「ビジネスの行動範囲を広げるラップトップ16ビット」※model1/2
「ラップトップの実験機といわれているのがPC-98LTで、型番からも分かるように、PC-9801とはソフトウェアレベルの互換性のないマシンである。3回にわたり発売され、プリンタセットモデルも用意された。
PC-98LTスペック

- CPU
V50 8MHz固定 - ROM
512KB.
MS-DOS Ver3.1
N88(86)-BASIC(LT)
日本語変換用辞書約36,000個 - メインRAM
384KB。最大640KB - VRAM
グラフィックス/テキスト両用32KB - テキスト
80文字×25行
80文字×20行
※いずれか選択。
文字単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、アンダーライン - グラフィックス
640×400ドット1画面モノクロ表示 - 漢字表示
JIS第1水準漢字3,965字、JIS第2水準漢字3,384字、非漢字885種、ユーザー定義文字188種 - 液晶画面
640×400ドット1画面2階調表示 - キーボード
(スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。 - シリアルi/F
RS232C準拠 - プリンタI/F
セントロニクス社仕様準拠 - 内蔵FDD
3.5インチ2HD/2DD両用FDDを1台内蔵。 - 拡張スロット
専用拡張バス1個(CRT.FDD.通信制御アダプタ等利用可能) - モデムボード
専用スロットあり - カレンダ時計
電池によるバックアップ - 電源
AC100V±10%、50/60Hz
使用条件
10~30℃,20~80%(但し結露しないこと) - 外寸
W305(㎜)×D265(㎜)×H65(㎜) - 重量
3.8kg - 添付品
グリーティングカード、PC-98LTシステムセットアップについて、ソフトウェア使用権許諾契約書、保証書、お客様登録カード、NECサービス網一覧表、ACアダプタ、プリンタケーブル、FD2枚(無手順ターミナルユーティリティ、デモンストレーションプログラム/セットアッププログラム) - 添付マニュアル
PC-98LTガイドブック、PC-98LTN88ー日本語BASIC(LT)(MS-DOS版)ユーザーズ/リファレンスマニュアル、PC-98LT日本語MS-DOS(3.1)ユーザーズガイド、無手順ターミナルユーティリティユーザーズマニュアル - 備考
拡張用マイクロFDDPC-98LT-31により1ドライブ増設可能(拡張専用ケーブルPC-98LT-14が必要)
VXシリーズなどと同時発売され、専用ソフトのアナウンスもあった。このときのモデルは携帯版という位置づけながら、キャリングハンドルがなく持ち運びには不便だった。
PC-98LTラインナップ
- PC-98LT model 1
238,000円 1986年11月発売 - PC-98LT model 2
288,000円 1986年11月発売
※熱転写プリンタ(PC-PR102TL)セットモデル
PC-98LTは、PC-9801とのソフトウェア互換性がないから、PC-9801と互換性があると思って買ってきたソフトを稼働させようとしたら動かなかった、等ということになる。
PC-9801とのソフトウェアレベルでの互換性のないこのマシンは勧められない。
結論:名前だけで吊られて買うと後でひどい目に遭うマシン
結論
PC-9801とのソフトウェア互換性がないため不人気機種に数えられるマシン。PC-98LTに関してはソフトハウスが互換性がないように働きかけたとかいろいろな噂が流れたが、実際のところは分からない。PC-98XAでの失敗から何も学んでないな…と思うのは筆者だけだろうか。