PC-8801MK2SR 歴史に残る名機/8ビット機の標準機

「すべてを受け継ぎながら、すべてが新しい。」

前モデルと比較すると、グラフィックスはアナログRGBディスプレイに接続すれば、640×200ドット時512色中8色表示を実現。さらに前モデルでは貧弱なBEEP音しかなかったサウンドがFM音源搭載。このような大幅な機能アップはSRショックとまでいわれたほど、旧型機ユーザーにとっては悪夢の瞬間だったのである。

前モデルの時も言えたが、やはりPC-8001MKIISRを買うと損することになる。PC-8001MKIISRを買うよりもPC-8801MKIISRのモデル10を買う方が将来の発展性が段違いに良い。PC-8001MKⅡSRにフロッピードライブを接続するとPC-8801MKⅡSRよりも高くなってしまうのだ。PC-8801MKIISRモデル10/20を買ったユーザーには組み込み専用のフロッピードライブ(1台当たり55,000円)が用意されていて、PC-8001MKIISRの機器よりも安く買えるということになっているのだ。これではユーザーを馬鹿にしたラインナップと取る人がいても不思議ではないだろう。

N88-BASICは、従来のソフト/ハードの互換性を保つためのV1モード、V1モードの高速化モードであるV1-Hモード、新機能を搭載したV2モードに分かれている。BASIC-ROMは1個で共用するため、一部に動かないソフトもある。Oh!PCで連載されたスーパーシステム88は訂正版を入れないとV1モードでは動作しない。

イメージキャラには引き続き武田鉄矢が起用され、カタログでは指揮棒を持った姿が表紙を飾った。

歴史に残る名機、といっても良い。PC-9801でいえばVMのようなマシンだ。

イメージキャラには引き続き武田鉄矢が起用され、カタログでは指揮棒を持った姿が表紙を飾った。

歴史に残る名機、といっても良い。PC-9801でいえばVMのようなマシンだ。

PC-8801MK2SRスペック

  1. メインCPU:μPD780C-1 4MHz
  2. サブCPU:μPD780C-1(ディスクコントロール) 4MHz
    ROM:N88-BASIC 64KB / N-BASICおよびモニタ 32KB / サブ ディスクコントロール用 2KB
  3. RAM:ユーザーズメモリ 64KB.テキストエリア 32KB.変数・ワークエリア・テキストVRAM 31KB ※拡張スロット内増設可能(32KB単位でバンク切り替え)
  4. サブRAM:ディスク入出力バッファワークエリア 16KB
  5. VRAM:48KB
  6. テキストVRAM 4KB(ハイスピードモード時のみ使用)

テキスト表示

  1. 80文字×25行、80文字×20行、40文字×25行、40文字×20行より選択。リバース、ブリンク、シークレット、キャラクタ単位に指定可
  2. カラー8色(デジタルRGBディスプレイ使用時)
  3. カラー512色中8色(アナログRGBディスプレイ使用時)※注N-88BASICのV2モードのみ可能

モノクログラフィック表示

  1. 640×400ドット1画面(専用高解像度ディスプレイ使用時)/640×200ドット3画面※いずれかの画面を選択
  2. 画面合成可(グラフィック、テキスト合成)

カラーグラフィック表示

  1. 640×200ドット1画面カラー8色(デジタルRGBディスプレイ使用時)
  2. 640×200ドット1画面カラー512色中8色(アナログRGBディスプレイ使用時)※N88-BASICV2モード動作時
  3. 画面合成可(カラーグラフィック、テキスト合成)

バックグラウンドカラー

  1. 8色中1色指定可(デジタルRGBディスプレイ使用時)
  2. 512色中1色指定可(アナログRGBディスプレイ使用時)※注N-88BASICのV2モードのみ可能

ビデオ出力

  1. R.G.B セパレート出力方式(TTL、カラー)
  2. アナログRGB出力(75Ωアナログ、カラー)
  3. モノクロディスプレイ出力(ライトペンPC-8045K使用可)
  4. 家庭用TV(別売TVアダプタ経由)に接続可
  5. 2画面独立表示可(グラフィックス画面、テキスト画面、合成画面)

漢字ROMボード標準実装

  1. 文字構成:16×16ドット
  2. 文字種類:JIS第一水準/第二水準漢字、非漢字
  3. 画面構成:40文字*20行(専用高解像度ディスプレイ使用時)

etc.

