FMR50/60 私日本語得意というものの...

1987年2月に発売されたFMR30/50/60はFM16βの後継機種という位置づけでしたが、FM16βとは大幅に設計を変更しているため、これまでの周辺機器の多くが使えなくなるという状態になりました。

FMR30は省スペース型、FMR50/60はデスクトップ型です。FMR60はハイレゾマシンです。

FMR50/60スペック

  1. CPU:80286(8MHz)
  2. コプロセッサ:80287(8MHz)※オプション
  3. メインRAM:1~5MB
  4. グラフィックRAM:FMR50は256KB。FMR60は512KB
  5. 日本語表示:FMR50は40字×25行(16ドット)。FMR60は40字×25行(24ドット)
  6. 漢字ROMJIS第1水準漢字,JIS第2水準漢字,JIS非漢字
  7. グラフィックス画面:FMR50は640×400ドット4096色中16色表示/FMR60は1120×750ドット4096色中16色表示
  8. FDD:5.25インチ2HDを2台標準装備
  9. 内蔵HDD:HDタイプのみ20MBHDDを内蔵

キーボードは別売で、FM-OASYSタイプに人気があったとも言われています。FM16βではCP/M86をOSに採用後、MS-DOSに変更するというユーザー思いとはいえない部分がありましたが、このFMRでは最初からMS-DOSを採用しています。

個人ユーザーにはあまり縁がないシリーズといえましたが、多くは汎用機の端末用としてLANを組むためにセットで販売されることが主体でした。FMRシリーズは、中古機価格がとても安くて魅力的だったという話も例のよいパソコン悪いパソコンに出ていたことがあります。

このシリーズは以下のものがラインナップされており、1998年にFMRが最終機を出すまで継続しています。後継機は現在のFMVシリーズです。

  1. FMR-50FX/HX:CPUが80286 12MHzに高速化されたモデル。
  2. FMR-50HE:CPUにi386SX 16MHzを搭載。
  3. FMR-50HE2/3:CPUにi386SX 20MHzを搭載。

ラップトップ型機:ノートブック型の台頭により比較的短命であったが、デスクトップ型FMRシリーズより小型化された拡張カード規格は、ノートブック機のI/O拡張ユニットや、汎用拡張スロットを持つFM TOWNSシリーズにも継承された(FM TOWNSでは純正オプションの「LTカード接続アダプタ」経由)。

  1. FMR-50LT:単色16階調表示プマディスプレイ採用したラップトップ機。CPUは80286(8MHz)。標準で1MB(MAX 3MB)のRAM搭載。本体内に拡張スロットを2つ持つ。3.5インチFDD(1MB)x2のLT2とFDDx1+20MBHDDのLT5、各々JISと 親指シフトのキーボードA,Bタイプあり。
  2. FMR-50TX(トランスポータブル機):液晶ディスプレイ一体型の省スペース・可搬型デスクトップ機で、液晶ディスプレイ前面にキーボードの収納が可能な箱形筐体を持つ。拡張カード類はラップトップ機と共通。

ノートブック機

同時期の他社のノートブックパソコンではフロッピーディスクドライブ(FDD)1機とFDD互換のRAMディスクによる2ドライブ運用が一般的で あったが、本系列ではそれに加えてICカードスロットも装備しており、ROMカードによって供給されるアプリケーションソフトを使用すれば、フロッピー ディスク2台で運用しにくい大規模なアプリケーションソフトでも実用的に使用することができた。JISと親指シフトキーボードの2タイプあり、本体内蔵で後から取り替えは出来ない。

  1. FMR-50NB1:FMRシリーズ初のノートパソコン。CPUは80C286(8MHz)。A4ファイルサイズで2.5kg。標準で2MB(MAX 4MB)搭載(RAMディスク分1.25MBを含)。16階調FLバックライト付液晶。
  2. FMR-50NBX:ハードディスクドライブを搭載。CPUはi386SX。
  3. FMR-50NB2/NBX2:CPUは80C286(12MHz)/i386SX(20MHz)。標準で2MB(MAX 10MB)搭載(RAMディスク分1.25MBを含)。特徴として専用拡張スロットが2つあり(1つは増設バッテリ専用)、最大で標準x1+増設x2の バッテリ搭載可能。NB2はFDDx1のみ、NBX2はFDDx1,FDDx1+40MHDD,FDDx1+60MBHDDの3タイプで、HDDは専用 パック形式で脱着可能で共通。
  4. FMR-50NL、FMR-50NE、FMR-50NE/T、FMR-50CARD:FDDを搭載しながらも他のノートブックシリーズより大幅に薄い28mmの薄さを実現した。主に開発を担当したのは松下電器であったと言わており、同社のPanacom Mシリーズとしても同等機種が発売された。CPUはi386SX(16MHz)。標準で2MB(MAX 10MB)搭載(RAMディスク分1.25MBを含)。ICカードがJEIDA Ver.4準拠になる。FDDx1とFDDx1+40MBHDDの2タイプ。HDDは専用パック形式で脱着可能。
  1. FMR-250L、FMR-250L2、FMR-250L3、FMR-250L4:FMR-50系列に、Windows対応強化としてグラフィックアクセラレーターを搭載した系列。

※wikipediaより

互換機

富士通と松下(現在のパナソニック)は昔から仲が良く、「パナファコム」という会社まである程でしたが、FMRシリーズの互換機として、富士通がOEMした製品には「Panacom M」がありました。

FMRシリーズ自体個人ユーザーは対象としていないような雰囲気があり、発売時のCMでもやはり企業向けであることが分かります。個人向けのパソコンは1989年に発表されるFMR-50と上位互換のあるFM TOWNS待ちとなります。なお5.25インチFDD搭載機でしたが、1992年以降は3.5インチFDDに変更されています。

あとがき
FM16βの後継機、という位置づけではあったが、実際にはほとんど互換性がなく、どうもユーザー思いとはいえない姿勢が見える。基本的に、個人は相手にしておらず、汎用機とLANを組む目的での利用が想定されているようであり、デザイン的にもそれが反映しているように見える。個人向けはFMR-50をベースにしたFMTOWNS待ちだった。
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