「確かな実績をさらに強化したパワフル16ビット」
PC-9801VM2の後継機種にあたるのがPC-9801VM21で、変更点は4096色中16表示となったこと、メインメモリが640KB標準搭載になったことだけだ。
後は2万円安くなったが、これだけでモデルチェンジとして堂々と新製品とするのはある意味凄いことで、モデルチェンジも手詰まり状態になってきた、ということの証みたいなものだ。
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PC-9801VM21スペック
- CPU
V30を8MHz/10MHz切り換えて稼働。
コプロセッサ使用可。 - ROM
N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。 - メインRAM
640KB。 - ビデオRAM
256KB。 - テキストRAM
12KB。 - テキスト表示
英数カナ80文字×25行 / 80文字×20行 / 40文字×25行文字 / 40文字×20行 ※切り換えて使用。
文字及びグラフィック記号(248種)
リバース、ブリンク、シークレット、8色表示カラー(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白)。※キャラクタ単位に指定可 - カラーグラフィックス
640×400ドット2画面
640×200ドット4画面
※アナログRGB接続時4096色中16色表示
※デジタルRGB接続時8色表示 - モノクログラフィックス
640×400ドット4画面
640×200ドット16画面 - 漢字表示標準搭載
文字構成:16×16ドットゴシック体
文字種類:JIS第1水準漢字2965種、JIS第2水準漢字3384種、非漢字885種、ユーザー定義文字機能188種、拡張漢字388文字(オプション)
画面構成:40文字×25行、40文字×20行
※グラフィックス/テキスト画面に表示可 - 画面合成
テキスト/グラフィックス画面の合成可(優先順位付け可) - バックグラウンドカラー
8色表示可(専用高解像度ディスプレイ使用時) - 内蔵FDD
VM2/4は2HD/2DD両用FDD2台内蔵。
VM0はオプション。2HD/2DD両用FDDを2台内蔵可(PC-98XA-05を利用)。 - キーボード
(スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続) - シリアルI/F
RS232C準拠 - プリンタI/F
セントロニクス社仕様に準拠 - 外付け用FDDI/F
2HDのFDD接続可 - HDD
外付け可(I/Fボード別売) - マウスI/F
バスマウス接続可 - カセット(CMT)I/F
オプション、拡張スロット内実装可(300ボー/1200ボー) - CRT接続
アナログRGB
デジタルRGB
モノクロディスプレイ
家庭用テレビ接続可(別売テレビアダプタが必要) - サウンド
オプション - 拡張スロット
16ビットのCバス4個 - カレンダ時計
電池によるバックアップ - サービスコンセント
2個 - 電源
AC100V±10%、50/60Hz - 使用条件
10~30℃,20~80%(但し結露しないこと) - 外寸法
本体:(W)420×(D)345×(H)50㎜
キーボード:(W)470×(D)195×(H)38㎜ - 重量
本体:11.6kg
キーボード:1.6kg - 主な添付品
ガイドブック、ハードウェアマニュアル、N88-日本語BASIC(86)ユーザーズマニュアル、N88-日本語BASIC(86)リファレンスマニュアル・N88-日本語BASIC(86)プログラミング入門、N88-日本語BASIC(86)リファレンスブック、キーボード、電源ケーブル、モノクロCRTケーブル、保証書、お客様登録カード、ケーブルラベル、サービス網一覧表、グリーティングカード、ケーブルカバー、N88-日本語BASIC(86)システムディスク、デモプログラムディスク、未使用フロッピー1枚 - 発売
1986/11 - 価格
398,000円
筐体の大きさは前モデルと全く同じ。フロントパネルのデザインは同時発売のVXシリーズやXLと同じものとなっている。他はキーボードコネクタが前面に来たことぐらいで、ロゴを隠してしまったらVXシリーズと区別がつかない。
PC-9801は、CPUのクロックを少しばかり上げるか、オプションを標準装備しては価格据置または少し下げて新製品として出す、というパターンがFA/FS/FXシリーズまでずっと続くのだった。
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あとがき
VM中期に当たるのがこのVM21で、オプションを標準装備して価格を少し引き下げただけだった。改良するところがなくなったともいえる。このパソコンは売れたのかな、と思ってしまうものだが、学校など教育関係では結構出ていたらしかった。
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