「情報社会を漫遊しよう。みんなの、新ツール・HANDY98。」
小型軽量化を進めたマシンとしては、PC-98HA、別名HANDY98があり、このマシンは以前発売されていたPC-98LTの後継機種である。
サイズはA4サイズ、バッテリも含め1.1kgと軽くできている。デザインは電子手帳のような感じで、折り畳むことができ、カラーはブラック、ホワイト、レッドの三色が用意された。
PC-98HAスペック

- CPU
V50 8MHz固定 - ROM
BIOS.MS-DOS(3.1)、N88-BASIC(LT)、辞書ROM(6万語)、スケジューラ、ユーティリティ(HANDY98メニュー) - RAM
メインRAM640KB。ビデオRAMはテキスト・グラフィック共用で32KB。 - 漢字表示
JIS第1水準漢字、JIS第2水準漢字、拡張漢字 - カードスロット
メモリカード読み取り用 - 専用拡張バス
ドッキングステーション接続用 - 液晶画面
640×400ドット1画面、反射型LCD2階調表示 - シリアルI/F
専用小型コネクタ - プリンタI/F
専用小型コネクタ - FDD
外付けFDDを利用可。 - 外形
W234×D148×H36㎜ - 重量
1.1kg - 添付品
ACアダプタ、ケーブルラベル、サービス網一覧表、お客様登録カード、保証書、グリーティングカード、PC-VAN申込書、ソフトケース - マニュアル
HANDY98をお使いになる前に、ガイドブック、MS-WORKSガイド、 MS-WORKS活用ガイド - メモリカード
1枚付属:MS-WORKSROMカード - 備考
RAMドライブの内容及びレジェームされたデーターは、バッテリフル充電時間約45時間、ローバッテリ時、約1時間保持される。 - 価格
198,000円 - 発売
1990/10
NEC純正周辺機器
- PC-98HA-01:ドッキングステーション 50,000円 ※1MB3.5インチFDD×1台。PC-98HA-06Lスロット×1
- PC-98HA-06L:全二重モデムボード 49,000円 ※利用にはPC-98HA-01(ドッキングステーション)が必要
- PC-98HA-14:バッテリケース 5,000円
- PC-98HA-15:RS-232Cケーブル(ノーマル) 7,500円
- PC-98HA-16:RS-232Cケーブル(リバース) 4,900円
- PC-98HA-17:RS-232Cケーブル(リバースPC-H98用) 4,900円
- PC-98HA-17:プリンタケーブル 5,000円
PC-98HA関連ソフト
MS-WORKS学習ソフト(PS98-L1402-R1) 20,000円
ファイル交換ソフトウェア(PS98-1203-X1) 5,000円 ※上位のPC-9800シリーズとデータ交換の際、上位機に必要。
ソフトとしては、総合ソフト「MS-Works」がメモリカードで標準添付されていて、ワープロ・表計算などの機能があり、これはなかなか使えるようだ。
専用バスにドッキングステーション(5万円)を繋いで、外部FDDや専用モデムを利用することができる。ここで気をつけなければいけないのは、使えるのはデータのみであるということだ。つまり、名前が98だからといって、PC-9801用のソフトを買ってきて、そのソフトを読み込ませようとしても互換性はない。
寸評:小さければ良いってものでは…
結論
PC-98HAはPC-9801との互換性がなく不人気のため消えてしまったPC-98LTの売れ残りソフトを処分したいソフトハウスのリクエストで出てきたのではないかとすら思えてくる。電子手帳のような使い方しかできないのは仕方がないが、後継機種が出て値崩れし始めたPC-9801Nの方を選んだ方が良いだろう。