PC-9801CS ※1991/10発売

「人に、オフィスに優しいディスプレイ一体型モデル」

以前にも一体型マシンとして、PC-9801CV21があったが、このマシンはその流れを汲むマシンで、286マシンの設計を少し手直しするだけで済むということもあるのか、外部バス16ビットの386SXがここでも使われている。

PC-9801では初めてWindows3.0インストール済みモデルも設定されており、標準搭載メモリも3.6Mに増量されている。

PC-9801デスクトップ機では唯一、アローラインが入っていないマシンでもあった。

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PC-9801CSスペック

PC-9801CSカタログ
  1. CPU
    i386SX(16MHz)
    ※V30エミュレーションモードあり。8MHz相当。
    ※切り換えて稼働。
  2. コプロセッサ
    i387SX使用可。
  3. ROM
    N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。
  4. メインRAM
    640KB。CS5/Wは3.6MB。
  5. メインメモリ増設
    最大14.6MB(メモリ専用スロット12MB)
  6. ビデオRAM
    256KB。
  7. テキストRAM
    12KB。
  8. テキスト表示
    英数カナ80文字×25行 / 80文字×20行 / 40文字×25行文字 / 40文字×20

    ※切り換えて使用。
    文字及びグラフィック記号(248種)
    文字単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、8色表示カラー(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白)。
  9. カラーグラフィックス
    640×400ドット2画面
    640×200ドット4画面
    ※アナログRGB接続時4096色中16色
    ※デジタルRGB接続時8色表示
  10. モノクログラフィックス
    640×400ドット4画面
    640×200ドット16画面
  11. 漢字表示標準搭載
  12. 文字構成:16×16ドットゴシック体
    文字種類:JIS第1、JIS第2、拡張、非漢字等約7,600種
    ユーザー定義文字機能188種。
    画面構成:40文字×25行、40文字×20行
    ※グラフィックス/テキスト画面に表示可
  13. 画面合成
    テキスト/グラフィックス画面の合成可(優先順位付け可)
  14. バックグラウンドカラー
    8色表示可(専用高解像度ディスプレイ使用時)
  15. 内蔵FDD
    3.5インチ2HD/2DDのFDDを2台内蔵。
  16. 外付けFDD用I/F
    2HD対応
  17. HDD
    内蔵可能/内蔵モデルあり(SASI)
  18. キーボード
    (スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、15ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
    セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  19. シリアルI/F
    RS232C準拠
  20. プリンタI/F
    セントロニクス社仕様準拠
  21. マウスI/F
    バスマウス対応
  22. CRT接続
    12インチアナログCRTを本体内蔵。
  23. サウンド
    FM音源3重和音、PSG音源3重和音の計6重和音8オクターブ/BEEP音
  24. 拡張スロット
    16ビットのCバス2個/拡張カードスロット1個(98NOTE互換)
  25. サービスコンセント
    2個
  26. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
  27. 使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  28. 外寸
    本体 (W)380×(D)335×(H)128㎜。
    キーボード (W)435×(D)180×(H)34㎜
  29. 重量
    CS2:17.4kg。
    CS5:18.2kg。
    CS5/W:18.4kg。
    キーボード1.2kg。
  30. 主な添付品
    グリーティングカード、キーボード、保証書、サービス網一覧表、お客様登録カード、輸出する際の注意事項、ケーブルラベル、電源ケーブル、アース線
  31. 添付FD4枚
    N88-日本語BASIC(86)Ver6.1関連(システムディスク×3、PCトレーニングディスク1枚)
  32. 添付マニュアル
    ガイドブック、N88-日本語BASIC(86)Ver6.1関連×3
  33. CS5/Wのみ追加添付品
    インストールガイド、MS-DOS関連マニュアル×2冊、MS-WINDOWS関連マニュアル×4冊、ソフトウェアディスクセット(MS-DOSVer5.0×3枚、MS-WINDOWSVer3.0A×5枚
  34. 発売
    1991年10月発売。
    ※PC-9801CS5/Wは1991年11月発売

ラインナップ

  1. PC-9801CS2
    メモリ640KB
    3.5インチFDD×2。
    HDDなし(内蔵可)
    価格398,000円
  2. PC-9801CS5
    メモリ640KB
    3.5インチFDD×2。
    40MBHDD内蔵(SASI)
    価格548,000円
  3. PC-9801CS5/W
    メモリ3.6MB
    3.5インチFDD×2。
    80MBHDD内蔵(SASI)
    価格675,000円。
    ※MS-DOS5.0/Windows3.0Aインストール済み

386SXは、本家PC-9801だけでなく、1991年まではEPSON互換機にも多く採用されていた(EPSON互換機は1992年以降はすべて486マシンに移行)。

すでにアメリカでは386SX搭載機は見かけなくなり、486が普通に使われていた。日本では設計が楽なのか、インテルべったりな体質があるのか(その両方ということもありうる、と「よいパソコン悪いパソコン」では書かれていた)多くのマシンで採用されていたのが実情だった。CPUパワーを必要とするソフトが増えてきていた以上、486に移行するべきだったといえる。

寸評:386SXからは早く卒業しないといけない

結論

PC-9801では一体型マシンはあまり人気がなかったようだ。このマシンもそれほどは売れていなかったようだが、CRTが故障すると仕事に支障が出るせいもあるのだろうか。

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