Vixen SX赤道儀シリーズ生産終了

Vixen公式ページによるとSX赤道儀シリーズは生産終了とアナウンスされており、販売店の現在庫をもって販売も終了となるとのことです。

Vixen 公式サイト販売終了品のお知らせ(SX赤道儀

2003年の天文雑誌広告に掲載された不思議な広告から始まった歴史的なSX赤道儀と初代STARBOOKもついに終わりが来ました。

初代STARBOOK(SB)について振り返る

それ以前は、GP/GPD/アトラクス赤道儀シリーズ用としては、SS2000PCが搭載されていましたが、PCとの接続I/FがRS232Cであるなど、仕様がやや陳腐な感がありました(説明書を見るとPC-9801シリーズとの接続方法も書いてあるなどの点からも分かる)。2000年代のスカイウオッチャー誌(現星ナビの前身)のインタビュー記事によればRS232Cに代わるI/Fを検討しているとのことでした。

初代SBはPCとの接続方式にはLAN方式を採用し、ブロードバンドの普及で常識となっていたLANコネクタはどのPCでも搭載されていましたから、これは正解だったのです。

何よりも画期的といえたのは、カラー液晶画面に星図を出して制御できるという点にあり、目的によってはPCレスでも使うことが可能だったわけです。基本的には肉眼での観測(観望)中心のコンセプトで設計されており、ユーザー座標定義機能(ユーザーが定義できる天体座標設定や人工衛星定義等)がなかったり子午線越え回避の機能がないなどSS2000PCの機能の一部がありません。オートガイド機能やPCプラネタリウムソフトとの連動機能はファームウェアのバージョンアップで後に対応されました。またPEC機能はP-PECではなく電源を入れる都度測定する必要もあります。

初代SX機はSBとは一体型であるということになりますが、モーター制御部はSS2000PCとは共通部分が多くみられますが、分解した人のブログを見るとモーターはDCモーターとはいえSS2000PCとは別のものが使われていたと報告しています。

初代SBはその後、誰もが登場を予想していたSXDや写真派の人には嫌がられたとはいえニューアトラクスにも搭載されています。

上位機のSTARBOOKTENへの変更

外国の製品、セレストロンやミードはすべてDCモータ制御で、精度は優秀と報告が多くありますが、SBの制御は同じDCモーターでもソフトウェアの問題からか今ひとつの感があるという人もいます。また初代SBのコンセプトは悪くないとはいえ、デザインがゲーム機っぽく見え、これを敬遠する人もいます。

上位機のSXDは別ですが、SB版ニューアトラクスが黒歴史扱いされるのはこのあたりにもあり、パルスモーター制御に変更したAXD赤道儀には新開発されたSTARBOOKTEN(SBT)が搭載されました。初代SBと比べるとデザイン・カラーリングともずっと良くなり、液晶の明るさも制御できるようになりました。

次いでAXDをダウンサイジングしたSXP、SXDのモーターをパルスモーターに変更したSXD2の順でラインナップされています。

ご存じの通り、SXPとSXD2では赤経軸の太さ(SXPは40㎜、SXD2は35㎜)、鏡筒の固定方式はSXPは直づけ方式、SXD2はアリミゾ固定方式、SXPはエンコーダー内蔵のP-PEC、SXD2は従来通り電源を入れる都度PEC値を記録する方式、極軸望遠鏡の蓋を開けたときSXPはガラス窓、SXD2は窓なしといった違いがあります。

SXPの直づけ方式は、タカハシ規格と同じなので鏡筒バンドを直接ネジ止めでき、アリミゾを使う場合も、純正品のほかにCOSMOの天文工房やK-ASTEC社製等強固なものを選択することもできる、といった利点があります。

SX2が出るかGPシリーズの自動導入ナビゲーションか

今回SX赤道儀が生産終了となったことで、この流れで行くとSX2赤道儀登場か、と生産終了になる前から(SXD2が登場した頃から)勝手に想像したものですが、GPシリーズ用の自動導入ナビゲーション(SBS)が昨年販売終了となったことで、こちらをどうするのか、という点も気になります。

勝手な想像をすればSX2赤道儀登場、となりそうですが、SXD2が10万円近く上がってしまったように、やはり価格の上昇は避けられないかと思います。

またGPシリーズは今後も継続されるので、やはり自動導入ナビゲーションを早急に検討してほしいと思います。SBSやSS2000PCが故障すれば自動導入ナビゲーションを行うには最悪機種買い換えしか手がなくなるわけですから。

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あとがき
発売からはや10年、初代SXorSTARBOOKにも終わりが来た。次に来るのはSX2なのか、今後の製品開発に注目したい。なお今後も使用する意向の人は、壊さないように大事にすることをお勧めする(修理等サポートはパソコンなどと同じ生産終了後7年間と考えた方がよい)。
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