X68000 発売前からユーザーの期待が大きかったマシン

このパソコンほど発売前からユーザーの期待が大きかったマシンはなかったと思います。1986年に発表後、発売前からシャープに「まだか、まだか」と問い合わせが殺到したともいわれています。

実際に発売されるのは1987年に入ってからでしたが、発売が遅れたのはBIOS/IPL関係のバグフィックスに時間がかかったのが原因ともいわれていました。色はアイボリーとブラックがあり、色によって型番の後ろに(E)/(B)がつきます。

X68000のデザインは「マンハッタンシェイプ」と呼ばれる左右分割ツインタワーに大きな特徴があり、二つのタワーの間にはキャリングハンドルがあり、移動するときに便利です。PC-9801などにはない独特のデザインが美しく見えたこともあります。

X68000スペック

  1. 型番:X68000(アイボリー)CZ-600C(E)/X68000(ブラック)CZ-600C(B)
  2. メインCPU:68000(10MHz)
  3. サブCPU:80C51(キーボードスキャン/テレビコントロール用)
  4. IPL/BIOS ROM:128KB
  5. キャラクタジェネレータROM:786KB
  6. 16*16ドット,24*24ドット 全角(JIS第1/第2水準漢字)/8*16ドット,12*24ドット(半角)/8*8ドット,12*12ドット1/4(角)
  7. メインRAM:1MB(最大12MB)
  8. テキスト用VRAM:512KB(ビットマップ方式)
  9. グラフィック用VRAM:512KB(ビットマップ方式)
  10. スプライト用VRAM:32KB
  11. スタティックRAM:16KB
  12. テキスト表示:1024*1024ドット 4プレーン
  13. グラフィック表示:1024*1024ドット 4プレーン/512*512ドット 16プレーン
  14. グラフィックス高解像度モード:768×512ドット、512×512ドット、 512×256ドット、256×256 ドット
  15. グラフィックスドット毎に指定可能な色数:実画面1024×1024ドット16色/65536色、実画面512×512ドット65536色 (1面)、256色/65536色 (2面)、16色/65536色 (4面)
  16. 標準解像度モード:512×256ドット、256×256 ドット、512×512ドット(インターレース)
  17. FM音源:ステレオ8オクターブ8重和音同時出力
  18. 音声合成:AD PCM(Adaptive Differential PCM)
  19. FDD:1MB 5.25インチFDD2基搭載(オートロード/オートイジェクト)
  20. キーボードASCII準拠フルキーボード(同梱)
  21. マウストラックボール(同梱)
  22. プリンタI/F(セントロニクス社仕様に準拠)
  23. ジョイスティックI/F(アタリ規格、2個)
  24. RS-232C I/F
  25. 外部フロッピーディスクI/F
  26. SASI I/FマウスI/F
  27. テレビコントロール
  28. アナログRGB出力
  29. 音声ライン入出力
  30. イメージ入力端子
  31. 立体視端子
  32. OS/BASIC:Human68k/X-BASIC
  33. 拡張スロット:2スロット内蔵
  34. 電源:AC100V50/60Hz 44W(待機時10W以下)
  35. サイズ/重量本体:幅155×高さ363×奥行270㎜ 重さ7.7kg
  36. キーボード:幅463×高さ33×奥行196㎜ 重さ1.5㎏
  37. マウストラックボール:幅73×高さ32×奥行105㎜ 重さ0.14㎏
  38. 主な添付品:オリジナルOS(Human68kver.1.0)/オリジナルBASIC(X-BASICver.1.0)/辞書ディスク ver1.0、日本語ワードプロセッサ、辞書ユーチリティ、グラディウス(ゲームソフト)

ハドソンがBIOS/IPL開発を担当しており、X1の時もBASICでお世話になっているリーディングカンパニーです。

初代機の価格は369,000円でしたが、冒頭に書いたとおり、発売前からユーザ-の期待が大きく、バックオーダーを抱えて好調な滑り出しを迎えました。発売前から「5年間基本的なハードスペックの変更はしない」ことが決まっており、この約束は選挙の時だけ調子のいいことをいう政治家とは違い実際に頑なに守られています。但しこれは諸刃の面もあり、これは後で触れていくこととします。

初代機にはコナミのゲームソフト「グラディウス」が添付されており、買ってきてすぐに遊べるのも利点でした。「ゲームに40万円」という人もいましたが、それはそれでいいのではないでしょうか。

あとがき
シャープテレビ事業部の意欲作とも言えるX68000。また当時としては発売前からこれほど期待が高かったマシンもないだろう。まだかまだかと問い合わせが殺到したともいわれている。ライバルにはNECのPC-88VAがあったが、ゲームユーザーはモトローラのCPU68000を求めたという向きもある。
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