MEADE(ミード)天体望遠鏡の特徴

LX200-acf_header2
LX200-acf_header2 / alexken

世界最大の天体望遠鏡メーカーミードはセレストロンと同じシュミットカセグレン(SC)を扱う企業です。LXシリーズ等の一体型天体望遠鏡では定評があり、GPSやLNT機能による自動設定が可能になっています。最近では完全自動化されたLSシリーズも登場しています。さらにオートガイダー標準装備のLX850/LX600といったハイテク望遠鏡までラインナップしています。

現在MEADE社は中国の光学機器メーカー「サニー」の子会社になっています。日本での販売・修理・サポートはケンコー・トキナーが行っています。

MEADE社の製品ラインナップ

LX200ACF:一体型の代表的機種で、GPS機能による緯度・時計合わせなどの自動化とデジタルコンパス・傾斜センサー等を利用したLNT機能により、経緯台モードであれば自動化が実現しています。眼視や月・惑星の撮影なら問題ありませんが、星雲星団の撮影には視野回転をうち消すためのローテータか赤道儀ウェッジを入れて赤道儀モードとすることが必要になります。20㎝/25㎝/30㎝/35㎝の鏡筒がラインされており、鏡筒単体の購入も可能です。なお受注生産となりますが40㎝のセット及び鏡筒単体もあります。全機種ミラーロックがかけられるようになっており、ミラーシフトを防止できます。LX200ACF-20なら移動観測もしやすいですが、LX200ACF-25以上になると移動観測は困難です。

LX90GPS:LX200で使用されているミラーロック機構はなく、またLNT機能は省略されており、GPSによる緯度/時刻設定が可能になっています。それ以外は大体LX200と同じですがずっと軽量に作られています。移動観測も楽でしょう。SCとACFが製造されており20㎝/25㎝/30㎝のラインがあります。OTA単体の販売はありません。

LSシリーズ:SCとACFとが用意されています。16㎝と20㎝口径が用意されています。この機種の特徴は、GPSとLNT機能だけでなく、小型CCDカメラが装備されており、自動で基準星の設定を行うので、完全な自動化が実現されているということです。但し、GPSが受信できない場合や磁気が強い場所であるなどの場合はユーザーによる設定が必要です。別売オプションである液晶モニタをつけるとCCDでとらえた天体を映すことができる他、天体の情報を音声と映像で視聴できるナビゲーション機能(英語のみ)が利用できます。

LTシリーズ:SCとACFが用意されており、上位のGPS機能とLNT機能を省略した低価格機です。現在生産中止です。

ETXシリーズ:90/125ミリのマクストフカセグレンの一体型で、三脚も付属しますが卓上型として使うことも可能です。現在は、ETX-90ポータブルとしてモデルチェンジされ、三脚やケースが付属しています。

ライトブリッジ:ドブソニアン望遠鏡で、10/12/16インチのラインがあります。

LX850:当初はLX800として発売。ドイツ型赤道儀で、スターロックと呼ばれるCCDセンサー2個を使ったガイド鏡が標準装備され、これでガイド星の動きを見ながら極軸合わせをすることができます。スターロックを使ってオートガイドを行うこともできます。スターロックはコントローラー「オートスターⅡ」から制御しますが、直接PCから制御することもできます。OTAはACF光学系のF8。単体販売もあり。赤道儀の能力はVixen AXDやタカハシEM400と肩を並べるといってよいでしょう。

LX600:LX200ACFにスターロックを標準装備したものとみると分かりやすいです。通常は経緯台で使用しますが、ウェッジをかませて赤道儀とすることもできます。スターロックは経緯台/赤道儀両方のモードで使用できます。OTAはACF光学系のF8。単体販売もあり。重量がかなりあり、ドームなどに設置ずる人向けと言えます。

LX80:ドイツ式赤道儀ですが、軸を倒して経緯台のように使うこともできます。かつて販売されていたLXDの後継機と見てよいでしょう。OTAはSCのF10。単体販売なし。生産中止です。

LX70:ドイツ型赤道儀で、かつてビクセンが発売していたGPDと同一(大変よくできたコピーです?)、カラーリングだけが違います。鏡筒と赤道儀のセット販売の他、赤道儀単体、OTA単体の販売もあり。モーターや旭日望遠鏡は別売です。

ACF光学系:シュミットカセグレンの一種で、当初はアドバンセッド・リッチ・クレチアン光学系と称していましたが、業界からクレームがついて、ACF光学系と呼ぶことになりました。コマ収差を改善した光学系です。

オートスター:LX200/LX90/LS/LT/LXDに付属する自動導入装置です。LX200シリーズ(GPS以降)はオートスターⅡ、LX90/ETX/LT/LXDはオートスター、LSシリーズはオートスタースイートとなっていて、他の機種に流用できない場合があります。すべて英語表示です。ミック時代はETX用オートスターはカナ表示モードもありました。

MEADE本社は、一時セレストロンの買収にかかったり(FTCから待ったがかかる)、LX400(当初はRCX400)という大型機を発売したり、LX200Rという機種を出すなど勢いがあった時期がありました。

その後、本当のリッチクレチアンを製造しているメーカーからクレームが出て、LX200RはLX200ACFに商品名を変更、またLX400は生産終了となりました。一時MEADE本社も経営難で製品ラインの縮小やヨーロッパ法人を売却したり工場をメキシコ移転するなど再建策を図ったりしています。

日本での代理店業務は、かつてはミックインターナショナルが行っていましたが、2008年11月子会社ニュートンの閉店・廃業、2009年1月末には事実上の倒産となり、量販店での扱いが中止されました(メーカーの都合により中止とアナウンス)。2009年9月からはジズコ(テレビュージャパンという方がなじみがある人が多いだろう)が代理店契約を結んでサポートや販売を行っていましたが、ミックから円満に引き継いだとは言い難いものがあったようです。その後、2014年4月より代理店はケンコー・トキナーに移管されました。この移管は、ジズコからケンコー・トキナーにスムーズに行われています。

因みに、ミックの倒産とMEADEの経営難は時期的に重なっていますが、一切関係はありません。

MEADE (英文)英文マニュアルやファームウェアのダウンロードも可能だが見つけにくいので根気よく辿ってください。

Yoshi's ETX Site:個人サイトでETXについてかなり詳細に書かれている。

その後、2014年4月より日本代理店はケンコー・トキナーに移管されました。

ケンコー・トキナーとミードインスツルメンツ、国内販売総代理店契約を締結

2014年11月からは一部製品の販売が開始されています。2017/6/15時点で「ETX-90」と「AZM-70」「AZM-90」「EQM-70」「LX70シリーズ」を発売。今後のラインナップ拡充に期待しています。

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あとがき
前代理店ジズコによるサポートは、ケンコー・トキナーに移管後も、2015年8月頃まで行われていたが、現在は終了している。修理等サポートが必要な場合は、ケンコー・トキナーに問い合わせを。なお、GPS内蔵モデルではない旧LX200(クラシックモデル)については、すでにMEADE本社からの部品供給が終了しており、修理対応は不可となっているのでご注意を。
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