PC-9801DA/DS/DX 内蔵FDDでのシリーズ分けがなくなる

「ビジネスをさらに進化させる、価値ある32ビットデスクトップ98」※DA

「知的オフィスにエントリー、経済性に応える32ビットデスクトップ98」※DS

「幅広い業務のニーズに応えるデスクトップ98のスタンダードモデル」※DX

歴史的なV30にも終わりが来たことを伺わせるのがこのマシンですが、同時に内蔵FDDの違いだけで型番が変わったりリリースが遅れるといったことがなくなったのがこのシリーズです。DAはRA、DSはRS/ES、DXはRX/EXのモデルチェンジ機で、3.5インチFDD内蔵モデルには/Uの型番がついて区別されることとなりました。

この他では、FM音源/SSG音源が標準装備されたこと、ソフトウェアディプスイッチの装備があります。CPUスペックはどれも変更がなく足踏み状態です。先にDXが発売され、追ってDA/DSが発売されました。

PC-9801DA/DS/DXスペック

  1. CPU:DAはi386DXを20/16MHzで稼働。DSはi386SXを16MHzで稼働。DXはi286を10/12MHzで稼働。V30エミュレーションモードあり 8MHz相当 ※切り換えて稼働。
  2. ROM:N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。
  3. メインRAM:RAは1.6MB。RS/RXは640KB。
  4. メインRAM増設:全機種とも14.6MBまで拡張可能。本体メモリ専用スロット12MB。
  5. ビデオRAM:192KB。
  6. テキストRAM:12KB。
  7. テキスト表示80×25行/80×20行/40×25行/40×20行 ※切り換えて使用(8色表示)。
  8. グラフィックス表示:640×400ドット2画面4096色中16色表示/640×200ドット4画面4096色中16色表示 ※モノクロ時画面数はこの倍
  9. 漢字表示JIS第1水準漢字ROM/JIS第2水準漢字ROM、拡張漢字ROM標準搭載
  10. シリアルI/F:RS232C
  11. プリンタI/F:セントロニクス社仕様
  12. 外付けFDD用I/F:2HD
  13. マウスI/F
  14. CRT接続アナログRGB、モノクロディスプレイ(ライトペン接続可)
  15. サウンド:FM音源3重和音、PSG音源3重和音の計6重和音8オクターブ標準装備/BEEP音
  16. 拡張スロット:16ビットのCバス4個
  17. 内蔵FDD:5.25インチ2HD/2DDのFDDを2台内蔵。Uモデルは3.5インチ2HD/2DDのFDDを2台内蔵。
  18. HDD:内蔵可(SASI/SCSI)※内蔵済みモデルあり

ちょうどMS-Windows3.0日本語版がリリースされたばかりということもあり、DA/DSがよく出ていたようです。

DAモデルには、SCSI仕様の100MBHDD内蔵モデルが登場しましたが、Dシリーズでは全てのモデルにSCSI仕様のHDDを内蔵することができます。従来のSASI仕様も取り付け可能です。

なお、筐体はRシリーズのものが流用されていますが、内蔵メモリボードの互換性がないので、流用はできません。また、デジタルRGBコネクタも廃止されました。

PC-9801DA i386DX 20MHz

  1. PC-9801DA2:価格448,000円 1991年1月発売 5.25インチFDD2台内蔵 HDDなし(内蔵可)
  2. PC-9801DA/U2:価格448,000円 1991年1月発売 3.5インチFDD2台内蔵 HDDなし(内蔵可)
  3. PC-9801DA5:価格598,000円 1991年1月発売 5.25インチFDD2台内蔵 HDD40MB内蔵(SASI)
  4. PC-9801DA/U5:価格598,000円 1991年1月発売 3.5インチFDD2台内蔵 HDD40MB内蔵(SASI)
  5. PC-9801DA7:価格698,000円 1991年2月発売 5.25インチFDD2台内蔵 HDD100MB内蔵(SCSI)
  6. PC-9801DA/U7:価格698,000円 1991年2月発売 3.5インチFDD2台内蔵 HDD100MB内蔵(SCSI)

PC-9801DS i386SX 16MHz

  1. PC-9801DS2:価格358,000円 1991年1月発売 5.25インチFDD2台内蔵 HDDなし(内蔵可)
  2. PC-9801DS/U2:価格358,000円 1991年1月発売 3.5インチFDD2台内蔵 HDDなし(内蔵可)
  3. PC-9801DS5:価格508,000円 1991年1月発売 5.25インチFDD2台内蔵 HDD40MB内蔵(SASI)
  4. PC-9801DS/U5:価格508,000円 1991年1月発売 3.5インチFDD2台内蔵 HDD40MB内蔵(SASI)

PC-9801DX i286 12MHz

  1. PC-9801DX2:価格318,000円 1990年11月発売 5.25インチFDD2台内蔵 HDDなし(内蔵可)
  2. PC-9801DX/U2:価格318,000円 1990年11月発売 3.5インチFDD2台内蔵 HDDなし(内蔵可)
  3. PC-9801DX5:価格468,000円 1990年11月発売 5.25インチFDD2台内蔵 HDD40MB内蔵(SASI)
  4. PC-9801DX/U5:価格468,000円 1990年11月発売 3.5インチFDD2台内蔵 HDD40MB内蔵(SASI)

ソフトウェアディプスイッチ

従来ディプスイッチで行っていた設定を画面上に出したもの。3個あるうち、滅多に使われない1個を除いてソフトウェア化された。

FM音源/SSG音源

5インチFDD/3.5インチFDD内蔵モデルに関係なく標準装備。主にゲーム用なのでEMSメモリ使用時などは設定画面で切り離すことができる。

V30シミュレーション

V30を搭載するのをやめて、386/286がシミュレーションする。もっとも、V30に特化したソフトは実質なかったので、あまり利用されることはなかった。

当時話題になっていたMS-Windows3.0は結構面白いOSですが、まだ専用ソフトがあまりなかったので、MS-DOSとEMSの組み合わせ利用がまだ多かったせいもあるのでしょうか。DSモデルはまがりなりにも32ビット機であり、このマシンを選択するユーザーはWindows3.0を意識しているはずですから、本来DAと同じ1.6MBのメモリを標準搭載とするべきでした。

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あとがき
1990年は日本IBMがDOS/V規格を発表した時期であるが、NECは別段危機感もないまま、新製品として発売したような感がある。どれもCPUが足踏み状態なのはその表れである。本来DAは386DX 25MHz、DSは386SX 20MHz(メモリはDAと同じ1.6MB標準装備)として出すべきだったかと思う。
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