PC-9801VX0/VX2/VX4/VX4WN ※1986/11発売

PC-9801デスクトップ機

「活動範囲をさらに拡げた新世代ビジネスマシン」※VX0/2/4
「即戦力と高機能を求めた、ベストマッチング」※VX4/WN

VMシリーズのモデルチェンジ機種がこのVXシリーズで、MS-Windows1.0をインストール済みとしたモデルであるVX4WNも登場した。

変更点は16色ボードの標準搭載で4096色中16表示となったこと、メインメモリが640KB標準搭載になったことの他、ノーマルモードの機種では初めてi80286が搭載されたという点だ。

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PC-9801VX0/VX2/VX4/VX4WNスペック

  1. CPU
    i80286 8MHz
    V30 10/8MHz
    ※いずれか切り換えて稼働。
  2. コプロセッサ
    i80287
    ※80286動作時のみ使用可
    i8087
    ※V30稼働時の8MHz時のみ使用可。
  3. ROM
    N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。
  4. メインRAM
    640KB
  5. ビデオRAM
    256KB。
  6. テキストRAM
    12KB。
  7. テキスト表示
    英数カナ80文字×25行 / 80文字×20行 / 40文字×25行文字 / 40文字×20
    行 ※切り換えて使用。
    文字及びグラフィック記号(248種)
    文字単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、8色表示カラー(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白)。
  8. カラーグラフィックス
    640×400ドット2画面
    640×200ドット4画面
    ※アナログRGB接続時4096色中16色表示
    ※デジタルRGB接続時8色表示
  9. モノクログラフィックス
    640×400ドット4画面
    640×200ドット16画面
  10. 日本語表示
    文字構成:16×16ドットゴシック体
    文字種類:JIS第1水準漢字2965種
    JIS第2水準漢字3384種
    非漢字885種
    ユーザー定義文字機能188種。
    拡張漢字388文字はオプション
    画面構成:40文字×25行、40文字×20行
    ※グラフィックス/テキスト画面に表示可
  11. 画面合成
    テキスト/グラフィックス画面の合成可(優先順位付け可)
  12. バックグラウンドカラー
    8色表示可(専用高解像度ディスプレイ使用時)
  13. 内蔵FDD
    VX2/VX4は2HD/2DD両用FDD2台内蔵。
    VX0はオプション。2HD/2DD両用FDDを2台内蔵可(PC-98XL-05を利用)。
  14. キーボード
    (スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
    セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  15. シリアルI/F
    RS232C準拠
  16. プリンタI/F
    セントロニクス社仕様に準拠
  17. 外付け用FDDI/F
    2HDのFDD接続可
  18. HDD
    外付け可(I/Fボード別売)
    ※VX4/VX4WNは20MBHDDを内蔵済み
  19. マウスI/F
    バスマウス接続可
  20. カセット(CMT)I/F
    オプション、拡張スロット内実装可(300ボー/1200ボー)
    ※V30モード時のみ使用可
  21. CRT接続
    アナログRGB
    デジタルRGB
    モノクロディスプレイ
    家庭用テレビ接続可(別売テレビアダプタが必要)
  22. サウンド
    オプション
  23. 拡張スロット
    16ビットのCバス4個
  24. カレンダ時計
    電池によるバックアップ
  25. サービスコンセント
    2個
  26. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
  27. 使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  28. 外寸法
    VX0/VX2:(W)398×(D)335×(H)87㎜。
    ※VX4/VX4WN:(W)470×(D)345×(H)150㎜
    キーボード:(W)470×(D)195×(H)38㎜
  29. 重量
    VX0:9.8kg。
    VX2:11.6kg。
    VX4:13.6kg。
    VX4WN:13.6kg
    キーボード:1.2kg
  30. 主な添付品
    グリーティングカード、キーボード、電源ケーブル、モノクロCRTケーブル、ガイドブック、ハードウェアマニュアル、N88-日本語BASIC(86)関連マニュアル(ユーザーズマニュアル、リファレンスマニュアル、プログラミング入門、リファレンスブック)、保証書、お客様登録カード、ケーブルラベル、ケーブルカバー、サービス網一覧表。
    ※VX4WNにはMS-DOS/WS-Windows関連マニュアルも付属。
  31. 発売
    1986/11

※CPUはV30とi80286を搭載しているが、両方同時に動作するわけではなく、どちらか一方に切り替えて使うことになる。

PC-9801VX0/VX2/VX4/VX4WNラインナップ

  1. PC-9801VX0
    FDDなし(内蔵可)
    HDDなし(外付け可)。
    価格353,000円
    ※VX0にFDDを内蔵する場合は、PC-98XL-05を使用する事。
  2. PC-9801VX2
    5.25インチFDD×2台。
    HDDなし(外付け可)。
    価格433,000円
  3. PC-9801VX4
    5.25インチFDD×2台。
    HDDなし(外付け可)
    価格693,000円
  4. PC-9801VX4WN
    5.25インチFDD×2台。
    HDD内蔵済み(SASI)。
    価格730,000円
    ※WINDOWS1.0インストール済み

グラフィックスには、EGCと呼ばれるプロセッサを採用し、高速化を図ったが、この段階では能力をフルには生かし切れていなかったようで、試作品だったともいえる。

VX4WNでは、MS-DOSとMS-Windows1.0がプリインストールされており、Windows対応ソフトをすぐに動作させることができるが、まだアプリケーションはほとんどなかった。この時点では、MS-DOSアプリを切り替えて使うのが主流だったと思う。

寸評:最初の286ノーマルマシン

結論

PC-9801では初めてi80286搭載したが、V30に比べると少し早くなったかな、という程度だった。Windows1.0搭載機もあったが、まだ専用ソフトはなかった。まだMS-DOSの時代だからこれはやむを得ないだろう。

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