「ハイスピードと自在な拡張性、プロユース高性能マシン完成。」
1987年に発売されたPC-286(無印)の後継機種として、1988年9月に発売されたのがPC-286Xで、BASIC-ROMが標準装備されたこと、またCPUのクロック周波数が16MHzにアップされたことが目玉になっています。
EPSON PC-286Xスペック
- CPU:i80286 16MHzノーウエイト ※10/8MHz切り換え可能。
- ROM:BIOS-ROM/BASIC-ROM:96KB
- メインRAM:640KB。14.6MBまで拡張可 ※内部専用スロット12MB、拡張スロット1MB
- ビデオRAM:256KB。
- テキストRAM:12KB。
- テキスト表示:80×25行/80×20行/40×25行/40×20行。切り換えて使用(8色表示)。
- アナログRGBディスプレイ接続時グラフィックス表示:640×400ドット2画面4096色中16色表示/640×200ドット4画面4096色中16色表示 ※モノクロ時画面数はこの倍
- デジタルRGBディスプレイ接続時グラフィックス表示:640×400ドット4画面8色表示/640×200ドット8画面8色表示 ※モノクロ時画面数はこの倍
- 漢字表示:JIS第1水準漢字ROM/JIS第2水準漢字ROM、拡張漢字ROM標準搭載
- FDD:5.25インチ2HD/2DD2台内蔵(増設I/F内蔵)
- HDD:内蔵可(SASI) ※H20/H40は内蔵済み。
- シリアルI/F:RS232C
- プリンタI/F:セントロニクス社仕様
- 8インチFDD外付け用I/F:オプション
- 外付けFDD用I/F(2HD)
- マウスI/F
- CRT接続アナログRGB、デジタルRGB、モノクロディスプレイ(ライトペン接続可)
- サウンド:BEEP音(オプションでFM音源/SSG音源拡張スロット内搭載可)
- 拡張スロット:外部拡張スロット16ビットのCバス4個。内部拡張スロット5個(メモリ用2個。I/O用3個)
- 前面マスメモリ:2個(HDD/ストリーマ等用)
- キーロック:キーボードとリセットボタンをロック可。
- 寸法:STD/H20/H40共通:430(W)*417(D)*150(H)㎜。キーボード 470(W)*180(D)*40(H)㎜
- 重量:STD14.0kg/H20 15.7kg/H40 15.7kg。キーボード:1.5kg
ラインナップ:1988/9発売
- PC-286X-STD:438,000円 HDDオプション。20MB/40MBを2台増設可/若しくは80MB1台増設可
- PC-286X-H20:563,000円 20MBHDD内蔵。20MB/40MBいずれか増設可
- PC-286X-H40:653,000円 40MBHDD内蔵。20MB/40MBいずれか増設可
前面マススロットは2個あり、ここにストリーマやHDDを内蔵できるようになっています。ストリーマは20MBタイプがありました。STDではストリーマを内蔵するには、本体内かマススロットに内蔵しておく必要があります。ストリーマはHDDのバックアップを専用の磁気テープに記録する装置で、大型汎用機で使われているオープンリールの装置をPC用に小型化したものです。汎用機用のものとは異なり、磁気テープはカートリッジ方式で扱いやすい反面、ストリーマは1台20万円位するので、購入するのは難しかったです。
HDDは20MBタイプと40MBタイプがあり、本体内部と前面マススロットに組み込めますが、別途I/Fカードを取り付ける必要がありました。HDDは計2台まで内蔵できます。-STDでは80MBタイプも内蔵できますが、これを選択したときは1台のみとなります。サイズは5.25インチと3.5インチのものがありました。
PC-286シリーズは、すべてにキーボードとリセットスイッチをロックする鍵がついていましたが、電源スイッチを切られてしまえばどうしようもないので、あまり実用性はないのではないかという人もありました。後に電源スイッチもロックできる様になっています。
本機は、PC-9801Rシリーズには286で16MHz仕様のものはありませんでしたので、ちょうどRAとRXの中間に位置するような印象です。
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