「速くて、きれい。i486搭載カラーノート、身近になって新登場。」
PC-9801NAが発売されて8ヶ月くらいしか経っていませんでしたが、またまたモデルチェンジされ、PC-9801NX/Cの発売となりました。ここで採用されたi486SX(J)は、NECとインテルが共同で開発したもので、省電流設計となってはいますが、外部バス16ビットで、386DXと386SXとの関係に似ています。
その他基本的な仕様はNA/Cとほとんど変わらず、手詰まり感も見られます。
PC-9801NX/Cスペック
- CPU:i486SX(J):20MHz。キャッシュメモリ8Kバイト内蔵
- ROM:N88-BASIC(86)及びモニタ/98NOTE MENU128KB。
- メインRAM:ラインナップ参照(1MB分はRAMドライブ兼用)。最大14.6MB(専用カードスロットに実装)
- ビデオRAM:192KB。
- テキストRAM:12KB。
- テキスト表示80×25行/80×20行/40×25行/40×20行 ※切り換えて使用(8色)。
- グラフィックス表示:640×400ドット2画面8階調表示/640×200ドット4画面(4096色中16色表示)
- 漢字表示JIS第1水準漢字ROM/JIS第2水準漢字ROM、拡張漢字ROM標準搭載
- シリアルI/F:RS232C
- プリンタI/F:セントロニクス社仕様
- マウスI/F
- テンキーI/F
- CRT接続用I/F
- サウンド:オプション
- 拡張スロット:拡張カードスロット*1 110拡張ピン
- 内蔵FDD:3.5インチ2HD/2DD FDDを1台内蔵。専用外付けFDD接続可。
- HDD:内蔵可(SASI)
- 1MBRAMドライブ(EMSメモリとしても利用可)
- 液晶モニタ:TFTカラー液晶。
- バッテリ:ニッカドバッテリ。セカンドバッテリ搭載可(別売。モデムパックと排他使用)
- レジューム機能:あり。LCD開閉レジューム機能搭載(98NOTEメニューにより設定可能)
バッテリ稼働時間は当時のカラー液晶/バッテリでは長く動作させることはできず、ACアダプタは必要でした。
- FDDモデル(FDD10%使用時):Highモード1.0時間。Middleモード/Lowモード1.1時間
- HDDモデル(HDD10%使用時):Highモード0.9時間。Middleモード/Lowモード1.0時間
ラインナップ::1993/7発売
- PC-9801NX/C:価格438,000円 ※メインRAM標準1.6MB、最大13.6MB HDD無し(内蔵可能)
- PC-9801NX/C120:価格548,000円 ※メインRAM標準3.6MB、最大14.6MB HDD120MB内蔵
※メインRAMのうち1MBRAMディスクとして利用可
値段は前モデルのNA/Cよりも安くなっています。
このモデルは、PC-9821Neより安いですが、バッテリ稼働時間が短いので、気軽に持ち運んで使える、というよりは、使い終わったらすぐに片づけられるのが大きなメリットだったといえます。なお、HDDなしモデルを買い、自分でサードパーティのHDDを取り付ける方が安いのも変わりませんでした。
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あとがき
カラー液晶はまだまだ高価で、とても気楽に手が出るものではなかった。486SX(J)は外部バス16ビットなので、データ入出力は16ビットずつの2回となる(命令セットは同じ)。98NOTE用に特別に開発された省電力設計CPUであり、98NOTE(PC-9821を除く)に採用された。
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