NECのPCシリーズについて

NECではかつて、独自設計のパソコンがPC-2001/PC-6001/PC-6601/PC-8001/PC-8801/PC-9801と6つもラインナップがあった。さらにOEM版のPC-8201/PC-100も入れると8つもラインアップがあったが、やがてPC-9801に収束していく。

1997年9月に発表されたPC98-NXシリーズは、インテルが策定したPC98規格のPC/AT互換機を指しており、PC-9800シリーズとは関係がない。NXは「NEXT(ネクスト、次世代)」の意味をさすが、2005年頃を最後にPC98-NXの型番も使われなくなった。

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NECパソコンかつてのラインナップ

PC-2000シリーズ

ポケットコンピュータ。モデルチェンジはなかった。1985年頃には終了したようである。

PC-6000シリーズ

初心者向け入門機として、パピコンの愛称で発売された。PC-6001MKII以降は、 上位のPC-6601が発売されて存在感がなくなっていく。最後のマシンはPC-6001MKIISRだが、上位のPC-6601SRからフロッピーを取り除いて、テレビコントロール機能を省いたことだけが相違点だった。勿論一体型という外見上の違いもある。シリーズとしては成功し過ぎて、将来的にPC-8801との競合が予想されることから、PC-8801はホビー性を強化し、ビジネス用途はすべてPC-9801に集約させることでPC-6001/PC-6601は終了させるという方針がとられた。

PC-6600シリーズ

PC-6000シリーズのFDD(フロッピードライブ)内蔵モデル。このモデルの登場は、フロッピーは上級者向けの高額機器、といった位置づけを失い、低価格の入門機にも要求されたことを意味している。末期にはAV機能にコンセプトをおいたPC-6601SRが登場したが、すでにPC-8800シリーズが主流となっており、本シリーズの最終機種となった。

PC-8000シリーズ

NECにパソコンシェアNO.1をもたらしてくれた記念碑的マシン。PC-8001MKII以降は、存在価値がなくなり、ユーザーは上位のPC-8800シリーズへと流れていく。PC-8001MKIISRが最終モデルとなったが、性能面で上位のPC-8801MKIISRとそっくり被ってしまい、存在感を示せないまま消えていくという末路を辿っている。

PC-8200シリーズ

京セラのOEMしたハンドヘルド型パソコン。専用ソフトは少なかったが、後にPC-8001MKIIと同じグラフィックス機能にするためのハードが発売された。アイボリー・レッド・シルバーのカラーが用意された。モデルチェンジはなかった。1985年頃には終了したようである。

PC-8800シリーズ

PC-8000シリーズの上位機として登場した。当時はビジネスパソコンだったのだが、PC-8801MKIISR以降は、ホビーユースが主体になる。他のPC-6000/6600/8000シリーズの製造打ち切りと合わせてmk2FR/MRという低価格機が登場した。その後型番からMKIIの字を外し、CPUのクロックを上げた低価格機が発売されていく。ビジネスはPC-9801、ホビーはPC-8801と考えていたメーカーの考えで、末期には16ビットのPC-88VAが登場したが、X68000といった他社のライバル機種の存在やPC-9801自体が競合機種となったことから、あまり売れなかったようで、ユーザーはPC-9801の方へ移行していった。PC-88VAシリーズが失敗したため、PC-9800シリーズへ完全移行する過渡期にはPC-9801との合体機といえるPC-98DO/DO+というマシン(水陸両用機等と言う人もいた)が登場した。

PC-9800シリーズ

PC-8800シリーズの上位機種として発売され、N88(86)-BASICは、機械語レベルを除いて、PC-8801のN88-BASICとは 上位互換性がある。ハードウェアスペックとしては、PC-9801VMでほぼ完成し、あとはCPUを変更するといったマイナーチェンジが続いた。VMシリーズは当時ワープロの一太郎を動かすために購入されることが多く、一太郎マシンと呼ばれたことがある。MS-DOSが標準OSとなり、後にWindowsへと移行していく。なお1993年以降はWindowsマシンとしてPC-9821シリーズへ徐々に移行した。派生型マシンとしては、PC-98LT/HA、PC-98XA/XL/XL2/RL、PC-98GS、PC-H98、PC-H98sといったものがある。なお、エプソンからはPC-9801互換機も発売され、NECは認めたがらなかったが、互換機の存在により逆にPC-9801が日本での標準機としての地位を確立するのに役立ったとみる向きもある。

PC-100シリーズ

京セラのOEMパソコンとして発売されたが、NECは全く熱意を見せなかった。1985年頃には終了したようである。当時としては、グラフィックス機能は画期的なものだった。付属ソフトが豊富だった。

PCシリーズではないが、オフィス用パソコンとして、N5200/05シリーズもあった。8インチFDDを2台搭載した初代機、その後HDD搭載機や5インチFDD搭載のMKII、さらにPC-9801のソフトが使えるようにした機種もラインされた。

シリーズだけで見ると随分あったのだが、このシリーズが全部揃っていたのは、1982年-85年までと短かった。

PC-9801が国民機として普及

1986年以降は、NECとしては、ホビーはPC-8801、ビジネスはPC-9801という位置づけで製品がラインナップされていたが、メーカーの考えたとおりにはユーザーが動かず、1990年以降はPC-9801に統一された。こうして、PC-9801は1990年にはシェア98%といわれるほど普及した。国民機という表現はNECではなく、互換機メーカーのEPSONが使ったものだ。

PC/AT互換機が日本で本格的に普及し始めた1992年後半からは、「21世紀に向けたPC-9800シリーズ」、という意味を込めてPC-9821シリーズに移行したが、確かに21世紀まで販売は継続された。

1997年にPC/AT互換機であるPC98-NXを発売に伴い、独自ハードウェア規格のPC-9801シリーズはは終了となり、2003年に全ての受注が終了している。しかし、今もまだ需要があり、中古機は高価な値段で販売されている。

PC98-NXシリーズ

従来MS-DOSでは日本語表示に漢字ROMが必要だったが、1990年後半に日本IBMが漢字ROMなしで日本語表記ができるDOS/Vを発表してから徐々にPC/AT互換機が普及してしてきた。もっとも、PC/AT互換機が急速な普及を見せたのは、1993年にWindows3.1日本語版が登場してからである。i486以上のCPUではソフトウェアで日本語表示するのにも全くハンデがないし、グラフィックス表示はGPUに行わせることで、高速な表示ができる。Windows用ソフトならWindowsのAPIだけで開発できるので、ハードウェアの垣根を飛び越えている。ユーザーからはPC-9801とPC/AT互換機では単にキーボードが違うだけという声が増えてきた。

PC98-NXからはPC/AT互換機に転換を図ったのだが、発売当初PS/2キーボードやPS/2マウスといったレガシーインタフェースが接続できず、USB接続のみだったこと等から、PC-9821ユーザー/PC/AT互換機ユーザー双方から批判を受けた。単にPC/AT互換機を求めるのなら別にNEC製品にこだわる必要もないため、PC-9821に比べるとシェアを落とすこととなった。なお、MATEやLAVIEといったPC-9821のブランド名は、PC/AT互換機に転換後も引き継がれている。

OEM版を入れると8ラインナップがあったNECのPCシリーズは、最終的にPC-9801に収束していく。それに至る経緯も複雑なものがあった。今はPC/AT互換機に収束している。

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