「思考し、移動し、ネットワークするすべての人へ。」 PC-286NOTE F、誕生。」
EPSON互換機のPC-286NOTE executive 「PC-286NEX」は、高価な上、FDDの搭載がなく市販ソフトのインストール手段もないので、ほとんど売れずに終わりました。
今回発売されたPC-286Fは、PC-9801Nの互換機となり、同じV30搭載機ながら価格もこちらの方が安くなっています。
PC-286Fスペック
- CPU:V30 10MHz ※8 / 5MHz切り換え可。
- ROM:N88-BASIC(86)及びモニタ。ROMでMS-DOS V2.11 / 日本語FEP標準装備。
- メインRAM:標準640KB。最大2.6MB
- ビデオRAM:192KB。
- テキストRAM:12KB。
- テキスト表示80×25行/80×20行/40×25行/40×20行 ※切り換えて使用(8階調表示)。
- グラフィックス表示:640×400ドット2画面8階調表示/640×200ドット4画面8階調表示
- 漢字表示JIS第1水準漢字ROM/JIS第2水準漢字ROM、拡張漢字ROM標準搭載
- シリアルI/F:RS232C
- プリンタI/F:セントロニクス社仕様
- マウスI/F:あり
- CRT接続:不可
- サウンド:BEEP音のみ
- カードスロット:ICカードスロット1台内蔵
- 内蔵FDD:2HD / 2DD兼用ドライブ1台内蔵。
- 液晶モニタ:FTN型LCD 8階調表示。
- 電源:ACアダプタまたは内蔵NiCd電池 ※約3時間使用可(FDD10%使用時、パワーセーブ)
- 外寸法:315(W) x 254(D) x 42(H) mm / 2.5kg
ラインナップ:1990/2出荷
- PC-286F:198,000円
前モデルはFDDがなく、市販ソフトの利用ができないという問題がありましたが、本機ではこの問題を克服し、価格もPC-9801Nより安くなりました。この手のマシンでは市販ソフトを一旦RAMドライブに読み込んで使用するので、一旦読み込めば電源を切らない限りは維持されます。FDDのように機械的な動作部分はないので、高速に動きます。
価格は安いのですが、これといった特徴がなくあまり売れなかったという販売店もあります。確かにV30搭載機でもあり、平凡なノートPCということになりましょう。
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あとがき
最初からこの設計でノートPCを出しておけば、NECに対してアドバンテージがあったであろう。EPSONは32ビット機をNECより後に出すなど、この手の失敗をよくやっていた感がある。
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