SONY SMC-70

SONYの独自規格パソコンSMC-70(1982/11/18発表)、これは現在人気のVAIOのご先祖様、ととらえる向きがありますが、SONYの開発した3.5インチFDDをオプションで搭載でき、グラフィックの解像度を4パターン変えることができます。

SMC-70は、1982年10月にSONYによりまず米国で,16色を表示できるグラフィック機能を特長とし,ビジネス用として、同年12月1日に国内でも発売が開始されました。

国内向けのシステムでは、漢字ROMの追加により日本語の表示も可能でした。本機はSONYで開発された3.5インチFDDをパソコンとして最初に採用したマシンです。

SMC-70スペック

  1. CPU:Z-80A(クロック4.028MHz)
  2. ROM:48KB(SONY BASICおよびシステムモニタ用)
  3. メインRAM:64KB
  4. VRAM:32KB
  5. キャラクタRAM:6KB
  6. キャラクタ表示:8×8ドットマトリックス/キャラクタ80字×25行,40字×25行×2ページ。文字種類最大256種類。フォアグラウンドカラー8色。バックグラウンドカラー4種類
  7. グラフィックス:160×100ドット4画面16色/640×200ドット4色/320×200ドット16色/640×400ドットB/W
  8. 漢字表示:オプション
  9. サウンド:BEEP音
  10. ボーダーエリア:16色
  11. キーボード:専用マイクロプロセッサによるキーボードエンコーダ。使用キー総数73個
  12. ビデオ出力:アナログRGB出力 or B/Wコンポジットビデオ出力
  13. プリンタ:パラレルインタフェース(セントロニクス社仕様準拠)
  14. カセット:1200ボー
  15. FDD:3.5インチ(オプション)
  16. RS-232C I/F:75~19,200ボー切り替え可能
  17. 外寸(㎜):(幅)366×(高さ)90×(奥行)444
  18. 重量:4.8kg
  19. 電源:AC100V,50/60Hz
  20. 本体価格:228,000円

SMC-70本体は,キーボードと本体が一体型となっている当時はごく普通のマシンで、この本体に周辺装置など各種のオプションを接続することで,ホビー用、ワープロ、作表システムをはじめとする業務用まで各種のシステムを構築できました。オプションとしては、3.5インチFDDなどの外部記憶装置、プリンタ、ディスプレイの他に機能拡張用の6種のプラグイン式の拡張ユニットなどが準備されていました。ソフトウェアとしては、SMC-70本体に収められているSONY BASICの他にオプションとしてCP/M、Sony Disk BASICがありました。

SMC-70本機は下記のような特長がありました。

1. 多彩な表示機能

画面はキャラクタ表示面、グラフィック表示面、ボーダーエリアの3画面からなり,個別に制御できることを特長で、キャラクタ表示面は、内蔵ROMの最大256種の文字や記号に加え、オプションの漢字メモリを接続することでJIS第一水準の約3,000の漢字を使用可能です。グラフィック表示面は,4つのモードのうち,160×100ドット4面,あるいは320×200ドットのモードでは16色の表示を可能としていました。グラフィック表示面にキャラクタ表示面を重ねること、表示面を瞬時に切り替えることが可能でした。.

2. 8ビットCPUから16ビットCPUなど,諸元の拡張が可能

SMC-70本体のCPUには4.028MHzのZ-80Aを採用。ROMにはSONYが開発したSONY BASICを搭載。64KBのRAMが標準装備されているが,バンクRAM(オプション)を接続することで256KBまで拡張可能。SMC-70本体には、i8086を使用した16ビットCPUユニット「SMC-7086(オプション)」の接続が可能で、これを接続することにより,メモリは256KBになり,さらにRAMエクスパンションカード (オプション)を使えば768KBまで拡張できました。

SMC-70ではファイル管理などのソフトウェアとしてCP/Mを使うことができ、FDDを使用する場合にはCP/M上で動作するSony Disc BASICと容量が256KBのキャッシュディスクユニットとを組み合わせることでファイル処理の速度は、ランダムアクセスを多用した場合、FD単体での処理速度の200~300倍に上げることができました。16ビットCPU使用時にはMS-DOSやコンカレントCP/Mなどが使えるように設計されていました。

3. コンパクトで操作性のよい構造
4層基板,ディスプレイ制御用LSIを含め独自に開発した3個のカスタムLSI、3.5インチFDなどの採用により,SMC-70本体上にオプションのFDDを搭載しても,幅366×高さ108×奥行444mmに収まります。高さがSMC-70本体の高さ90mmからわずか18mmしか高くならないのは制御部のカバーを取り外してFDDを装着する構造だからです。6種のプラグイン式の拡張ユニットは、SMC-70本体から電源部を後方に引き出し、拡張ユニットを制御部と電源部との間に挟みこむという独自の方式を採用することで機能の拡張を容易にしています。キーボードは、キーの列ごとに段差をつけ、各キーの表面は指先に沿うように凹型にしたシリンドリカルステップスカルプチャー構造を採用し、またキー配列もIBMセレクトリックタイプライタと同じにすることでタイプライタの感覚でキーを操作できるようになっています。
あとがき
wikipediaなどからまとめると以上のとおり。大きなパソコンショップへ行かないと実物を見ることはできなかったようだった。後継機種はSMC-77C。
関連記事
前のページ:≪ FP-1100/FP3000
次のページ:SMC-777C ≫