JR800 ※1983/7発売

ナショナルのパソコンJRシリーズは、ハンドヘルド型と呼ばれる携帯型も出していた。JR800がそれで、外見はほとんどポケットコンピュータ、ポケコンと同じものだった。B5版サイズ、やはり消しゴムキーボードが使われている。

この機種と併せて、発売がアナウンスされていたJR200用のFDD、プリンタ、ジョイスティックが発売された。

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JR800スペック

  1. CPU
    63A01V 4MHz(CMOS 6801 拡張命令セット)
  2. ROM
    CMOS 20KB(32KB まで増設可)
  3. メインRAM
    CMOS 16KB(32KBまで増設可)
  4. 表示用RAM
    1552B
  5. 表示素子
    LCD
  6. テキスト表示
    32×8文字
  7. グラフィック表示
    192×64ドット
  8. キーボード
    JIS 準拠配列 79キー、テンキー付。PFキー。10キー。
  9. ミュージック機能
    5オクターブ単音
  10. カセットI/F
    1200/2400Hz FSK方式。平均1800ボー
  11. シリアルI/F
    専用3 芯ケーブル使用。300~76800 ボー/専用グラフィックプリンタ接続可(JR-P20)
  12. システムバスI/F
    40ピンコネクタ/専用 I/O ユニット接続可(JR-U20)
  13. メモリパックI/F
    28ピンコネクタ
  14. 時計機能
    バッテリーバックアップ付時計チップ内蔵
  15. 電源
    DC6V max 0.4W (単3乾電池×4)
    AC100V 50/60Hz
  16. 寸法
    幅260×奥行143×高さ34㎜
  17. 重量
    約710g
  18. 付属品
    BASICマニュアル,シリアルインタフェースケーブル,収納ケース,PFキーカード,録音ケーブル,デモンストレーションプログラムテープ
  19. 本体価格
    128,000円

外見上はシャープのポケットコンピュータと近くなっている。I/Fとしては、カセット、プリンタ(JR-P02接続可)、I/Oユニットコネクタなどが装備されていた。

音声認識装置「パナボイス」

  1. JH-600 音声認識装置”パナボイス”:135,000円
  2. JR-U20 I/O ユニット:価格不明
  3. JR-M01 RAMパック(CMOS 8KB):価格不明
  4. JR-M03 RAM/ROMパック(CMOS 8KB/12KB):価格不明
  5. JR-P20 グラフィックプリンタ(熱転写):34,800円
  6. JR-K10 熱転写用紙:1,500円
  7. RQ-8300 カセットレコーダ(2400baud):18,000円
  8. RQ-8200 カセットレコーダ(600baud):15,800円

パナボイスは、BASICの命令語を肉声で入力できるようにした装置だった。現在の音声認識装置のはしり、というところだろうか。JR800と同じ大きさで、ヘッドフォン/マイクも装備されていた。

パナボイスは、JR800専用に思われがちだが、JR200でも使用することは可能。

価格不明のオプションが多いのは、JRシリーズ自体マイナーな種類で、販売されたのか不明なものもあるからである。

雑誌の広告ではJR200と一緒にパナボイスも紹介されていた。JR200にフロッピードライブが発売されたことから、ビジネス用としてもお使いいただけます、と書かれていた。しかし、トータルな機能で見ることが大事で、ビジネス用としても使うのなら、やはり16ビット機か、少なくとも上位8ビット機を選ぶことだ。

寸評:価格があまりにも高すぎる。

JR800の価格自体128,000円と高価である。シャープのポケコンは5万円台からラインナップされており、やはりマイナーを脱することはできなかったようだ。
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