PC-8001(初代機) NECにパソコンシェアNO.1をもたらしてくれたマシン

NECにパソコン国内シェアNO.1をもたらしてくれた記念碑的パソコン。グラフィックスはテキストの簡易機能で160×100ドット8色表示という今からすればどうしようもない性能だが、当時としては画期的だった。1981年に下位機PC-6001と上位機PC-8801が発売されるまでの2年間、NEC代表パソコンだった。

2015年9月1日に国立科学博物館の重要科学技術史資料(通称:未来技術遺産)の第00205号として、登録された。

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PC-8001スペック

  1. CPU
    μPD780C-1(Z80Aコンパチブル)4MHz
  2. ROM
    24KB(最大32KBまで実装可)
  3. RAM
    16KB(最大162KBまで実装可)
  4. BASIC
    N-BASIC1.0をROMで内蔵。1981/4に文字化け等を修正した1.1に換装。
  5. テキスト表示
    英数カナ80文字×25行、80文字×20行、72文字×25行、72文字×20行、40文字×25行、40文字×20行、36文字×25行、36文字×20行、いずれかを選択。
    文字構成:文字及びグラフィック記号(248種)。
    文字単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット。カラー8色(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白)。
  6. グラフィックス機能
    テキストの簡易グラフィックス機能。160×100ドット。
  7. サウンド
    BEEP音
  8. モニタ
    デジタルRGB端子(セパレート出力方式)
    モノクロディスプレイ端子
    RFモジュールで家庭用テレビと接続可。
  9. ライトペン
    PC-8045相当品使用可(モノクロディスプレイ端子に接続)
  10. カセットI/F
    FSK方式(1200、2400Hz)、600ボー
  11. プリンタI/F
    パラレルインタフェース内蔵(セントロニクス仕様準拠)
    キーボード
  12. JIS標準配列準拠、英小文字も可能。10キー、コントロールキー、5ファンクションキー
  13. シリアルI/F
    TTLレベル・シリアルインタフェース内蔵。800/2400/1200/600/300ボー。筐体をあけてICソケットから引き出す必要があった。
    ※ターミナルモードでの実質キャラクタ、転送速度についてはユーザーズマニュアルを参照。
  14. 拡張I/F
    拡張ボックスのPC-8011 / 8012および、5インチFDD I/Fボックス接続用
  15. キーボード
    JIS標準配列準拠。テンキー、コントロールキー、5ファンクションキー、TABキー。本体キーボード一体型
  16. 電源
    AC100V,50/60Hz
  17. 使用条件
    10~35°C,20~80%(但し結露しないこと)
  18. 寸法
    W430×D260×H80㎜
  19. 重量
    約4kg
  20. 発売年
    1979/9/20
  21. 本体標準価格
    168,000円

NECから発売された純正機器の例

  1. PC-8011:拡張ユニット ※RS-232C×2,FDD I/F,GP-IB I/F利用可 ※すべてエッジコネクタによる出力であるため、専用のケーブル(PC-8095 / PC-8098 / PC-8096)が別途必要。148,000円
  2. PC-8012 I/Oユニット:※FDD I/取り付け可、拡張スロット×7あり。84,000円
  3. PC-8023-C:ドットマトリクスプリンター 198,000円
  4. PC-8031/-1W:5インチ1D FDD(2基) 198,000円
  5. PC-8032/-1W:拡張用5インチ2D FDD(2基) 268,000円
  6. PC-8031-2W:5インチ2D FDD(2基) 288,000円
  7. PC-8032-2W:拡張用5インチ2D FDD(2基) 249,000円
  8. PC-8033:FDD I/F 17,000円
  9. PC-8041:12:グリーンCRT 49,800円
  10. PC-8043:12:カラーCRT 219,000円
  11. PC-8047:12:アンバーイエローCRT 46,800円
  12. PC-8044:RFモジュレータ 13,500円
  13. PC-8062:RS-232C I/F 18,700円
  14. PC-8034:DISK-BASIC(1D) 5,000円
  15. PC-8034-2W:DISK-BASIC(2D) 5,000円