  1. キーボード:JIS標準配列テンキー、コントロールキー、5ファンクションキー、キャピタルロック可、HELPキー、COPYキー。セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  2. 拡張用スロット:FHは1個、MHは2個
  3. カセットテープ(CMT)インターフェイス600ボー/1200ボー ※オプション、拡張スロットに搭載
  4. 汎用I/O入力:4ビット、出力1ビット、入出力2ビット(ジョイスティック/マウス接続可)
  5. プリンタインターフェイス:パラレルインターフェイス(セントロニクス社仕様に準拠)
  6. シリアルインターフェイス:RS-232C規格に準拠。割込み/ポーリング制御可
  7. FDD I/F:本体内に内蔵もしくは内蔵可。model10のみ外部接続可能(インタフェース別売)
  8. オーディオ出力 FM音源3音SSG音源3音(GI社PSGコンパチブル)、スピーカー内蔵、外部出力端子あり
  9. 電源:AC100V,50/60Hz
  10. 消費電力:平均54W,最大90W(SRmodel30)
  11. 使用条件10~35°C,20~80%(但し結露しないこと)
  12. 本体外寸:W406.5×D345×H127㎜
  13. 本体重量:6.8kg(model10),8.0kg(model20),9.2kg(model30)
  14. キーボード:W412×D195×H32㎜ 1.4kg
  15. 発売年 1985/1

低速で有名だったPC-8801MKIIまでのグラフィックスは、ALUの搭載、サイクルスチールの採用で大幅に速度向上した。新機能のV2モード、旧型機互換のV1Sモード、V1Sモードの高速版であるV1Hモードがあり、前面のスイッチで切り替えて使う。

当時開催されていた筑波万博'85のNEC館では、このパソコンのFM音源を使ったデモンストレーションが流されたが、グラフィックスとサウンドを連動していて素晴らしいものだ。またテレビCMでも盛んに流されたが、自分で作ってみようなどと思わないことだ。カタログのグラフィックスはプロが高い制作料を取って作ったものだからだ。

汎用I/Oポートはアタリ規格のジョイスティックを1本接続できる。後にこのポートに接続するマウスも発売された。

FM音源用のボリュームは何故か後ろについていて、大きさも小さめで、何とも使いづらい。

全体的には、よく改良されたマシンである。

ラインナップ

  1. PC-8801MKIISR model10:FDDオプション(2DのFDDを2台内蔵可) 168,000円
  2. PC-8801MKIISR model20:2DのFDD1台内蔵(2台まで内蔵可) 218,000円
  3. PC-8801MKIISR model30:2DのFDDを2台内蔵。258,000円

オプション

  1. PC-8801-11:FM音源3音・SSG音源3音8オクターブ6重和音を実現するためのボード。旧型機でも使用できるが、MKIISR以降の機種でも内蔵音源とはI/Oポートが異なるので併用でき、ボード付属の拡張BASICでFM6重和音の演奏が可能。
  2. PC-8801SR-FD1:モデル10/モデル20用の組み込み専用FDD. 55,000円

PC-8001MKIISRとの比較

FDDを接続するには接続ケーブルも必要になる。また、漢字ROMもオプション。

PC-8001MKIISR 108,000円

PC-80S31(2DのFDD2基) 168,000円

PC-80S31用ケーブルPC-8098 7,500円

システムディスク:PC-8037SR-2W 7,000円

合計:291,000円

これに漢字ROMを搭載した場合

漢字ROMボード:PC-8001mkII-01 32,000円

合計:323,000円

PC-8801MKIISRに組み込みFDDを搭載した場合

※モデル30は標準搭載で258,000円

PC-8801SR-FD1:組み込み専用FDD 55,000円

システムディスク:PC-8837-2W 7,000円 ※モデル20・30には標準添付。

モデル10に搭載した場合:本体+FDD2台+システムディスク合計285,000円

モデル20に搭載した場合:本体+FDD1台合計268,000円

寸評:8ビット機の標準機。

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あとがき
繰り返しになるが、PC-8001MKIISRとPC-8801MKIISRのどちらが良いかといわれれば、迷わずPC-8801MKIISRの方を勧めるだろう。理由は冒頭とPC-8001MKIISRとの比較のところで書いたことにつきる。お金があればモデル30、少し足りなければモデル20、PC-8001MKIISRをやって買えるという人なら、もう少し頑張ってお金を貯めてモデル10にカセットを接続した形で買うと良い。
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