PC-9821Ap3/As3 ※1994年10月発売 MATE-Aの終点

「時代を受け継ぐ多彩な98です。」

PC-9801FA/FS/FXの流れを汲むPC-9821A、通称MATE-Aは発売から2年ほどで最終モデルが発売された。CPUが違う他はスペックは同じである。PC-9821Xeのコンポーネントを流用する形で開発された。

標準装備されているビデオアクセラレータはDOS/V機でも多く採用されていたS3社のvision864(2MB)が採用された。本体内ローカルバス接続なので拡張スロットはすべて開いている。

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PC-9821Ap3/As3スペック

  1. CPU
    Ap3:i486DX4 100MHz / As:i486DX2 66MHz
  2. セカンドキャッシュメモリ
    Ap3では標準128KB。As3は内蔵可(Ap3/As3何れも最大256KB)
  3. ROM
    N88-BASIC(86)及びモニタ、システムセットアップメニュー他128KB。
  4. メインRAM
    7.6MB(U2、M2は3.6MB)。
  5. メインRAM増設
    全機種とも127.6MBまで拡張可能。※本体標準内蔵の増設RAMサブボード(4MB)1枚を取り外し、増設RAMサブボード32MB)を4枚実装した場合。
  6. ビデオRAM
    2MB。本体グラフィックスとアクセラレータ用で共用。
  7. テキストRAM
    12KB。
  8. テキスト表示 ※MS-DOS時のみ
    80×25行/80×20行から選択。キャラクタ単位にアトリビュート設定可(リバース、ブリンク、シークレット、カラー8色)。グラフィックス画面とは別々に表示(合成可)
  9. グラフィックス表示※MS-DOS時のみ
    640×400ドット2画面4096色中16色表示。
    640×200ドット4画面4096色中16色表示。
    640×480ドット1画面1677万色中256色。
    640×480ドット2画面1677万色中256色。
  10. 画面合成
    可(優先順位設定可)
  11. アクセラレータチップ
    S3社製vision864(2MB)を本体ローカルバスに標準実装。
  12. アクセラレータ画面
    640×480ドット(1,677万色中256色、1,677万色)
    1,024×768トット(1,677万色中256色)
    1,280×1,024ドット(1,677万色中256色)
    ※本体グラフィックス/テキスト画面との合成表示は不可。
  13. 漢字表示(MS-DOS時のみ利用可)
    JIS第1水準漢字、JIS第2水準漢字、拡張漢字標準搭載
  14. 内蔵FDD
    Mモデルは5.25インチ2HD/2DDのFDDを内蔵。Uモデルは3モード対応3.5インチ2HD/2DDのFDDを内蔵。U2/M2はFDD2台内蔵、HDD内蔵モデルは1台内蔵(1台増設可)
  15. HDD
    IDE/SCSIいずれか内蔵可。
    ※内蔵モデルはIDE仕様、MS-DOS5.0A/Windows3.1インストール済み。
  16. CD-ROM
    内蔵可。
    ※As3/C8W、Ap3/C8W、Ap3/C9Wには倍速CD-ROMドライブをファイルスロットに実装済み(ファイルベイ仕様)。
  17. キーボード
    (スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、15ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
    セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  18. シリアルI/F
    RS232C準拠
  19. プリンタI/F
    セントロニクス社仕様準拠
  20. 外付けFDD用I/F
    2HD(オプション、拡張スロット内に実装)
  21. マウスI/F
    バスマウス仕様。Windows3.1モデルには標準添付。
    PC-98DO/P-11を装着してアタリ規格のジョイスティックを装着可能。この場合マウスとの併用は不可。
  22. SCSI I/F
    オプション、SCSI仕様の内蔵HDD実装時及び、ファイルスロット対応機器実装時に必要(増設コネクタあり)
    ※専用スロットに増設(PC-9821A-E10相当品)
  23. ファイルスロット
    1個。SCSI仕様の機器を内蔵可(要PC-9821A-E10相当品)。オプションでファイルベイに変換可。
  24. CRT接続
    アナログRGB
  25. サウンド
    YM2608採用。FM音源6重和音、リズム音源6重和音、PSG音源3重和音の計6重和音8オクターブ標準装備(86音源互換)/PCM録音・再生機能。
  26. オーディオ入出力
    マイクロホン入力(モノラル、ミニジャック、本体前面)
    ライン入力 (ステレオ、ミニジャック、本体背面)
    ヘッドホン出力 (ステレオ、ミニジャック、本体前面)
    ライン出力 (ステレオ、ミニジャック、本体背面)
    スピーカ出力 (モノラル)。
    ※Windows3.1モデルはマイクロホン付属。
  27. 拡張スロット
    16ビットのCバス4個。うち2個は32ビットローカルバス兼用。
  28. サービスコンセント
    2個
  29. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
  30. 使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  31. 外寸
    本体:(W)380×(D)335×(H)150㎜。
    キーボード 439(W)×183(D)×31(H)㎜
  32. 重量
    PC-9821As3/U2:9.1kg
    PC-9821As3/C8W:11.0kg
    PC-9821As3/M2:9.9kg
    PC-9821Ap3/U2:9.1kg
    PC-9821Ap3/C8W:11.0kg
    PC-9821Ap3/C9W:11.0kg
    PC-9821Ap3/M2:9.9kg
    キーボード:約1.2kg
  33. 主な添付品
    ガイドブック、保証書、キーボード、電源ケーブル、アース線、デモンストレーションプログラム(FD)
  34. HDD内蔵モデルの添付品
    マウス、マイクロホン、ソフト関連マニュアル、PC-9821Ap3/As3システムインストールディスク(FD)、バックアップディスク/マニュアルセット購入券
  35. HDDオプションモデルの添付品
    ソフトウェアセットアップガイド、MS-DOS5.0Aアップグレードディスク(FD)
  36. 発売
    1994年10月

