PC-98LTmodel11/model21 ※1987/11or1988/11発売

「ビジネスの行動範囲を広げるラップトップ16ビット」

1986年に発売されたPC-98LTが新しくなった。今回マイナーチェンジで、キャリングハンドルがついたことと、メインRAMが640KBに増量されたこと位である。

翌1988年には、プリンタセットモデルも用意された。

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PC-98LTmodel11/model21スペック

PC-98LTカタログ1987/11版
  1. CPU
    V50 8MHz固定
  2. ROM
    512KB.
    MS-DOS Ver3.1
    N88(86)-BASIC(LT)
    日本語変換用辞書約36,000個
  3. メインRAM
    640KB
  4. VRAM
    グラフィックス/テキスト両用32KB
  5. テキスト
    80文字×25行
    80文字×20行
    ※いずれか選択。
    文字単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、アンダーライン
  6. グラフィックス
    640×400ドット1画面モノクロ表示
  7. 漢字表示
    JIS第1水準漢字3,965字、JIS第2水準漢字3,384字、非漢字885種、ユーザー定義文字188種
  8. 液晶画面
    640×400ドット1画面2階調表示
  9. キーボード
    (スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
  10. シリアルi/F
    RS232C準拠
  11. プリンタI/F
    セントロニクス社仕様準拠
  12. 内蔵FDD
    3.5インチ2HD/2DD両用FDDを1台内蔵。
  13. 拡張スロット
    専用拡張バス1個(CRT.FDD.通信制御アダプタ等利用可能)
  14. モデムボード
    専用スロットあり
  15. カレンダ時計
    電池によるバックアップ
  16. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
    使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  17. 外寸
    W310×D285×H68(㎜)
  18. 重量
    3.9kg
  19. 添付品
    グリーティングカード、PC-VAN申込書、ソフトウェア使用権許諾契約書、保証書、お客様登録カード、NECサービス網一覧表、ACアダプタ、プリンタケーブル、FD2枚(無手順ターミナルユーティリティ(2.0)、PCトレーニングディスク/セットアッププログラム)
  20. 添付マニュアル
    PC-98LTガイドブック、無手順ターミナルユーティリティ(2.0)ユーザーズマニュアル、PC-98LT日本語MS-DOSユーザーズガイド、PC-98LTN88ー日本語BASIC(LT)(MS-DOS版)ユーザーズ/リファレンスマニュアル
  21. 備考
    拡張用マイクロFDDPC-98LT-31により1ドライブ増設可能(拡張専用ケーブルPC-98LT-14が必要)

UXシリーズなどと同時発売された。

PC-98LT11/21ラインナップ

  1. PC-98LT model 11
    発売:1987年11月
    価格:238,000円
  2. PC-98LT model 21
    ※熱転写プリンタ(PC-PR102TL2)セットモデル
    発売:1988年11月
    価格:288,000円

明らかに失敗作

ソフトの互換性がないのは致命的である。ソフトハウスの方もその辺を考えてくれて、データの互換性は持たせてくれている。

名前が98だからといって、PC-9801と互換性があると思って買ってきたソフトを使おうとしても互換性がないから、名前だけで吊られて買うと動かないという憂き目に遭う。

1987年10月には、互換機メーカーのエプソンから、PC-9801完全互換のPC-286Lが登場し、HDD内蔵も可能だったので、明らかに失敗作といわなければならかった。

LTは互換性がないため不人気となり消えていったが、LVシリーズやLS、LXシリーズ等でPC-98LTのソフトを稼働させるためのオプションが発売されている。

なお、PC-98LTの後継機種として、PC-98HAが1990年に発売された。

結論:PC-9801完全互換とせよ

結論

EPSONからPC-286Lが発売され、NECはあわててPC-9801LV21を発売することとなったが、それなら最初からPC-9801完全互換のラップトップ機を開発すれば良かったのである。やはり、互換機メーカーの存在が自社製品の開発に影響を及ぼすものだと思う。

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