PC-9821(初代) ※1992/11発売

PC-9821シリーズ 98MULTi CanBe/CEREB

「絵も音も、表現多彩。いろいろしたいあなたの98MULTIです。」

Windows3.1日本語版を翌年に控えていた1992年11月に、次世代98を意味する名前なのか、PC-9821が登場します。98MULTiという愛称がつきました。CRT一体型に見えますが実際は本体上に載せてあるだけです。

後に、PC-9821は「21世紀に向けたPC-9800シリーズ」という意味であることが発表されました。

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PC-9821スペック

PC-9821(初代)カタログ
  1. CPU
    i386SX 20MHz。
  2. コプロセッサ
    i387SX利用可。
  3. ROM
    BIOS及びN88-BASIC(86)96KB及びセットアップ32KB
  4. メインRAM
    modelS1:1.6MB。
    modelS2:3.6MB。
    最大14.6MB。本体メモリ専用スロット(10MBまで)に搭載可能。
  5. ビデオRAM
    512KB。
  6. テキストRAM
    12KB。
  7. テキスト表示※MS-DOS時のみ利用可
    英数カナ80文字×25行 / 80文字×20行 / 40文字×25行文字 / 40文字×20

    ※切り換えて使用。
    文字及びグラフィック記号(248種)
    文字単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、8色表示カラー(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白)。
  8. グラフィックス表示
    640×400ドット2画面4096色中16色表示
    640×200ドット4画面4096色中16色表示
    640×480ドット1画面1677万色中256色。
    640×480ドット2画面1677万色中256色
  9. 漢字表示※MS-DOS時のみ利用可
    文字構成:16×16ドットゴシック体
    文字種類:JIS第1、JIS第2、拡張、非漢字等約7,600種
    ユーザー定義文字機能188種。
    画面構成:40文字×25行、40文字×20行
    ※グラフィックス/テキスト画面に表示可
  10. 画面合成※MS-DOS時のみ利用可
    テキスト/グラフィックス画面の合成可(優先順位付け可)
  11. バックグラウンドカラー※MS-DOS時のみ利用可
    8色表示可(専用高解像度ディスプレイ使用時)
  12. 内蔵FDD
    3モード対応(2DD/1.2MB/1.44MB)3.5インチFDDを2台内蔵。
  13. 外付けFDD用I/F
    2HD対応
  14. HDD
    内蔵可(98NOTE2.5インチ仕様) ※内蔵モデルあり
  15. 内蔵CD-ROM仕様
    電動トレー式CD-ROMドライブ内蔵(300ms/等速)
  16. キーボード
    (スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、15ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
    セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  17. シリアルI/F
    RS232C準拠
  18. プリンタI/F
    セントロニクス社仕様準拠
  19. マウスI/F
    バスマウス対応。PC-98DO/P-11を装着してアタリ規格のジョイスティック1本接続できる。この場合マウスとの併用は不可
  20. CRT接続
    アナログRGB。※15インチアナログCRTを標準添付
  21. サウンド
    YM2608採用。FM音源6音/リズム音源6音/SSG音源3音の6重和音(86音源互換)PCM録音・再生機能/BEEP音。
    オーディオ入力/出力端子
    マイクロホン端子(モノラル)
    ヘッドフォン端子(ステレオ)
    スピーカ出力 (モノラル)
    ※マイクロホン付属。
  22. 拡張スロット
    16ビットのCバス2個
  23. 備考
    modelS2にはMS-DOS5.0/Windows3.0/Multimedia Extensionsをインストール済み。
  24. サービスコンセント
    1個
  25. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
  26. 使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  27. カレンダ時計
    電池によるバックアップ
  28. 外寸法
    355(W)×395(D)×100(H) ㎜
  29. 重量
    modelS1は約8.9kg
    modelS2は約9.2kg
  30. 主な添付品
    グリーティングカード、サービス窓口一覧表、お客様登録カード、保証書(CPU/CRT別で計2通)、キーボード、マウス、マイクロホン、マイクロホン用ホルダー、本体用電源ケーブル、ディスプレイ用電源ケーブル、アース線、SCSI終端BOX、ディスプレイ、ソフトウェア使用条件許諾契約書。MS-DOSVer.5.0A関連FD、デモンストレーションCD-ROM。ModelS2にはWindows3.0A関連FD、WINDOWS1.0-H4(マルチメディアエクステンション)関連FD、辞書CD-ROM1枚も添付。
  31. 添付マニュアル
    ガイドブック、CD-ROMソフトウェアユーザーズマニュアル、ソフトウェアインストールガイド、MS-DOS5.0A関連マニュアル(インストールガイド<modelS1のみ>、ステップアップマニュアル、さあはじめようMS-DOS、補足マニュアル)。modelS2にはWindows3.0A関連マニュアル(WINDOWSが見えてくる、アクセサリガイド、ユーザーズガイド、日本語入力ガイド、マルチメディアエクステンション1.0ユーザーズマニュアル)も添付。
  32. 発売
    1992年11月

CPUは386SXを採用しており、PC-9821シリーズの試作品という印象があります。なお、HDD標準搭載モデルにはMS-DOS5.0AとWindows3.0をインストール済みとしており、オプションだったWindows 3.0 with Multimedia Extensions(Windows MME。Windows3.1より標準搭載)もインストール済みとしすぐにマルチメディアが楽しめるようになっていました。

ラインナップ

  1. PC-9821modelS1
    HDDなし(内蔵可)
    メインRAM1.6MB標準装備。
    価格318,000円
  2. PC-9821modelS2
    HDD40MB内蔵済み
    メインRAM:3.6MB標準装備。
    価格438,000円

このマシンから、PC/AT互換機では標準だった1.44FDDや640×480ドット表示が採用されています。

なお1992年のOh!PCではPC-9821とPC-9801NAがベストイヤーに選ばれています。

コメント

外見上は一体型だが、実際は本体上にCRTを載せてあるだけなので、CRTが故障しても代替機を使うのに支障ない。386SXではマルチメディアを楽しむには苦しいのではないかと思われるが、さてどうだったのだろう。

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