PC-9821(初代) MULTi Windows指向の386SXマシン

「絵も音も、表現多彩。いろいろしたいあなたの98MULTIです。」

Windows3.1日本語版を翌年に控えていた1992年11月に、次世代98を意味する名前なのか、PC-9821が登場します。PC-9801ではあまり人気が出ないCRT一体型ですが、98MULTiという愛称がつきました。

CRT一体型に見えますが実際は本体上に載せてあるだけです。

PC-9821スペック

  1. CPU:i386SX 20MHz。
  2. ROM:N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。
  3. メインRAM:標準搭載量はラインナップ参照。※14.6MBまで拡張可能。本体メモリ専用スロット(10MBまで)に搭載可能。
  4. ビデオRAM:512KB。
  5. テキストRAM:12KB。
  6. テキスト表示:80×25行/80×20行/40×25行/40×20行 ※切り換えて使用(8色表示)。※MS-DOS時のみ。グラフィックス画面とは独立表示(合成可)
  7. グラフィックス表示:640×400ドット2画面4096色中16色表示
    640×200ドット4画面4096色中16色表示
    640×480ドット1画面1677万色中256色。
    640×480ドット2画面1677万色中256色
  8. 漢字表示JIS第1水準漢字ROM/JIS第2水準漢字ROM、拡張漢字ROM標準搭載
  9. シリアルI/F:RS232C
  10. プリンタI/F:セントロニクス社仕様
  11. 外付けFDD用I/F:2HD
  12. マウスI/F
  13. CRT接続:アナログRGB。※15インチアナログCRTを標準添付
  14. サウンド:FM音源6音/リズム音源6音/SSG音源3音の6重和音(86音源互換)PCM録音・再生機能/BEEP音。
    オーディオ入力/出力端子
    マイクロホン端子(モノラル)
    ヘッドフォン端子(ステレオ)
    スピーカ出力 (モノラル)
    ※マイクロホン付属。
  15. 拡張スロット:16ビットのCバス2個
  16. 内蔵FDD:3.5インチ2HD/2DDのFDDを2台内蔵。3モード対応。
  17. HDD:内蔵可(98NOTE2.5インチ仕様) ※内蔵モデルあり
  18. 内蔵CD-ROM仕様:電動トレー式CD-ROMドライブ内蔵(300ms/等速)
  19. 備考:modelS2にはMS-DOS5.0/Windows3.0/Multimedia Extensionsをインストール済み。
  20. 外寸法:355(W)×395(D)×100(H) ㎜ / modelS1は約8.9kg modelS2は約9.2kg
  21. 主な添付品:グリーティングカード、サービス窓口一覧表、お客様登録カード、保証書(CPU/CRT別で計2通)、キーボード、マウス、マイクロホン、マイクロホン用ホルダー、本体用電源ケーブル、ディスプレイ用電源ケーブル、アース線、SCSI終端BOX、ディスプレイ、ソフトウェア使用条件許諾契約書。MS-DOSVer.5.0A関連FD、デモンストレーションCD-ROM。ModelS2にはWindows3.0A関連FD、WINDOWS1.0-H4(マルチメディアエクステンション)関連FD、辞書CD-ROM1枚も添付。
  22. 添付マニュアル:ガイドブック、CD-ROMソフトウェアユーザーズマニュアル、ソフトウェアインストールガイド、MS-DOS5.0A関連マニュアル(インストールガイド<modelS1のみ>、ステップアップマニュアル、さあはじめようMS-DOS、補足マニュアル)。modelS2にはWindows3.0A関連マニュアル(WINDOWSが見えてくる、アクセサリガイド、ユーザーズガイド、日本語入力ガイド、マルチメディアエクステンション1.0ユーザーズマニュアル)も添付。

CPUは386SXを採用しており、PC-9821の試作品という印象があります。なお、HDD標準搭載モデルにはMS-DOS5.0AとWindows3.0をインストール済みとしており、オプションだったWindows 3.0 with Multimedia Extensions(Windows MME。Windows3.1より標準搭載)もインストール済みとしすぐにマルチメディアが楽しめるようになっていました。

ラインナップ1992年11月発売

  1. PC-9821modelS1:318,000円 HDDなし(内蔵可) メインRAM1.6MB標準装備。
  2. PC-9821modelS2:438,000円 HDD40MB内蔵済み メインRAM:3.6MB標準装備。

CPUのパワーとしては386SXのため力不足の感は否めず、翌年には早くもモデルチェンジされ、486SXマシンが登場します。このマシンから、PC/AT互換機では標準だった1.44FDDや640×480ドット表示が採用されています。

なお1992年のOh!PCではPC-9821とPC-9801NAがベストイヤーに選ばれています。

あとがき
外見上は一体型だが、実際は本体上にCRTを載せてあるだけなので、CRTが故障しても代替機を使うのに支障ない。386SXではマルチメディアを楽しむには苦しいのではないかと思われるが、さてどうだったのだろう。
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