PC-9801RX2/RX4 ※1988/10発売

「高速・大容量化で、高度なビジネスニーズに応える新・標準機。」

RX2/RX4はVXシリーズの後継機種で、CPUのクロックを12MHzに引き上げている。一方で、V30は8MHz固定となり、扱いの軽さが目立つようになっている。また、FDDオプションモデルはなく、すべて内蔵済みとなっている。

このときに採用された筐体は、Dシリーズまで継続して使われることとなり、コストダウンにも大きく貢献している。

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PC-9801RX2/RX4スペック

PC-9801RX2/RX4カタログ
  1. CPU
    80286 12 / 10MHz
    V30 8MHz
    ※いずれか切り換えて稼働。
  2. コプロセッサ
    80287
    ※80286動作時のみ使用可
    i8087
    ※V30稼働時のみ使用可。
  3. ROM
    N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。
  4. メインRAM
    1.6MB
  5. RAM増設
    11.6MBまで内蔵可能(本体内メモリスロット3MB)
  6. ビデオRAM
    256KB。
  7. テキストRAM
    12KB。
  8. テキスト表示
    英数カナ80文字×25行 / 80文字×20行 / 40文字×25行文字 / 40文字×20
    行 ※切り換えて使用。
    文字及びグラフィック記号(248種)
    文字単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、8色表示カラー(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白)。
  9. カラーグラフィックス
    640×400ドット2画面
    640×200ドット4画面
    ※アナログRGB接続時4096色中16色表示
    ※デジタルRGB接続時8色表示
  10. モノクログラフィックス
    640×400ドット4画面
    640×200ドット16画面
  11. 漢字表示標準搭載
    文字構成:16×16ドットゴシック体
    文字種類:JIS第1、JIS第2、拡張、非漢字等約7,600種
    ユーザー定義文字機能188種。
    画面構成:40文字×25行、40文字×20行
    ※グラフィックス/テキスト画面に表示可
  12. 画面合成
    テキスト/グラフィックス画面の合成可(優先順位付け可)
  13. バックグラウンドカラー
    8色表示可(専用高解像度ディスプレイ使用時)
  14. 内蔵FDD
    2HD/2DD両用FDD2台内蔵。
  15. キーボード
    (スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
    セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  16. シリアルI/F
    RS232C準拠
  17. プリンタI/F
    セントロニクス社仕様に準拠
  18. 外付け用FDDI/F
    2HDのFDD接続可
  19. HDD
    RX2:内蔵可
    RX4:20MBHDDを内蔵済み(SASI)。PC-98H45U増設I/Fも内蔵済み
  20. マウスI/F
    バスマウス接続可
  21. CRT接続
    アナログRGB
    デジタルRGB
    モノクロディスプレイ
  22. サウンド
    オプション
  23. 拡張スロット
    16ビットのCバス4個
  24. カレンダ時計
    電池によるバックアップ
  25. サービスコンセント
    2個
  26. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
  27. 使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  28. 外寸法
    本体 (W)380×(D)335×(H)150㎜。
    キーボード (W)435×(D)180×(H)34㎜
  29. 重量
    RX2:9.3kg。
    RX4:重量10.8kg。
    キーボード:1.2kg
  30. 主な添付品
    グリーティングカード、キーボード、電源ケーブル、アース線、保証書、お客様登録カード、ケーブルラベル、ケーブルカバー、サービス網一覧表
  31. 添付マニュアル
    N88-日本語BASIC(86)Ver6.0関連(ユーザーズマニュアル、リファレンスマニュアル、BASIC入門)ガイドブック、日本語入力ガイド、ハードウェアマニュアル
  32. 添付FD
    N88-日本語BASIC(86)Ver6.0関連(システムディスク、PCトレーニングディスク、辞書ディスク1、辞書ディスク2)
  33. 発売
    1988/10

HDDはVXシリーズとは違い全機種内蔵可能となった。当時はSASIが主流で、徐々にSCSI仕様が普及しつつある時期だった。SASIはHDD2台接続可、SCSIは4台接続可という仕様だった。SASI仕様に近いのが後のIDE仕様である。

PC-9801RX2/RX4ラインナップ

  1. PC-9801RX2
    5.25インチFDD×2台。
    HDDなし(内蔵可)。
    価格398,000円
  2. PC-9801RX4
    5.25インチFDD×2台。
    HDD内蔵20MB(SASI)。
    価格566,000円

RXでもWindowsが使える

RXでもMS-Windows2.0を利用すればWindows用ソフトを稼働させたりMS-DOSアプリの切り替え用に利用できる。とはいえ、Windows用ソフトは少なく、MS-DOS全盛期だから、MS-DOSにEMSメモリを設定して使うのが現実的だった。

外見はRAと同じ筐体を使うことでコストダウンを図っている。勿論性能は32ビットのRAの方が良いのだが、10万円の価格差は非常に大きく、RXシリーズも本当によく売れたというショップが多かった。

寸評:286マシンの標準機

結論

まだMS-DOS最盛期であり、このRXシリーズを買ってもがっかりするようなことはないはずだ。ごくごく普通にPCを使いたい人には勧めて間違いないマシンである。

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