「キーボード分離できる新しいスタイルのラップトップ」※modelW2/W5
「カラー8色表示が可能な32ビットパワーラップトップ」※modelS5
「美しいTFTカラー液晶ディスプレイのパワーラップトップ98」※modelF5
「省スペース、カラー表示が可能なラップトップ」※modelF51/71
「オフィスへの大量導入など、企業内ニーズに柔軟に対応」※modelW7
PC-9801LSシリーズの後継機にあたるのがこのTシリーズで、トランス・ポータブル機という意味です。Cバスの拡張スロットが2個用意され、拡張性が増しますが、価格は個人で手が出るようなものではなく、果たしてどれくらい売れていたのか疑問があります。
また、大きい上に重量もありますから、ラップトップ以上に使い勝手はよくないのではないかと思われます。
PC-9801T 共通スペック
- CPU:別項を参照
- ROM:N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。
- メインRAM:別項参照
- ビデオRAM:256KB。
- テキストRAM:12KB。
- テキスト表示:80×25行/80×20行/40×25行/40×20行 ※切り換えて使用。
文字及びグラフィック記号(248種)
リバース、ブリンク、シークレット、8色表示カラー(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白。カラー液晶モデルまたは外部CRT接続時は8色表示。モノクロ液晶搭載機は8階調表示)。※キャラクタ単位に指定可。 - グラフィックス表示
640×400ドット2画面
640×200ドット4画面
8階調表示
※カラー液晶モデルまたは外部CRT接続時は4096色中16色表示可 - モノクログラフィックス
640×400ドット4画面
640×200ドット16画面
画面合成:テキスト/グラフィックス画面の合成可(優先順位付け可) - 漢字表示標準搭載
文字構成:16×16ドットゴシック体
文字種類:JIS第1水準漢字2965種、JIS第2水準漢字3384種、非漢字885種、拡張漢字、388文字ユーザー定義文字機能188種
画面構成:40文字×25行、40文字×20行
※グラフィックス/テキスト画面に表示可 - 内蔵FDD:3.5インチ2HD/2DD両用FDDを2台内蔵。
- HDD:内蔵可能 ※内蔵モデルあり、別項参照
- 外付けFDD用I/F:2HD
- シリアルI/F:RS232C準拠
- プリンタI/F:セントロニクス社仕様準拠
- マウスI/F:バスマウス仕様
- CRT接続:アナログRGB
- サウンド:BEEP音。オプションでFM音源等利用可、拡張スロット内に実装
- 拡張スロット:16ビットのCバス2個
- 電源:AC100V±10%、50/60Hz
- 使用条件:10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
- キーボード:(W)435×(D)180×(H)34㎜。重量1.2kg
- 主な添付品:電源ケーブル、アース線、保証書、お客様登録カード、ケーブルラベル、サービス網一覧表
- 添付FD:N88-日本語BASIC(86)システムディスク、辞書ディスク(1)、辞書ディスク(2)、PCトレーニングディスク
- マニュアル:ガイドブック、日本語入力ガイド、N88-日本語BASIC(86)関連(ユーザーズマニュアル、リファレンスマニュアル、BASIC入門)
※N88-日本語BASIC(86)関連マニュアルは、W2/W5/S5/F5/S5/F5はver6.1に、F51/F71/W7はVer.6.2に対応する。
オプションの例
- PC-9801T-02:テンキーボード
- PC-9801T-03:フルキーボード
PC-9801Tは、まず1990年2月に発売開始されています。
PC-9801TmodelW2/W5
- CPU:386SX 20MHz、V30 8MHz ※切り替えて使用
- メモリ:W2は640KB、W5は1.6MB
- メモリ増設:W2は最大12.6MB、W5は最大13.6MB(メモリ専用スロット8MB)
- 液晶:8階調白黒液晶搭載
- HDD:内蔵可(SASI)。W5には40MBHDD内蔵済み
- 外寸:(W)364×(D)460×(H)120㎜
- 重量
W2:9kg
W5:10.4kg
ラインナップ
- PC-9801TmodelW2:HDD内蔵可(SASI) 価格648,000円
- PC-9801TmodelW5:内蔵HDD40MB(SASI) 価格758,000円
かなり価格は高いですがカラー液晶搭載モデルも発売されました。
PC-9801TmodelS5/F5
- CPU:386SX 20MHz、V30 8MHz ※(切り替えて使用)
- メモリ:1.6MB。最大14.6MB(メモリ専用スロット8MB)
- HDD:40MB内蔵(SASI)
- 液晶:S5モデルはSTNカラー液晶、F5モデルはTFTカラー液晶搭載。
- 外寸:(W)346×(D)460×(H)120㎜
- 重量
S5:10.6kg
F5:10.4kg
ラインナップ
- PC-9801TmodelS5:STNカラー液晶搭載 価格850,000円(1990年6月発売)
- PC-9801TmodelF5:TFTカラー液晶搭載 価格1,150,000円(1990年6月発売)
カラー液晶ではSTNはビジネス用と割り切った方が良く(ズルズル感が残る)、TFT液晶では現在の液晶とさほど変わりがない見え方になります。
最終モデルは1991年7月に発売されています。
PC-9801TmodelF51/F71/W7
- CPU:386SX 20MHz、V30 8MHz ※切り替えて使用
- メモリ:1.6MB。最大14.6MB(メモリ専用スロット10MB)
- HDD:F51モデルは40MB内蔵(SASI)、F71/W7モデルは100MB内蔵(SCSI)
- 液晶:F51/F71モデルはTFTカラー液晶搭載。W7モデルは白黒液晶搭載。
- 外寸:(W)364×(D)460×(H)120㎜
- 重量
F51:10.3kg
F71:10.1kg
W7:10.1kg
ラインナップ
- PC-9801TmodelF51:TFTカラー液晶搭載 内蔵HDD40MB(SASI) 価格850,000円
- PC-9801TmodelF71:TFTカラー液晶搭載 内蔵HDD100MB(SCSI) 価格950,000円
- PC-9801TmodelW7:白黒液晶搭載 内蔵HDDW7100MB(SCSI) 価格750,000円
1991年は小型軽量化がどんどん進んでいく時期でもあり、PC-9801ではこのマシンがラップトップ機の流れを汲むマシンとしては最後になります(PC-H98にもTモデルが出るが実質的にはこれが最後)。これは、他社のマシンでもいえることでした。
以降は、ノートPCの進化が進んでいくこととなります。
寸評:最後のラップトップ98
スポンサーリンク
コメントする