半蔵門線は1978年に渋谷~青山一丁目、1979年には永田町まで開業し、東急新玉川線(現田園都市線)との直通運転が開始されましたが、区間が短いため、東急8500系を借りる形で営業していました。営団割り当て分は4本です。田園都市線沿線の乗客増により営団も自社車両を製造することになりました。
1981年に営団8000系6両編成2本と8両編成4本を製造し、相互直通運転が開始されました。1982年に半蔵門まで開業した時は8両編成3本と6両編成を8両化するための中間車を製造し、8両編成9本体制となりました。元々10両編成が組成できるように設計されていますが当面8両編成で運用することとなりました。屋根にエアコンを載せればすぐ使用できる冷房準備車となっていました。
1987年には東西線の10両編成化に伴い、10両編成3本が東西線用に暫定で投入されますが、何故青色の東西線に紫の半蔵門線の電車がいるのか不思議に思っていた乗客もいました。東西線の各駅ではPRも兼ねて、運行予定時刻を掲示したことがあります。1988年にクーラーを載せて冷房化されました。05系就役後は半蔵門線へ異動しています。
半蔵門線用08系
2003年に半蔵門線は押上まで延長され、東武線との相互直通が開始されますが、これに合わせて08系10両編成6本が製造されました。05N系をベースにしており、内装は半蔵門線の紫系を使用している他は05N系とほとんど同じです。
2レベルVVVFインバータ制御、5M5T、モノリンク式ボルスタレス台車などの特徴があります。
0系シリーズは車両更新の形式ですが、08系は増備車であり、増備車とはそのものズバリ、必要なため増備した車両です。これは06系、07系も増備車として製造されたので同じです。
08系はデビューから18年ほど経っていますが、機器の更新を行い、引き続き使用されます(仕様は18000系に合わせる予定らしい)。
8000系車内は白ベースの配色
車内は6000系とほぼ同じで、袖仕切りが異なる程度です。内装の配色は白ベースのものとなっています。落成当時座席は赤でしたが、現在は紫系のものになっています。
1988年に三越前、1989年には水天宮前まで延長され、10両編成12本と8両編成7本体制となりました。この時点までに全車冷房化されています。1994年には8両編成に中間車2両を組み込み、全車10両編成となりますが、南北線用9000系とほぼ同じで設計され、特に内装関係ではかなりの相違点が見られます。
8000系/08系の区分は無く共通運用
8000系/08系とも特に区分はなく、田園都市線中央林間~半蔵門線~東武線南栗橋(及び久喜)間98.5kmを運転しており、これは目下東京地下鉄では最も長い走行距離となります。
1995年~2015年にかけ、B修繕が施工され、VVVFインバータ制御への換装や客用扉のガラス窓の大型化などが行われています。
デビューから40年以上経ち、今後2021年から2025年度にかけ、10両編成全19本を18000系に順次置き換えていく予定です。まず2021/8現在、8107Fが東武線の線路を直接自走して北館林車両解体場(高田産業)まで廃車回送されました。