×20/25/40/50、40×20/25表示 - グラフィック画面※カラーパレット機能あり
640×400ドット8色 1画面
640×200ドット8色 2画面
320×200ドット262144色 1画面
320×200ドット4096色 2画面 - 漢字表示
JIS第1水準、JIS第2水準、非漢字、辞書ROM
※グラフィックス画面に40字×20行表示できる。 - サウンド
FM音源3重和音,PSG3重和音・8オクターブ。外部オーディオ接続端子付き - キーボード
赤外線ワイヤレスまたはワイヤード接続。JIS配列準拠、総数100キー。 - 内蔵FDD
3.5インチ 620KB 2台 - 拡張スロット
2スロット。不足の場合はI/O拡張ユニットで増設可(I/O拡張コネクタに接続) - ビデオディジタイズ機能
ビデオデジタイズカード標準装備 - CRT接続
21ピンRGB/8ピンRGB - プリンタI/F
セントロニクス社仕様準拠 - オーディオカセットI/F
なし - ジョイスティックI/F
2ポートあり - シリアルI/F
RS-232C準拠 - マウスI/F
オプション - MIDI I/F
オプション - 電源
AC100V。50/60Hz - 使用条件
温度5~35℃、湿度20~80%。ただし結露しないこと - 外寸
未確認 - 重量
未確認 - 添付ソフト
入門ディスク、F-BASIC V3.4 L21 - 発売
1988年11月15日 - 価格
178,000円
専用ディスプレイテレビを接続し、テレビ画面やビデオ画面とのスーパーインポーズも可能である。
ビデオデジタイズ機能が標準装備されたことで、320×200ドット時262,144色 1画面の静止画像取り込みがすぐにできる。とはいえ、それだけではすぐに飽きがくるのは明らかで、FMグラフィックエディタや市販ソフトを活用したいところだ。それ以外はオプションの標準化はなく、やはり価格面では前機種と同じで、X1 turboZⅢの方が勝っていた。
すでに主流は16ビット機に移ってきており、パソコン御三家も最終機種を出していたのだが、FM77AV40SXもその範疇だった。
8ビット機のFMシリーズは本機を持って終了となった。すでに16ビット機としてはFMRシリーズがあったが、これは企業向けであり個人市場向けとは考えていなかった。個人用としてはFMR50をベースに独自開発した1989年2月に出るFM TOWNSとなり、FM77AVSXのデザイン/カラーリングが引き継がれている。
なお、従来オールラウンド指向の8ビット機を出していた時代は、FM-77と、-(ハイフン)が製品名に入っていたが、AV指向機に移行した1985/11以降は、FM77AVというように、-(ハイフン)は入らなくなった。
寸評:FM-7シリーズの終着