「スーパー・パソコンPC-98XA登場。」
「スーパーパソコン98XAがパソコンのイメージを変えた。」※1986年5月マイナーチェンジ
PC-98XAは、型番から分かるように、このマシンはPC-9801ではなくPC-98なので、PC-9801とのソフトウェアレベルでの互換性は全くない。また、利用にはハイレゾリューション対応のアナログCRTも必要となる。
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PC-98XAスペック
- CPU
i80286を8MHzで稼働。 - ROM
48KB(各種BIOS及びローダー)。 - メインRAM
512KB。最大ユーザーメモリ768KB。
RAMファイルとして使用する場合は最大7.5MBまで拡張可。 - ビデオRAM
512KB。 - テキストRAM
12KB。 - テキスト表示
英数カナ80文字×25行、リバース、ブレイク、シークレット、8色表示(キャラクタ単位に指定可)。 - グラフィックス表示
1120×750ドット画面。4096色中16色時1画面、16階調濃淡表示1画面、モノクロ時1画面。 - 画面合成
可(優先順位設定可) - 漢字表示
JIS第1水準漢字ROM/JIS第2水準漢字ROM標準搭載。拡張漢字ROM(オプション)、ユーザー定義文字188種。
40文字×25行、24×24ドット、明朝体。
※テキスト/グラフィックス画面に表示可。 - 内蔵FDD
2HD/2DD両用FDD - FDD外付け用I/F
あり(1MB用) - HDD
内蔵可(SASI) - キーボード
(スカルプチャータイプ) JIS標準配列準拠、テンキー、コントロールキー、15ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー。
セパレートタイプ(本体とカールケーブルにより接続) - シリアルI/F
RS232C準拠 - プリンタI/F
セントロニクス社仕様準拠 - マウスI/F
バスマウス仕様 - CRT接続
アナログRGB - サウンド
オプション - 拡張スロット
16ビットのCバス4個(model3/31は3個) - サービスコンセント
2個 - 本体寸法
本体:(W)470㎜×(D)420㎜×(H)150㎜
キーボード:(W)470㎜×(D)195㎜×(H)×38.5㎜ - 本体重量
model1/11は12.3kg。
model2/21/3/31は14.5kg
キーボード:1.5kg - 添付品
キーボード、電源ケーブル、プリンタケーブル、ケーブルラベル、システム概説書、ハードウェア説明書、保証書、サービス網一覧表等 - 備考
model1/11はPC-98XA-05によりFDDを内蔵可能。
model2/21はPC-98XA-06にてHDDを増設可能
漢字表示はPC-9801ではゴシック体を使用しているが、PC-98XAでは明朝体を使用している。
ラインナップ
- PC-98XA model1:FDDなし(内蔵可能) HDDなし(内蔵可能) 575,000円
- PC-98XA model2:5.25インチFDDx2 HDDなし(内蔵可能) 695,000円
- PC-98XA model3:5.25インチFDDx1 HDD20MB内蔵(SASI) 1,035,000円
1986/5にマイナーチェンジされ、同時に価格も引き下げられた。型番の後ろに「1」がつくようになるのもここから始まったようである。
- PC-98XA model11:FDDなし(内蔵可能) HDDなし(内蔵可能) 495,000円
- PC-98XA model21:5.25インチFDDx2 HDDなし(内蔵可能) 575,000円
- PC-98XA model31:5.25インチFDDx1 HDD 20MB内蔵(SASI) 865,000円
ソフトウェア互換性のないマシン
CPUにはi80286を採用し、グラフィックスはハイレゾリューションと呼ぶ1120×750ドット画面だけとなっている。このため、PC-98XA用に開発されたソフトでなければ動作しない。
スピードはVMより多少速いかな、という程度で、思ったほど早くない。処理速度の著しい向上を願ってこのマシンを買うと失望するだろう。
寸評:286だけのマシン
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あとがき
PC-98XAは、ハイレゾモードしかなく、一部の研究機関や企業などにユーザーが限られていた。この問題を解決するため、翌1986年にはVMを同居させたPC-98XLが登場する。
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