NEC以外から発売された機器の例

  1. FGU-8000 高解像度フルグラフィックユニット:アイ・シーより発売。解像度は640×200ドット、モノクロ。VRAMを搭載していないので、本体メモリの16KBがVRAM領域に割り当てられる。
  2. PCG8100 プログラマブル・キャラクタ・ジェネレータ:HAL研究所より発売。ユーザ定義キャラクタジェネレータ(128個) + サウンド単音(後期モデルは3重和音)
  3. FGU-8200 高解像度フルグラフィックユニット:アイ・シーより発売。FGU-8000の改良版。VRAM用バンクメモリ16KB搭載、表示速度を約2倍に高速化。BASIC上でハイレゾグラフィックを使用するための拡張ROM(GSP-8200)標準搭載。拡張BASICは「LINEH」など通常の命令に「H」を付けたものでN80-BASICとは異なる。
  4. JWP-8200 漢字拡張ユニット:アイ・シーより発売。漢字ROM(JIS第1水準)、64KB RAM,RS-232C,FDD I/F内蔵。PC-8001 + FGU-8200 + JWP-8200の組み合わせで、漢字ROMを搭載したPC-8001mkIIとほぼ同スペックになる。ワープロソフト付属。基本はFGU-8000もしくはFGU-8200と組み合わせてワープロとして使用。CP/Mも動作可。
  5. GSX8800 サウンドボード:HAL研究所より発売。AY-3-8910×2搭載で6重和音が再生可能。PC-8001に接続する際はタッチアップキットGSX8810が必要。
  6. アドコムサウンドユニット:アドコム電子より発売。CPUに下駄を履かせる形でSN76489を取り付け。基本3音、6音に拡張可。
  7. ADC-32KR 32KB RAM + FD I/O PORT:秀和システムトレーディングより発売。増設32KB RAMとFDD I/Fを単一ユニットにしたもの。32KB RAMのPC-8001とFDDを接続することでCP/Mが動く最小構成となる。
  8. PSA PCG8100互換のユーザ定義キャラクタジェネレータ:工学社から組み立て用基板が発売。完成品の販売は無い。

家庭用のシステムとしてはPC-8001にRFモジュールを経由して家庭用テレビに接続し、プログラムやデータの読み書きにはカセットレコーダーを使用する、というもの。家庭用テレビではどうしても画面ににじみが出るので、カラーディスプレイを接続することが推奨されていた。とはいえ、カラーCRT自体も20万を超える高価なものだった。

なお、OSにはDISK-BASICとCP/Mが用意されたが、稼働にはFDDが必要。FDDを稼働させるには、拡張ユニットかI/Oユニットが必要で、それにFDD I/Fを取り付け、FDDを接続させるわけだから、それだけで40万円を軽く超える程の巨額な投資が必要だった。FD自体も1枚数千円していた時代だった。

ラインナップの位置づけ

PC-8001はもともとホビー用として位置づけられており、周辺機器、ソフト共NEC純正のものやサードパーティーからも多数発売され、計20万台も出荷されたベストセラー製品ではあったが、1981年にPC-6001とPC-8801が発売されると、本機の位置づけがあやふやになってきた。

後継機種はPC-8001MKIIとされているが、筆者にはPC-8801MKIIが本来の後継機種というような気がする。model10(FDD2台オプション)なら価格も168,000円で同じだし、N-BASICモードもあるからである。そのあたりはPC-8801MKIIの項目を参照していただきたい。

寸評:NECのパソコンの基板を作ったマシン

発売当初はピカイチの8ビット機で、ソフト/ハードとも当時としては充実していたが、PC-6001とPC-8801が登場した1981年になると、やはり時代遅れの感が否めなくなった。パソコンは3年程度で陳腐化するものだということであろうか。

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