PC-98RL21/RL51 ※1990/9発売

「高速CPUと高精細グラフィックスで 専門分野のニーズに応えるプロフェッショナル32ビット。」

XLとXL2を統合したのがこのRLで、最後のCバスハイレゾモデルともなり、外見ではPC-9801RAと同じデザインながら横長になっていることが大きな特徴だ。

(H)はハイレゾ、(N)はノーマルと称する。また、RL2/RL5発売1年7ヶ月後に発売されたRL21/RL51は価格のみ引き下げた程度で、性能はRAシリーズと合わせ、(N)時に20MHz動作モードが追加されたのみなので、ここでまとめて記する。

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PC-98RLスペック

PC-98RL21/RL51カタログ
  1. CPUモード
    (H)(N)i80386 16/20MHz ※(N)時の20MHz動作はRL21/RL51から
    (N)V30 8MHz
    ※ハイレゾモード/ノーマルモードいずれか切り換えて稼働。
  2. コプロセッサ
    i80387(H)(N)
    ※80386稼働時のみ使用可
    i8087(N)
    ※V30稼働時のみ使用可
  3. ROM
    (H)モニタ及びローダー64KB
    (N)N88-BASIC(86)及びモニタ96KB。
  4. メインRAM
    1.5MB。
  5. メインRAM増設
    (H)最大14.5MB
    (N)最大14.6MB
    ※専用スロットに増設
  6. ビデオRAM
    (H)512KB
    (N)256KB
  7. テキストRAM
    12KB
  8. テキスト表示
    (H)80文字×25行
    (N)80文字×25行/80文字×20行。40文字×25行/40文字×20行。
    (H)(N)文字単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、8色表示(黒、青、赤、マゼンタ、緑、シアン、黄、白)。
  9. グラフィックス表示
    (H)
    1120×750ドット画面。4096色中16色時1画面、16階調濃淡表示1画面、モノクロ時1画面。
    (N)
    640×400ドット2画面、640×200ドット4画面。各4096色中16色表示。
    モノクロ時640×400ドット8画面、640×200ドット16画面。
  10. 画面合成
    可(優先順位設定可)
  11. 漢字表示
    JIS第1水準漢字、JIS第2水準漢字、拡張漢字標準搭載、ユーザー定義文字188種。
    (H)40文字×25行、24×24ドット。明朝体
    (N)40文字×25行/40文字×20行、16×16ドット。ゴシック体
    ※(H)(N)テキスト/グラフィックス画面に表示可。
  12. 内蔵FDD
    5.25インチ2HD/2DD両用FDDを2台内蔵。
  13. 内蔵HDD
    RL2/RL21:内蔵可
    RL5/RL51二はSASI40MB内蔵(増設可)
  14. FDD外付け用I/F
    2HD仕様のものが接続可
  15. キーボード
    (スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、15ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
    セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続)
  16. シリアルI/F
    RS232C準拠
  17. プリンタI/F
    セントロニクス社仕様準拠
  18. マウスI/F
    バスマウス仕様
  19. CRT接続
    アナログRGB
  20. サウンド
    オプション、拡張スロット内に実装
  21. 拡張スロット
    16ビットのCバス4個
  22. サービスコンセント
    2個
  23. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
  24. 使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  25. 外寸
    本体:(W)470㎜×(D)405㎜×(H)150㎜
    キーボード:(W)435㎜×(D)180㎜×(H)×34㎜
  26. 重量
    model2 / model21:12.4kg。
    model5 / model5:13.8kg。
    キーボード:1.2kg
  27. 添付品
    グリーティングカード、キーボード、アース線、電源ケーブル、プリンタケーブル、RS-232Cチェック用ループコネクタ、ケーブルラベル、サービス網一覧表、お客様登録カード、保証書
  28. 添付マニュアル
    ガイドブック、ハードウェアマニュアル、システムチェックマニュアル
  29. 添付FD
    システムチェックプログラム、PCトレーニングディスク
  30. 発売
    PC-98RL2/5:1989年2月
    PC-98RL21/51:1990年9月発売

ハイレゾモードは、アートとして使うよりも、CAD/CAM用途やDTPに使うために搭載されているモードである。

  1. PC-98RL2/5ラインナップ
    PC-98RL model 2
    5.25インチFDD×2
    HDDオプション(SASI)
    価格735,000円
  2. PC-98RL model 5
    5.25インチFDD×2HDD
    40MB内蔵(SASI)
    価格970,000円

価格を引き下げるマイナーチェンジ

1990年1月にPC-H98シリーズが登場すると、本機の立場は微妙なものとなってしまい、価格を引き下げるマイナーチェンジを行われた。これは、型番からいっても常套手段に出たわけだ。

  1. PC-98RL21/51ラインナップ
    PC-98RL model 21
    5.25インチFDD×2
    HDDオプション(SASI)
    価格700,000円
  2. PC-98RL model 51
    5.25インチFDD×2
    HDD40MB内蔵(SASI)
    価格860,000円

その他の変更点は、ノーマルモード(N)時、386DX 20MHzモードが追加されたこと位で、RA21/RA51と合わせたわけである。

ハードディスク搭載モデルは11万円、未搭載モデルでも35,000円安くなっている。とはいえ、個人で購入するにはやはり高価である。以降は、PC-H98にハイレゾが引き継がれ、個人で使える高解像度マシンは1993年1月登場のPC-9821Aからになった。

結論:ハイレゾはまだまだ遠い道

結論

ハイレゾリューションモードは日本語の表示という点からも絶対必須であったが、いかんせん高価格すぎて個人で買うのは冒険となってしまった。何とか低価格で販売されることが望まれていたが、個人レベルで使えるようになるのはPC-9821Aからで、本機登場から5年後である。

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