RC-9801 ※1991/10発売

「ビジネスの最前線が変わる。携帯型無線パソコンRC-9801」

RC-9801は、現在でいうところのモバイル通信機能を備えたパソコンの走りといえ、1モデルのみで終息した98NOTEである。

i386SX 12MHzのCPUを備え、PC-9801NSをベースにしている。テレターミナルというホストと繋ぐことで、無線通信が可能となるが、当時サービスが提供されていたのは東京都23区内だけなので、どこかの洗剤みたいに地域限定販売となっていたのだろうか。

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RC-9801スペック

RC-9801カタログ
  1. CPU
    i386SX 12MHz。
  2. ROM
    N88-BASIC(86)及びモニタ/98NOTE MENU128KB。
  3. メインRAM
    標準1.6KB(1MB分はRAMドライブ兼用)。最大14.6MB
  4. ビデオRAM
    256KB。
  5. テキストRAM
    12KB。
  6. テキスト表示
    80文字×25行、80文字×20行 40文字×25行、40文字×20行
    ※上記のいずれかを選択可
    文字及びグラフィック記号(248種)
    キャラクタ単位にアトリビュート設定可。リバース、ブリンク、シークレット、8階調表示。
  7. グラフィックス表示
    640×400ドット2画面
    640×200ドット4画面
    8階調表示
  8. モノクログラフィックス
    640×400ドット4画面
    640×200ドット16画面
  9. 画面合成
    テキスト/グラフィックス画面の合成可(優先順位付け可)
  10. 漢字表示標準搭載
    文字構成:16×16ドットゴシック体
    文字種類:JIS第1、JIS第2、非漢字、拡張漢字等約7,600文字。
    ユーザー定義文字機能188種
    画面構成:40文字×25行、40文字×20行
    ※グラフィックス/テキスト画面に表示可
  11. 液晶モニタ
    8.9インチCFLサイドライト付き青液晶(8階調)
    最大解像度:640×400ドット。
  12. 内蔵FDD
    3.5インチ2HD/2DD FDDを1台内蔵。
    RAMドライブ
    1MB(EMSメモリとしても利用可)
  13. シリアルI/F
    RS232C準拠
  14. プリンタI/F
    セントロニクス社仕様準拠
  15. キーボード(スカルプチャータイプ)
    JIS標準配列準拠、コントロールキー、10ファンクションキー、キャピタルロック可、HELP、COPY、BS、INS、DEL、XFER、NFERキー
    本体キーボード一体型。
  16. マウスI/F
    バスマウス仕様
  17. テンキーI/F
    あり
  18. CRT接続
    不可
  19. サウンド
    オプション
  20. 拡張スロット
    増設RAMカードスロット×1個
  21. 拡張バス
    110ピン拡張バス(専用外付け3.5インチFDD or I/O拡張ユニット等用)
  22. 電源
    AC100V±10%、50/60Hz
  23. 使用条件
    10~30℃,20~80%(但し結露しないこと)
  24. バッテリ
    ニッカドバッテリ。※バッテリ稼働時間約1.4時間
  25. レジューム機能
    あり。LCD開閉レジューム機能搭載(98NOTEメニューにより設定可能)
  26. 外寸法
    (W)318×(D)264×(H)45㎜
  27. 発売
    1991年10月
  28. 価格
    548,000円
  29. 付属品等
    不詳

テレターミナル部仕様

  1. 通信方式:二周波単信方式
  2. 電波形式:F1D
  3. 変調方式:NRZ符号による直接FSK方式
  4. 使用周波数:800MHz帯
  5. 無線区間電送速度:9,600bps(実際のデータ転送速度とは異なります)
  6. 送受信周波数間隔:55MHz
  7. チャンネル間隔:25KHz
  8. 送信出力:5W
  9. 制御方式:NECオリジナル/ATコマンド準拠

RAMディスクはメインRAMの1MB領域を使うので、EMSメモリとは排他的に利用することになる。基本的な部分はPC-9801NSをベースに、無線通信機能を搭載したものだということが分かる。

但し、テレターミナルが東京23区限定でしか提供されず、拡大されなかったことからか、1シリーズのみで終わっている。テレターミナル自体も、携帯電話の電波に転用されサービスは終了している。

寸評:異次元のパソコン

結論

テレターミナルというパケット通信を使って恩恵を受けられたのは、少なくとも我々一般ユーザーではない。

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