「ハイエンド・マシンの新たな基準を築く高機能98。」
1993年に発売されたPC-9821Afは、Pentium60を搭載していましたが、これと同じCPUを搭載したのがPC-9821Xfで、やはりPentium60を搭載したPC-9821Cfに続いて発売されています。
一世代前のPentiumプロセッサを採用しているためか、PCIスロット搭載機であるものの価格はPentium90搭載機のXn(PCIスロットなし)よりも安く設定されています。アクセラレータには当時最速といわれたMatrox社製のMGA-IIが採用されています。
PC-9821Xfスペック
- CPU:Pentium 60MHz ※内蔵(256KB)
- ROM:N88-BASIC(86)及びモニタ、システムセットアップメニュー他128KB
- メインRAM:7.6MB、最大127.6MB。
※本体メモリ専用スロットのサブボードを外し、32MB*4実装することで可。サブボードは2枚単位で実装する。 - ビデオRAM:512KB。
- テキストRAM:12KB。
- テキスト表示80×25行/80×20行/40×25行/40×20行 ※グラフィック画面とは独立したテキスト画面を継承。切り換えて使用(8色表示)。MS-DOS時のみ
- グラフィックス表示:640×400ドット2画面4096色中16色表示 or 1677万色中256色表示
- アクセラレータ:Matrox社製のMGA-II。本体PCIスロットに実装済み(U1はオプション)ビデオRAM 2MB。640×480ドット (1677万色中256色/1,677万色)、1024×768ドット (1677万色中256色/オプションで1,677万色全色可)、1280×1024ドット(256色)
- 漢字表示JIS第1水準漢字ROM/JIS第2水準漢字ROM、拡張漢字ROM標準搭載
- シリアルI/F:RS232C
- プリンタI/F:セントロニクス社仕様
- マウスI/F
- CRT接続:アナログRGB
- サウンド:PCM録音/再生機能(ステレオ)標準装備。マイクロホン入力(モノラル、ミニジャック、本体前面)。ライン入力 (ステレオ、ミニジャック、本体背面)。ヘッドホン出力 (ステレオ、ミニジャック、本体前面)。ライン出力 (ステレオ、ミニジャック、本体背面)。スピーカ出力 (モノラル)。BEEP音。
- 拡張スロット:16ビットのCバス3個。PCIスロット2個(XfC8W/XfC9Wはアクセラレータ実装済みのため空きは1個)
- ファイルベイ:1個(但しXfC9Wはファイルベイに倍速/マルチセッション対応CD-ROMドライブを実装済み)
- 内蔵FDD:3.5インチ2HD/2DDのFDDを1台内蔵(1台増設可)
- HDD:IDE/E-IDE仕様のものを内蔵可。※内蔵モデルはMS-DOS5.0A/Windows3.1インストール済み。
- CD-ROM:内蔵可
ラインナップ:1994年12月発売
PC-9821Xf8W:価格44,8000円 HDD270MB内蔵
PC-9821XfC9W:価格498,000円 HDD540MB内蔵 ※倍速/マルチセッション対応CD-ROMドライブを実装済み
PC-9821XfU1:価格370,000円 HDD内蔵可(IDE/E-IDE)
当時はまだベーシックモデルといえるHDDなしのモデルがまだラインされており、実質Windows3.1までしか個人では使うことがないPC-9821であったものの、自分で何もかも設定したい人にはちょうどよかったのかもしれません。発売当時、完全32ビットOSであるWindowsNT3.5がマイクロソフトにより、雑誌キャンペーンが行われており、DOS/V機だけではなく、勿論PC-9821用もあったので、PC-9821で稼働させた人も多かったと思います。
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あとがき
Pentiumマシン、とはいえ、1世代前のPentiumであり、クロック周波数は最大でも66MHz。2代目Pentiumの時代になりつつあるとはいえ、1世代前Pentiumの在庫がまだ余っていたのだろうか。
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