「高速、大容量、マルチメディア対応で、これからのウィンドウズマシンの新基準。」
「LAN対応ネットワーククライアントモデル」※Xs/U7WL
PC-9821XnはAn、XpはAp3、XsはAs3と同じCPUが採用されており、ラインナップはMATE-Aの最終モデルを予想させるものとなっています。XnはPentium、Xpは486DX4、Xsは486DX2が採用され、PCIスロットはありません。
PC-9821Xnスペック

- CPU
Xn Pentium 90MHz
Xp i486DX4 100MHz
Xs i468DX2 66MHz - セカンドキャッシュメモリ
Xn:内蔵(256KB)
Xp:内蔵(128KB、最大256KB)
Xs:オプション(最大256KB) - ROM
BIOS、N88-BASIC(86)、システムセットアップメニュー他:128KB - メインRAM
5.6MB(Xnは7.6MB)、最大95.6MB。
※本体メモリ専用スロットのサブボードを外し、32MB×3枚実装することで可。
※Xnはpentium搭載なのでサブボードは2枚単位で実装する。 - VRAM
2MB。アクセラレータVRAMと本体VRAMで共用 - テキストRAM
12KB。 - テキスト表示(MS-DOS時のみ)
80×25行/80×20行/40×25行/40×20行(切り換えて使用)。
※グラフィック画面とは独立したテキスト画面を継承。
文字単位にアトリビュート設定可能(リバース、ブリンク、シークレット、8色表示)。 - グラフィックス表示(MS-DOS時のみ)
640×400ドット2画面
※4096色中16色表示または1677万色中256色表示 - アクセラレータ
S3社製 Vision864を標準装備(本体内ローカルバス接続)。 - アクセラレータ画面(MS-DOS利用不可)
640×400ドット (1677万色中256色/1,677万色)
640×480ドット (1677万色中256色/1,677万色)
1024×768ドット (1677万色中256色)
1280×1024ドット(1677万色中256色)
※本体テキスト画面/グラフィックス画面との合成不可 - 漢字表示(MS-DOS時のみ)
JIS第1水準/JIS第2水準漢字、拡張漢字標準搭載 - キーボード
(スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、15ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続) - シリアルI/F
RS232C準拠 - プリンタI/F
セントロニクス社仕様準拠 - マウスI/F
バスマウス仕様 - LAN
オプション(U7WLにはCバスに装着済み) - 内蔵FDD
3モード対応3.5インチFDDを1台内蔵(1台増設可) - HDD
IDE仕様のものを内蔵(ライトキャッシュ可)
※MS-DOS5.0A/Windows3.1インストール済み。 - CD-ROM
ファイルベイに実装可。
※Xn/C9W、Xp/C8W、Xs/C8Wにはファイルベイに倍速ドライブを実装済み(取り外し可)。 - サウンド
PCM録音/再生機能(ステレオ)標準装備。マイクロホン入力(モノラル、ミニジャック、本体前面)。ライン入力 (ステレオ、ミニジャック、本体背面)。ヘッドホン出力 (ステレオ、ミニジャック、本体前面)。ライン出力 (ステレオ、ミニジャック、本体背面)。スピーカ出力 (モノラル)。 - 拡張スロット
16ビットのCバス3個。
但しPC-9821Xs/U7WLはLANボードPC-9801-84相当品(10BASE5/-T)を実装済みのため空きは2個。 - ファイルベイ
1個(CD-ROMドライブ、増設HDD、5インチFDDのいずれか搭載可。但しXnC9W/XpC8W/XsC8WはCD-ROMドライブ実装済み)
※ファイルスロットとの互換性なし - パワーマネジメント
内蔵FDD/内蔵HDDのモータON/OFF制御、省エネ対応ディスプレイの制御(専用ディスプレイを接続し、Windows3.1使用時制御可能)。 - サービスコンセント
1個 - 電源
AC100V±10%、50/60Hz - 使用条件
10~30℃,20~80%(但し結露しないこと) - 外寸
本体:380(W)×335(D)×150(H)㎜(ゴム足含む)
キーボード:439(W)×183(D)×31(H)㎜ - 重量
PC-9821Xn/U8W:約8.0kg
PC-9821Xn/C9W:約9.2kg
PC-9821Xp/U8W:約8.0kg
PC-9821Xp/C8W:約9.2kg
PC-9821Xs/U7W:約7.9kg
PC-9821Xs/C8W:約9.1kg
PC-9821Xs/U7WL:約7.9kg
キーボード:約1.2kg - 主な添付品
キーボード、マウス、ガイドブック、システムインストールディスク、デモンストレーションプログラム、バックアップCD-ROM、PCIセットアップディスク、ソフトウェア関連マニュアル、マニュアルセット購入券、電源ケーブル、アース線、保証書 - 発売
1994年7月 - 備考
プラグ&プレイサポートソフトウェアを付属。
すべてがMS-DOS5.0A/Windows3.1インストール済みであり、買ってきてすぐに使えます。上位のXaと違いCD-ROMはIDE接続であること、PCIスロットがないことが異なります。これらを見ると、3代目A-MATEのXバージョン、と言うと何となく分かるような気がします。
ラインナップ
※全機種MS-DOS5.0A/Windows3.1インストール済み。
- PC-9821Xn/U8W
HDD270MB内蔵
価格570,000円 - PC-9821Xn/C9W
HDD540MB内蔵
※倍速CD-ROMドライブ内蔵済み
価格660,000円 - PC-9821Xp/U8W
HDD340MB内蔵
価格448,000円 - PC-9821Xp/C8W
HDD270MB内蔵
※倍速CD-ROMドライブ内蔵済み
価格488,000円 - PC-9821Xs/U7W
HDD210MB内蔵
価格348,000円 - PC-9821Xs/C8W
HDD340MB内蔵
※倍速CD-ROMドライブ内蔵済み
価格398,000円 - PC-9821Xs/U7WL
HDD210MB内蔵
NetWareクライアントソフト/LANマネージャ/MS-DOSクライアントソフトインストール済み
価格380,000円
当時は個人で複数PCをLAN接続することはほとんどなかった時代ですが、企業での使用も考えたのかLANカードをCバスに実装したPC-9821Xs/U7WLという製品も用意されました。
コメント
一気にモデルチェンジされたとは言え、急速に普及しつつあったDOS/V機に比べると価格が高いのは大きなネックであり、使えるOSは個人では実質Windows3.1だけという状況だった。Windows3.1の限界を感じたユーザーが上位OS(WindowsNT系統とかUNIXとか)に移行するときはPC-9821ではなくDOS/V機へ移行することも多くなってきていたといえる(筆者もその一人)。
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