PC-8801MA2 ※1988/10発売

今回のモデルチェンジでは辞書ROMの増量が図られている。イメージキャラは引き続き斉藤由貴を起用。

メーカー各社は8ビット機から完全撤退し、NEC、シャープ、富士通の御三家が何とか最後の8ビット機を発売している、という状況だった。PC-8801も改良するところがなくなり、価格を引き下げることがモデルチェンジのようになっていた。

この頃はすでにPC-8800シリーズは衰退していて、新発売のインパクトは完全になくなっていた。価格はPC-8801FHと同じまで引き下げられている。

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PC-8801MA2スペック

  1. CPU
    メインCPU:μPD70008AC-8(Z-80Hコンパチ、8/4MHz切り替え。 ノーウエイト)
    サブCPU:μPD780C-1(ディスクコントロール、4MHz)
  2. ROM
    メインROM:BASICおよびモニタ、他128KB
    サブROM:ディスク・コントロール用:2KB
    漢字ROM:256KB辞書
    辞書ROM:512KB
  3. RAM
    メインRAM:192KB。
    ※スロット内増設可能(32KB単位でバンク切り替え)
    テキストエリア:32KB
    変数・ワークエリア・テキストVRAM:31KB
    VRAM:48KB
    テキストVRAM:4KB(ハイスピードモード時のみ使用)
    サブRAM:ディスク入出力用バッファ・ワークエリア 16KB
  4. テキスト表示
    80文字×25行、80文字×20行、40文字×25行、40文字×20行
    ※いずれかを選択可
    文字及びグラフィック記号(248種)
    キャラクタ単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、カラー8色または512色中8色(アナログRGBディスプレイ使用時。N-88BASICのV2モードのみ可能)
  5. カラーグラフィックス表示
    640×200ドット1画面
    512色中8色※V2モード動作時
    8色
    ※ドット単位に指定可
  6. モノクログラフィックス表示
    640×400ドット1画面(専用高解像度ディスプレイ使用時)
    640×200ドット3画面
    ※いずれかの画面を選択
  7. 画面合成
    可(グラフィックス画面にテキスト画面の上が来る)
  8. バックグラウンドカラー
    512色中1色指定可※V2モード動作時
    8色中1色指定可
  9. ビデオ出力
    アナログRGB出力(75Ωアナログ、カラー)
  10. 漢字表示標準装備
    JIS第一水準漢字2965種,非漢字約700種
    JIS第2水準漢字3,384字
    画面構成:40文字×20行
    文字構成:16×16ドット
    ※グラフィックス画面に表示
  11. キーボード
    JIS標準配列テンキー、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可、HELPキー、COPYキー。セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  12. FDD
    2HD/2DのFDDを2台内蔵
  13. オーディオ出力
    FM音源6和音(各音ごとに49種の音色指定可)※ステレオ
    リズム6音※ステレオ
    SSG音源3和音(GI社PSGコンパチブル)
    ADPCM1声(30~120秒録音再生機能)
    ※音源チップ(OPNA)にヤマハ(YM2608)を搭載
    スピーカー内蔵。
    LINE端子(2ch)、LINE OUT端子(2ch)付
  14. 拡張スロット
    2個。
    ※PC-8012/13、PC-8801、PC-8001MKII上位コンパチブル。
  15. CMT(カセット)I/F
    オプション。300ボー/1200ボー切り換え式。
  16. カレンダ時計
    月、日、時、分、秒。NiCd電池でバックアップ
  17. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
  18. 消費電力
    平均54W(model30)、最大90W
  19. 使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  20. 外寸法
    本体:385(W)×345(D)×105(H)㎜
    キーボード:462(W)×194.5(D)×33(H)㎜
  21. 重量
    本体:8.5kg
    キーボード:1.5kg
  22. 主な添付品
    キーボード、電源ケーブル、ユーザーズマニュアル、リファレンスマニュアル、リファレンスブック、システムディスク、デモディスク、お客様登録カード、保証書他
  23. 希望小売価格
    168,000円
  24. 発売
    1988年10月

コスト削減のためデジタルRGB端子を廃止している。また、CPUのノーウエイトモードが追加され、高速化が図られた。CPUの動作速度は、前面スイッチからPCキーを押して画面上で行うように変更された。

この頃になると、PC-88VAシリーズは売れ行きが良くないのか、生産が打ち切られていたようだった。AV機能ではライバルのX68000に分があったということになる。

寸評:モデルチェンジはもはやインパクトなし

PC-88VAシリーズはすでに製造が中止されていたと思われる。やはり自社製品であるPC-9801自体が競争相手になった、という側面が大きそうだ。そういったことも、再び8ビット機を出してきた理由ということだろうか。
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