PC-9821Ap3/As3ラインナップ

  1. PC-9821Ap3/U2
    3.5インチFDD×2台
    HDD内蔵可
    価格448,000円
  2. PC-9821Ap3/C8W
    3.5インチFDD×1台(増設可)
    HDD340MB内蔵(IDE)
    MS-DOS5.0A/Windows3.1インストール済み。
    ※倍速CD-ROMドライブ実装済み(IDE)
    価格560,000円
  3. PC-9821Ap3/C9W
    3.5インチFDD×1台(増設可)
    HDD540MB内蔵(IDE)
    MS-DOS5.0A/Windows3.1インストール済み。
    ※倍速CD-ROMドライブ実装済み(IDE)
    価格600,000円
  4. PC-9821Ap3/M2
    5.25インチFDD×2台
    HDD内蔵可
    価格462,000円
  5. PC-9821As3/U2
    3.5インチFDD×2台
    HDD内蔵可
    価格348,000円
  6. PC-9821As3/C8W
    3.5インチFDD×1台(増設可)
    HDD340MB内蔵(IDE)
    MS-DOS5.0A/Windows3.1インストール済み。
    倍速CD-ROMドライブ実装済み(IDE)
    価格458,000円
  7. PC-9821As3/M2
    5.25インチFDD×2台
    HDD内蔵可
    価格362,000円

※Windows3.1インストール済みモデルにはバックアップCD-ROM/マニュアルセット購入券がつきます。

価格も大幅に下がり(とはいってもDOS/V機に比べると高いが)、同時にCPUスペックも向上した。従来のファイルスロットは、B-MATEで採用されたファイルベイにもオプションで変換可能。

最後のA-MATE

32ビットOSのWindowsNTとOS/2にも対応し、Windows3.1の後継に当たるWindows95(当時は正式名は定まって居らずとりあえずWindows4.0と呼ばれた)にも対応するが、FA/FS/FXの流れを汲むA-MATEはこれで最後となった。以降はX-MATEが主流となっていくが、個人向けに特化したVモデルも多くラインナップされた。

同スペックの486搭載のDOS/V機と比べて価格が高い、とはいっても、当時主流だったVLバス(ビデオカードやI/Fカード用に使用された)は安定性が悪かったのも事実で、安定性で優れているローカルバス(実際はNESAバスのサブセット版)搭載のPC-9821Aを選ぶのも決して悪くはなかっただろう。公式ではないが、PentiumODPによる高速化も可能だった。DOS/V機への移行はPCIバスが搭載されるPentiumマシンからが本番だった。

オプションの例

  1. PC-9821A3-E01:ファイルベイアダプタ。Ap3/U2、Ap3/M2、As3/U2、As3/M2でファイルスロット内でファイルベイ対応機器を利用する場合に必要。価格5,000円
  2. PC-9821A3-E02:ファイルスロットアダプタ。Ap3/As3のMS-DOS/Windows3.1インストール済みモデルで内蔵CD-ROMドライブを取り外し、ファイルスロット機器を取り付ける場合に必要。この場合別途PC-9821A-E10相当品が必要。価格5,000円。
  3. PC-9821A3-001:セカンドキャッシュメモリ。容量128KB。価格24,000円。

寸評:MATE Aシリーズの終点

Ap2/As2、An、Ap3/As3は、WindowsNT4.0、OS/2 4.0、Windows98あたりまでは(快適性は別として)対応できたし、PentiumODPもサードパーティから発売されるなどした。ローカルバスの仕様は積極公開されなかった(聞かれれば何時でも公開する)が、PC-9821Aは2年程度だったから、やはりやむを得なかった。

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