「ビジネスの最前線が変わる。携帯型無線パソコンRC-9801」
RC-9801は、現在でいうところのモバイル通信機能を備えたパソコンの走りといえ、1モデルのみで終息した98NOTEです。
i386SX 12MHzのCPUを備え、PC-9801NSをベースにしています。テレターミナルというホストと繋ぐことで、無線通信が可能となりますが、当時サービスが提供されていたのは東京都23区内だけなので、どこかの洗剤みたいに地域限定販売となっていたのでしょうか。
RC-9801スペック
- CPU:i386SX 12MHz。
- ROM:N88-BASIC(86)及びモニタ/98NOTE MENU128KB。
- メインRAM:標準1.6KB(1MB分はRAMドライブ兼用)。最大14.6MB
- ビデオRAM:192KB。
- テキストRAM:12KB。
- テキスト表示80×25行/80×20行/40×25行/40×20行 ※切り換えて使用(8階調表示)。
- グラフィックス表示:640×400ドット2画面8階調表示/640×200ドット4画面8階調表示
- 漢字表示JIS第1水準漢字ROM/JIS第2水準漢字ROM、拡張漢字ROM標準搭載
- シリアルI/F:RS232C
- プリンタI/F:セントロニクス社仕様
- マウスI/F:あり
- テンキーI/F:あり
- テレターミナル接続内蔵
- CRT接続:不可
- サウンド:オプション
- 拡張スロット:専用外付け3.5インチFDDor拡張バスI/F
- 内蔵FDD:3.5インチ2HD/2DD FDDを1台内蔵。
- 1MBRAMドライブ(EMSメモリとしても利用可)
- 液晶モニタ:青系8階調表示。
- バッテリ:ニッカドバッテリ。※バッテリ稼働時間約1.4時間
- あり。LCD開閉レジューム機能搭載(98NOTEメニューにより設定可能)
- 外寸法:(W)318×(D)264×(H)45 ㎜
ラインナップ:1991年10月発売
- PC-9801NS/E:価格548,000円
RAMディスクはメインRAMの1MB領域を使うので、EMSメモリとは排他的に利用することとなります。基本的な部分はPC-9801NSをベースに、無線通信機能を搭載したものだということが分かります。
但し、テレターミナルが東京23区限定でしか提供されず、拡大されなかったことからか、1シリーズのみで終わりました。テレターミナル自体も、携帯電話の電波に転用されサービスは終了しています。
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あとがき
テレターミナルというパケット通信を使って恩恵を受けられたのは、少なくとも我々一般ユーザーではない。ということで、冒頭に書いた通り、どこかの洗剤みたいに地域限定販売か、と思ってしまうのは筆者だけではあるまい。
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