PC-9801LV21 ※1988/3発売

PC-98LTは互換性がないため不人気だったことと、互換機メーカーの出したエプソンPC-286Lが相当売れていたことなどから、このままではラップトップ市場で負けてしまうと見たのか、完全互換のPC-9801LV21が登場することとなった。

LV21は、同時発売のデスクトップ機のUV11/CV21の外装を換えてラップトップ化したもの、と考えると良い。

当時はまだカラー液晶がなかったため、青色液晶を採用しているが、外部RGB端子を持つため、外付けCRTを接続することができる。

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PC-9801LV21

PC-9801LV21カタログ
  1. CPU
    μPD70116-10(V30) 10/8MHz
    ※切り替えて使用。
  2. ROM
    N88-BASIC(86)及びモニタ96KB
  3. メインRAM
    640KB。最大4.6MB(拡張BOXが必要)
  4. VRAM
    256KB
  5. テキストRAM
    12KB
  6. テキスト表示
    80文字×25行、80文字×20行 40文字×25行、40文字×20行
    ※上記のいずれかを選択可
    文字及びグラフィック記号(248種)
    キャラクタ単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、カラー8色(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白。)。
    ※カラー8色はアナログディスプレイ接続時。本体液晶使用時は8階調表示
  7. カラーグラフィックス表示
    640×400ドット時2画面
    640×200ドット時カラー4画面
    ※本体液晶使用時は8階調表示
    ※アナログRGBディスプレイ接続時4096色中16色表示
  8. モノクログラフィックス表示
    640×400ドット時8画面
    640×200ドット時16画面
  9. 画面合成
    テキスト画面/グラフィックス画面合成時優先順位設定可
  10. バックグラウンドカラー
    8階調表示可(専用高解像度ディスプレイ接続時は8色表示)
  11. 漢字表示
    文字構成:16×16ドットゴシック体。
    テキスト画面/グラフィックス画面どちらにも表示可
    JIS第一水準2,965種/第2水準漢字3,384種、拡張漢字388種、非漢字885種。
    ユーザー定義文字188種設定可。
    画面構成:40文字×25行、40文字×20行
  12. 液晶モニタ
    青色系8階調表示
  13. ビデオ出力
    アナログRGBセパレート信号出力(75Ωアナログインタフェース、カラー)
    RGBセパレート信号出力(TTLインタフェース、カラー)
    コンポジットビデオ信号出力(輝度変調、モノクロ)
  14. キーボード(スカルプチャータイプ)
    JIS標準配列準拠、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー
    本体キーボード一体型。
    テンキー接続可。
  15. マウスI/F
    バスマウス仕様
  16. FDD
    3.5インチ2HD/2DD2台内蔵
  17. FDD増設
    3/4台目外付けI/F内蔵(2HD)
  18. HDD
    使用可(I/Fボード別売、利用には拡張BOXが必要)
  19. プリンタI/F
    8ビットパラレルインタフェース。セントロニクス社仕様準拠
  20. シリアルI/F
    RS-232C準拠
  21. サウンド機能
    オプション、拡張BOXが必要
  22. 拡張スロット
    オプションの拡張BOX(PC-9801LV-08)を接続することで16ビットのCバス3個利用可
  23. カレンダ時計
    電池によるバックアップ
  24. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz。バッテリ稼働可
  25. 温湿度条件
    10~35℃、20~80%(但し結露しないこと)
  26. 外形寸法
    (W)339×(D)315×(H)85㎜。
  27. 重量
    5.8kg。
  28. 消費電力
    100W(最大120W)
  29. 添付品
    グリーティングカード、ACアダプタ、プリンタケーブル、ヒンジキャップ、ケーブルラベル、サービス網一覧表、保証書、お客様登録カード
  30. 添付マニュアル
    ガイドブック、日本語入力ガイド、N88ー日本語BASIC(6.0)関連3冊(N88ーBASIC(86)入門、ユーザーズマニュアル、リファレンスマニュアル)
  31. 添付FD
    PCトレーニングディスク、ユーティリティプログラム、N88-日本語BASIC(86)6.0システムディスク、未使用ディスク。
  32. 本体標準価格
    345,000円
  33. 発売年
    1988/3

オプションの例

  1. PC-9801LV-01:テンキーパッド。価格12,500円
  2. PC-9801LV-02:PC-98LT互換ボード。価格26,000円
  3. PC-9801LV-08:I/O拡張BOX。98,000円
  4. PC-9801LV-11:バッテリパック。価格7,000円
  5. PC-9801LV-12:ACアダプタ。価格14,000円

設計の詰めの甘さが目立つマシン

FDDは2台段重ねのものを採用しており、その分厚みが増している。キャリングハンドルがあるので使い終わったらすぐかたづけられるので便利である。バッテリ駆動するが、1時間前後なので、バッテリ切れ間近になると本体の警告ランプがつくようになっている。

このマシンは外付けのHDDを直接繋ぐことができず、拡張BOX(PC-9801LV-08)がないと拡張ができない。ビジネスソフトはハードディスク使用を前提としたもので、後から出すならもっと設計の詰めがあったはずだった。

このマシンを買うなら、デスクトップのUV11を購入して外付けCRTを接続する方が良いだろう。

寸評:お待たせ致しました

結論

この大きさでHDD内蔵モデルを作ることは別段難しくはなかったはずだが、EPSON PC-286Lの発売で慌てて作ったという感じだった。後から出すならもっと設計の詰めができたはずだが、どうも設計の詰めが甘かった。まだカラー液晶もない時代だから、やはりデスクトップ機の方がお勧めだった。

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